●春季関東高校野球山梨県大会2回戦
~山学は初戦を甲府昭和と対戦し9対0と快勝~
~先発・石井が4回1/3を10奪三振と好投~
第69回春季関東高校野球山梨県大会は4月15日、山日YBS球場で2回戦3試合が行われた。第1シードの山梨学院高は、この日初戦を迎え、第1試合で甲府昭和高と対戦。山学は公式戦初先発の石井友樹が4回1/3を被安打1、10奪三振と好投。打線は4回まで無安打に抑えられたものの、4回・5回に爆発。4回裏、山学は先頭打者の4番・小林侃汰が中前安打で出塁すると、5番・栗尾勇摩の犠打、6番・松尾孝太の右前適時打で1点を先制。続く7番・清水玄司の左中間安打、8番・石井の右翼線適時二塁打で2点を追加。さらに、1番・丹沢海輝の左越適時二塁打で4点目を追加し、試合は4対0に。5回裏には、先頭の4番・小林、5番・栗尾が四球で出塁し、6番・松尾が右中間に2点適時三塁打を放ち、7番・清水の左中間適時2塁打と相手のエラーで2点を追加し、8対0と相手を突き放す。6回にも1点を追加し、山学は4投手が完封リレーを演じ、春季初戦を9対0(7回コールド)と快勝した。次戦・3回戦は4月23日、9時から山日YBS球場で身延高と対戦する。
春季関東高校野球山梨県大会は、5月に行われる関東大会(今年は茨城県が会場)の出場2枠を懸けて争われる。山学は、昨夏の県大会で大会通算の総得点県記録を塗り替え、5年ぶり6度目の優勝を勝ち取り、全国高校野球選手権(甲子園)に出場。甲子園では、21年ぶりの初戦突破を果たした。秋季大会でも勢いそのままに3年ぶり6度目の優勝を果たし、関東大会に出場。春の選抜甲子園出場の選考資料となる関東大会では、1回戦で霞ヶ浦高(茨城2位)と対戦し、2対1で勝利したものの、続く2回戦では、東海大市原望洋高(千葉1位)に5対2で敗れ、夏春連続での甲子園出場は叶わなかった。県大会3季連続優勝に期待がかかる山学ナインは、今シーズンの公式戦初戦を甲府昭和高と対戦した。
今季初の公式戦のマウンドを託されたのは初先発の石井友樹(3年)。先発・石井は4回表を終わり、被安打1、10奪三振の好投を見せ、味方の援護を待つ。その裏、山学は先頭打者の4番・小林侃汰(3年)が中前安打で出塁すると、5番・栗尾勇摩(3年)の犠打、6番・松尾孝太(3年)の右前適時打で1点を先制。続く7番・清水玄司(3年)が左中間安打で1死一三塁とし、8番・石井が右翼線適時二塁打で2点を追加。さらに、この回1番・丹沢海輝(3年)の左越適時二塁打で4点目を追加し、山学が試合の主導権を握る。5回1死からマウンドは石井から勝又功徳(3年)に継投。勝又は5回の残り2/3を被安打1、2奪三振で0点に抑える。5回裏にも山学は猛攻を仕掛け、先頭の4番・小林、5番・栗尾が四球で出塁すると6番・松尾が右中間に3塁適時打を放ち、小林・栗尾が生還し、2点を加点。さらに7番・清水の左中間適時2塁打と相手のエラーで2点を追加し、8対0と相手を突き放す。6回裏には、先頭の3番・中尾勇介(2年)が四球で出塁し、4番・小林も右前安打で続き、1死一三塁から捕逸で1点を追加。投げては6回に坂本遥飛(3年)、7回から吉福渉矢(3年 )と継投し、甲府昭和打線に1点も与えることなく、完封リレー。山学は春季初戦を9対0(7回コールド)と危なげなく勝利し、3季連続優勝に向け白星発進した。
試合後、吉田洸二監督は「冬場には全国で勝てるよう、総合力、全ての部分を高めてきた。きょうは現状のベストメンバーで臨んだが、春のこの時期はなかなか打てない。春は選手が成長できるよう、多くの選手に機会が与えられるようにしていて、出場した選手は良い経験になったと思う。投手陣は一番安定している石井を先発させ、継投したメンバーも頑張ってくれた。きょう投げた選手の中から、夏のメンバー争いに絡んでくれれば良いと思い、そこが確認できたのがきょうの収穫」と試合を振り返った。先発した石井友樹投手は「公式戦初先発で初回は力みがあったが、2回以降は自分の投球ができた。監督に全てを出し切って来いと言われて、自分の中ではコースと高さを意識して投げた。最初は硬かったが、最後は自分たちらしい野球ができた。ノーミスの守備が勝ちにつながったと思う」と試合を振り返り、甲子園のマウンドに憧れて調布シニアから山学に入ったという石井は「夏の甲子園に出ることが目標。(去年から活躍している栗尾・宮内・吉松の)3人の壁は高いが、自分にしかない持ち味を大事にして、自分の活かせる役割を考えて、一試合一試合ピッチングをしていきたい。さらに、投打でアピールして、甲子園を経験したメンバーには負けないよう、夏に向けてしっかりこの春を戦っていきたい」と力強く語った。
山学は次戦・3回戦を身延高と4月23日、山日YBS球場で午前9時から対戦。順調に日程が消化されれば、決勝は5月7日、午前10時から山日YBS球場で行われる。
文(Y.Y)、カメラ(藤原 稔)2017.4.15