●平成29年度大学・大学院・短期大学合同入学式
~晴れやかに1,239名が学園生活をスタート~
~春日和の中、今始まる未来の夢と希望を胸に~
平成29年度山梨学院大学・同大学院並びに山梨学院短期大学の合同入学式が4月3日、大学キャンパス古屋記念堂で行われた。3月下旬に開花した桜は、その後、冬に戻る気候によって足踏みさせられたが、この日は朝から晴れわたり、日差しを浴びた桜の木にはたくさんの花びらが踊った。新入生はようやく巡ってきた穏やかな春の日、キャンパスに第一歩を印した。今年度の入学者は、大学961名、大学院15名、短大及び専攻科263名の合計1,239名。山梨学院ウインドブラスアンサンブルの演奏する歓迎の曲で入学式が始まった。古屋忠彦大学長は新入生に向けた式辞の中で、「自ら学び、積極的に積み上げたものだけが力となることを、是非、肝に銘じ、そして、エネルギーに満ち満ちた今こそ、自己を鍛えるべきと時と心得てください」とメッセージを送った。新入生を代表して短大食物栄養科の塩谷智子さんが「私もいつの日かこの山梨の美しく豊かな自然に育まれた果物や野菜、それらを生かした郷土色溢れる美しく美味しいスイーツを作れるようになりたいと思います。その目標を抱きつつ本学での2年間、真摯に学びに取り組んでいきたいと決意しているところです」と誓いの言葉を述べた。新入生は新しい環境に夢と希望を胸に抱き、酒折キャンパスでの学園生活をスタートさせた。
新年度入学者の内訳は、法学部法学科240名、法学部政治行政学科148名、現代ビジネス学部現代ビジネス学科248名、健康栄養学部管理栄養学科48名、国際リベラルアーツ学部国際リベラルアーツ学科66名、スポーツ科学部スポーツ科学科211名、大学院社会科学研究科15名、短期大学食物栄養科85名、保育科159名、専攻科保育専攻19名の合計1,239名。
合同入学式は、山梨学院ウインドブラスアンサンブルの演奏する歓迎の曲「王宮の花火の音楽」より序曲(ヘンデル作曲)で始まり、新入生は緊張の面持ちで入学式に参列した。会場の2階席は我が子の成長を見守る保護者などで満席となった。厳粛な中にも晴れやかさが漂う入学式は、初めに古屋忠彦大学長と山内淳子短期大学学長からそれぞれ大学・大学院・短大の学科ごとに入学が許可された。古屋忠彦大学長は式辞の冒頭、国際リベラルアーツ学部新入生に向け歓迎と激励のメッセージを送った。続いて古屋学長は新入生に向けた式辞の中で、詩人大岡信が染色家志村ふくみを訪ねた時のエッセイを紹介し、その中で志村の仕事場で美しくえも言われぬ桜色に染まった着物を見せられ、それは桜の花びらを煮詰めて色を取り出したものではなく、桜の木の皮からで花が咲く直前に限られると聞き驚き、春のピンク色に色づいた花の奥には、目に見えない桜の樹そのものの生命の活動が秘められていると大岡は感心した。何事も一朝一夕にできるものではなく、愚直に積み上げていくことが肝要であると記した。古屋忠彦学長は「自ら学び、積極的に積み上げたものだけが力となることを、是非、肝に銘じ、そして、エネルギーに満ち満ちた今こそ、自己を鍛えるべきと時と心得てください」と新入生に呼びかけた。さらに本学の武道場である「樹徳館」に学園の黎明期に運命的な出会いがあった柔道の聖人、三船久蔵十段の墨書「一機一瞬起行」に触れ、「この言葉の意味は、『柔道の試合において、勝負を決める機会というものは一瞬である。二度とこのような機会はないものと思わなければならない。機会をどう見つけるかの勘は、平素の鍛錬以外にはない』という教えで、これは、本学の武道精神の核となっているばかりか、学園の人材育成の根本精神になっています。これから皆さんが過ごす世界は、これまでより広がり、そして、多様な人々との出会いが、間違いなく人間を成長させてくれるはずです。キャンパスは、若者の夢を育む最高のステージであり、皆さんが持っている秘めた可能性を引き出し、大きく成長させてくれるところです。思い出が希薄な学園に社会的な存在意義はありません。皆さんには、在学中、学生生活を大いに楽しみキャンパスに深く熱い思い出を刻んでほしいと願っています」と新入生に励ましの言葉を送った。
教職員の紹介に続き、新入生を代表して短大食物栄養科の塩谷智子さんが「私が食物栄養科パテシエコースを学びの場として選んだきっかけの一つには、美味しく美しいスイーツには、人々を幸せにする力があると思い続けていたことがあります。もう一点に以前、日本を代表するパテシエが作ったケーキの数々を映像で目にしたことがありました。その方の手になるケーキは、単なる食べ物の域を超え、芸術的すらありました。強い驚きと感動を覚えた瞬間でした。私もいつの日かこの山梨の美しく豊かな自然に育まれた果物や野菜、それらを生かした郷土色溢れる美しく美味しいスイーツを作れるようになりたいと思います。その目標を抱きつつ本学での2年間、真摯に学びに取り組んでいきたいと決意しているところです。また、ボランティア活動などにも積極的に参加し、心の豊かさを養い、共に歩んでいく協調性を身に付け社会に貢献できる人間になりたいと考えています」と誓いの言葉を述べた。続いて新入生全員で初めて校歌を斉唱、山梨学院生での一歩を記した。式典の後、新入生は「大学新入生オリエンテーションセミナー」「短期大学入学の集い」などの説明会に参加した。今か今かと桜の満開を待ちわびる暖かな日差しの中、夢と希望を胸に晴れやかに新しいキャンパスでの学園生活をスタートさせた。
文(K.F)カメラ(藤原稔)2017.4.3