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第93回競泳日本選手権開幕 2日目
~陶山周平、初出場で男子200m自由形決勝7位~
~鈴木聡美50m平、日本新で世界選手権代表確定~

第17回世界水泳選手権大会代表選考会、第29回ユニバーシアード大会代表選考会を兼ねた「第93回日本選手権水泳競技大会・競泳競技」の2日目が4月14日、愛知県名古屋市日本ガイシアリーナで行われた。1日目に山梨学院勢では西山雄介(3年)が4位に入る健闘を見せ、女子100m平泳ぎではOGの鈴木聡美が決勝で2位になり世界選手権代表の内定を受けた。2日目の14日は男子1種目女子2種目が行われ、山梨学院勢は、現役4人、OB・OGが3人出場した。最初に行われた女子50mで鈴木聡美が今大会、日本記録を狙うと意気込んだ午前の予選で自己記録に僅かに届かなかったものの、1位で通過した。決勝では言葉通り日本新記録を更新、優勝した。鈴木は2日間で2種目に世界選手権代表に内定した。続いて行われた男子200mに出場した陶山周平(3年)は、予選を7位で通過し今大会初出場で初の決勝戦に臨み、決勝戦でも7位と結果を残した。この種目では江原騎士(自衛隊体育学校)が2位に入ったが派遣標準記録に届かず世界選手権代表を逃した。この日のほかの選手は、女子100m背泳ぎの竹迫麻澄(SWANS)が決勝5位、瀬下茉利(3年)が17位、阿部星架(1年)は、26位、女子50m平泳ぎの奥田百香(3年)は24位という結果になった。

「第93回日本選手権水泳競技大会・競泳競技」は全国各地から水の精鋭約700人が一堂に介し、13日から16日までの4日間、日本一と世界選手権代表を懸けて激しい争いが繰り広げられている。本大会は世界を意識した厳しい派遣標準記録が設定され、優勝または2位以内に入り、派遣標準記録を突破しなければ日本代表に選出されない。2日目となった大会は、3年後の東京五輪で活躍が期待される若い力といままで数々の成績を残してきたベテランが好記録を叩き出し、大会を盛り上げている。

◆先輩江原騎士を追う陶山周平、初出場で7位入賞。

今大会、男子200m自由形に初出場した陶山周平(3年 山梨学院高)は、同じ高校・大学の先輩、江原騎士を憧れ、目標としている。予選は、同組で日本競泳界を代表する荻野公介(ブリジストン)らと対戦した。陶山周平選手は「自分のレベルだと、前半遅いとさらに後半にトップ選手と離れてしまうので前半から積極的なレースを目標にしました。でも前半とラスト50mがきつくて身体が止まってしまったのが、課題です」と振り返った。前半予想タイムを下回ったが全体7位で決勝に進出した。「予選もそうだったんですが、相当緊張してしまい、決勝ではリラックスして江原先輩に付いて行き、ベストを出したい」と臨んだ決勝は、課題にしていた前半の100mでスピードが上がらず、後半必死の力泳も空回りし、予選よりタイムを落とし7位でゴールした。トップ選手との力の差を感じさせたレースだった。最後に「昨年まで観客席でチームメイトを応援していて悔しくて、1年間頑張って決勝まで緊張感ある経験ができたのは、悔しいですけど得るものは大きかったと思います」と次を見据えた。

◆鈴木聡美絶好調、今度は50m平で日本新記録、2つ目の世界選手権代表を獲得

昨日、女子100m平泳ぎで世界選手権内定を得た鈴木聡美はレース後のインタビューで50m平では「日本記録を出して世界選手権代表を」と話していた通り有言実行した。今大会絶好調と話す鈴木聡美の50m平泳ぎの力泳は迫力があった。予選を1位通過して迎えた夜の決勝では、昨日のレース同様、スタートの反応が誰よりも早く、水中から顔を上げてからの泳ぎにはスピードと力がみなぎり、後半も相手を寄せ付けない強さでゴールした。電光掲示板を見た瞬間『日本新記録』の掲示に笑みとガッツポーズを見せた。レース後、鈴木聡美選手は「昨日の100mは悔しい思いをしました。50mでは日本記録を狙って、しっかり焦らず自分のパワーを生かすことができました。日頃鍛えたパワーを出すことができました」と会心の聡美スマイルを見せた。昨日の100mに続き50mで2種目での世界選手権代表を決めた。

他の山梨学院勢では男子200m自由形に出場した江原騎士(自衛隊体育学校)は、優勝と世界選手権代表を期待された。決勝のレースでは前半から積極的に江原らしい攻めの泳ぎで萩野公介などを従え1位で逃げ切るかと思われたが、残り25m猛然と荻野が迫り、ゴール手前でかわされ2位となった。世界選手権代表には全体に記録が悪く内定は見送られた。江原騎士選手は「今日の2番は最低限の順位だったかもしれないですけど、何も良いところがないレースでした。自分は毎回毎回ベスト出したいし、いつ、どの試合でもベストのコンディションで臨みたいと思っているので、冬場のタイム的に良かった分、この4月の大きいな大会で出せない自分が駄目なので、明日はまたベストを出せるようにしっかり頑張りたい」と自省を込めた。

昨日の専門外のバタフライで決勝進出を果たした竹迫麻澄(SWANS)は、得意の女子100m背泳ぎで予選は7位で決勝に進出した。決勝で世界選手権代表を狙った。レースは前半、持ち味の積極的な泳ぎで2位で折り返すも、後半後続に捉えられ、5位と納得いかない結果となった。竹迫麻澄選手は「自分でも勝つ可能性があったので悔しいです。前半もっと出ていないと私のレースはだめだと思うので、先頭に立つという持ち味が出ていなかったと思います。明日は地元開催なので表彰台に上がるように頑張ります」と話し、出迎えた神田忠彦監督の前で悔し涙を流した。同種目に出場した瀬下茉利(3年 愛知・豊川高)は「結構いい練習は出来ていたので、自分のレースだけをしようと考えていました。前半がすごく遅くて良くなかったです。でも後半はよく持ったと感じました。全体では17番。16番ではあと1本泳げたのにとても悔しいという気持ちが強いです。明日の50mは全力で頑張ります」と気持ちを切り替えた。同種目の阿部星架(1年 北海道・札幌大谷高)は26位。奥田百香(3年 愛知・小牧高)は鈴木聡美と同種目女子50m平泳ぎに出場したが、力を出せないまま24位で予選敗退した。

◆2日目個人種目結果 4/14 愛知県名古屋市・日本ガイシアリーナ

種目 派遣標準 氏名 記録 順位 備考
女子50m
平泳ぎ
30.37 奥田百香 33.14 24位 予選
鈴木聡美 OG 31.04
30.66
(日本新)
1位
優勝
予選
決勝
男子200m
自由形
1:46.66 陶山周平 1:48.96
1:49.45
7位
7位
予選
決勝
江原騎士 OB 1:48.30
1:47.57
4位
2位
予選
決勝
女子100m
背泳ぎ
1:00.25 阿部星架 1:03.90 26位 予選
瀬下茉利 1:02.71 17位 予選
竹迫麻澄 OG 1:01.34
1:01.11
7位
5位
予選
決勝


明日3日目の山梨学院勢の出場種目は、女子50m背泳ぎに瀬下茉利(3年)と竹迫麻澄(SWANS)、女子200mバタフライに大塚綾乃(3年)と熊本真季(3年)、加藤由佳(2年)の3人、男子400m自由形に吉田峻也(4年)、豊田将大(3年)、陶山周平(3年)、江原騎士(自衛隊体育学校)の4人が出場。男子200m個人メドレーに西山雄介(3年)が出場する。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2017.4.14