●全日本選抜柔道体重別選手権大会
~女子70㎏級新添左季、健闘するも惜しい準優勝~
~63㎏級佐藤史織、78㎏級泉真生は共に3位~
平成29年「全日本選抜柔道体重別選手権大会」が4月1日・2日の両日、福岡国際センターで行われた。この大会は、男女7階級に全日本柔道連盟より選抜された8選手が日本一を懸けて争われた。また、2017年ブタペスト世界柔道世界選手権大会日本代表最終選考会を兼ねており熱い戦いが繰り広げられた。山梨学院勢は女子48㎏級の梅北眞衣(1年)、57㎏級月野珠里(4年)、63㎏級佐藤史織(3年)、70㎏級新添左季(3年)、78㎏級泉真生(3年)の現役5人とOGでは、48㎏級の山﨑珠美(自衛隊体育学校)、昨年のリオデジャネイロオリンピック78㎏超級で銅メダルを獲得した山部佳苗(ミキハウス)と井上愛美(JR九州)、78㎏級で濱田尚里(自衛隊体育学校)が出場した。1日目に登場した新添左季は決勝まで進んだものの惜しくも敗れ準優勝に終わり、世界選手権日本代表を逃した。佐藤史織、泉真生は1回戦に勝利したが2回戦準決勝で共に敗れ3位となった。OGの濱田尚里は準優勝、山部佳苗は3位,井上愛美は1回戦敗退した。2日目の梅北眞衣(1年)と月野珠里(4年)、OG山﨑珠美はいずれも1回戦敗退した。なお、男子は出場していない。
女子70㎏級決勝戦後、敗れた新添左季(3年 天理高)は「悪い試合ではなかった」と振り返った。1回戦、2回戦と勝ち進み、3回戦の決勝戦の相手は、今年2月に行われたグランドスラム(GS)・パリとデュセルドルフ・グランプリ(GP)で連続優勝し、ランキング世界1位に君臨する新井千鶴(三井住友海上)だが、新添は昨年行われたGS東京で指導一つの差で勝利し、シニアの大会で初優勝を果たしている。新井とともに出場したGSパリは7位、デュセルドルフGPは3位となっている。安定した強さを誇る新井千鶴に成長著しい新添左季がいかに挑むかが注目された。試合は、互いに足技を得意とし、開始から積極的に有利な組手で主導権を握ろうとする。新添は、奥襟を掴み盛んに足を繰り出し仕掛けるも、新井は辛抱強く対応。残り時間が僅かになった時、得意の内股で決めにかかるが、逆に体勢を崩され寝技に持ち込まれ横四方固めで一本負けを喫した。新添左季選手は「技を掛けきれず、防御や寝技の対応、苦手な部分で自分の弱いところが出てしまいました。挑戦者としては攻める試合を見せられたと思う」と次に雪辱を誓う。
同じ1日目に行われた女子63㎏級では、ワールドカップ・ヨーロッパオープン・ソフィア大会(2月4日)に優勝した佐藤史織(3年 愛媛・新田高)は初戦を負傷に耐え、苦しみながら制したが、準決勝で敗れた。また、同じくヨーロッパオープン・ソフィア大会(2月5日)優勝の78㎏級の泉真生(3年 千葉・木更津総合学園高)は準決勝で今大会優勝した梅木真美(ALSOK)に大学1年からの3連敗で、佐藤と共に3位に終わった。1日目は山梨学院OG二人も登場。昨年のこの大会で優勝し、リオデジャネイロオリンピック出場権を獲得し、銅メダルに輝いた78㎏超級の山部佳苗(ミキハウス)は3位。同じ階級の井上愛美(JR九州)は1回戦敗退した。78㎏級の濱田尚里(自衛隊体育学校)は決勝で梅木真美に敗れ準優勝となった。2日目は、2月4日に行われたヨーロッパオープン・ソフィア大会で48㎏級に準優勝を飾った期待の新星梅北眞衣(1年 兵庫・夙川学院高)、OGの山﨑珠美(自衛隊体育学校)、57㎏級の月野珠里(4年 愛知・大成高)は、それぞれ1回戦敗退となった。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2017.4.5