●関東大学ゴルフ女子春季Bブロック対抗戦
~健闘するもBブロック上位の熱い壁破れず~
~1年生の加入が今秋Aブロック参入の鍵となる~
「関東大学ゴルフ女子春季Bブロック(2部リーグ)対抗戦」が5月10日・11日の両日、栃木県宇都宮市・サンヒルズカントリークラブで行われた。山梨学院大学ゴルフ部女子は強化育成クラブに昇格した2015年の「関東大学チャレンジカップ」初参戦優勝からその上の「Dブロック」優勝を経て、昨年の「関東大学女子春季Cブロック対抗戦」に優勝。3連続優勝を飾り2年でBブロック(2部リーグ)に昇格した。しかし、Aブロックに挑んだ秋季Bブロック対抗戦では5位に終わり上位Bブロックの壁は厚かった。今大会は、再びAブロックに昇るべく、Bブロックの強豪と相まみえた。出場選手は、浅野愛莉主将(4年)と新入部員の千葉雪乃、原芽ぐみ、荻野晴海のフレッシュな顔ぶれ。4人出場中3人のトータルで順位を決める対抗戦1日目は、浅野が主将らしく、調子の出ないドライバーショットをアイアンでカバーする我慢のゴルフで、1オーバーの73とまとめた。1年生のうち2人もまずまずのスコアを残し、3位と大健闘。優勝に絡めるスコア差の位置につけた。2日目は、要の浅野主将が1ホール目からこの大会課題のドライバーの修正ができずにスコアを落とした。1年生の千葉が1日目、2日目と安定したスコアを記録したものの、1日目4位の駒澤大学、5位の東京国際大学に激しく追い上げられ逆転された。トータルスコアは5位となり、2季連続のBブロック残留を決めたが、上位の壁の厚さに跳ね返され悔しさが残る結果となった。今大会新入生の3人の頑張りが今年の秋季Bブロック対抗戦でのAブロック参入の鍵となるか。
山梨学院大ゴルフ部は、2007年度準強化育成クラブとして発足、2015年4月に強化育成クラブに昇格した。部員は年々増え、今年は1年生が男子4人、女子3人の7人が加わり、男子41人、女子7人の48人となった。強化育成クラブの指定は、男子がBブロックに参戦したことと部員数の増加によるもの。部員は主に大学の練習施設と中澤プロ企画甲府ゴルフセンターで練習している。関東大学女子ブロック対抗戦はAからDブロックまであり、AからCは6大学、Dブロックは8大学で構成され、Aは各日5人が出場、上位4人の合計ストローク数により順位を決定。以下B・Cは4人の出場で3人の合計ストローク数、Dは3人が出場、上位2人の合計ストローク数と規定されている。それぞれのブロックの1位が昇格、6位が降格する。山梨学院の女子部員は、今年新入生が3人入部し、7人になった。このうち1人がプロを目指しているため、団体戦は6人のメンバーで戦える層の厚さが増した。
今年の春季リーグは、4年生の浅野愛莉主将(3年 長野・佐久長聖高)と千葉雪乃(1年 山梨学院高)、荻野晴海(1年 山梨学院高)、原芽ぐみ(1年 長野・松商学園高)の1年生トリオで臨んだ。大会1日目は、主将の浅野愛莉(3年 長野・佐久長聖高)がドライバーショットの不調をアイアンでカバーする我慢のゴルフで1オーバーの73でまとめチームを引っ張った。他に2人の1年生もまずまずのストロークにまとめトータル224と3位に入り、2日目の優勝争いに絡む位置につけた。2日目は、要の浅野主将が課題だったドライバーの修正ができず、スコアを伸ばせずにいた。新人の千葉雪乃(1年)は、1日目に3オーバーの75とまずまずのストロークでまとめ、2日目は、バーディーを狙う攻めのゴルフをするも、耐えてパープレーに目標を切り替え、オーバーパーとなったものの、昨日より1打縮める意地を見せた。原芽ぐみ(1年)は、1日目に76とまずまずのスタートを切ったが、2日目前半のハーフで3つのボギーを出す痛恨の展開に「3つのボギーはすべてグリーンに届かず寄せ切れなかった」と悔やんだ。荻野晴海(1年)は、1日目の記録は参考記録になったものの、2日目に自身のパフォーマンスを表現した。1日目から5打縮める納得のプレーが順位5位に留める貢献をした。他大学がアンダーパーを記録するなど堅実なプレーでスコアを伸ばす中、山梨学院は各選手の持ち味が出し切れずにトータルスコアも伸ばせないまま、結局優勝争いにも絡めなかった。4位だった駒澤大学、5位の東京国際大学がアンダーパーを出すなど激しく追い上げられ、アンダーパーの無かった山梨学院は失速し、最終的に逆転され力の差を見せつけられる格好となった。
◆《山梨学院大成績結果:Bブロック5位》栃木県宇都宮市・サンヒルズカントリークラブ
選手名 | 第1日(5月10日) | 第2日(5月11日) | GRAND TOTAL |
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OUT | IN | TOTAL | OUT | IN | TOTAL | 第1日 | 第2日 | |
浅野愛莉 ④ | 39 | 34 | 73 | 41 | 39 | 80 | 224 | 232 |
千葉雪乃 ① | 36 | 39 | 75 | 37 | 37 | 74 | 456 | |
原芽ぐみ ① | 40 | 36 | 76 | 39 | 43 | ※82 | ||
萩野晴海 ① | 43 | 40 | ※83 | 38 | 40 | 78 |
※は参考記録 ○囲みは学年 INコース*パー36、OUTコース*パー36
総合成績は、優勝:日本大学1日目217・2日目214=トータル431、準優勝:日本体育大学1日目219・2日目212=トータル431、3位:駒澤大学1日目228・2日目220=トータル448、4位:東京国際大学1日目232・2日目・222=トータル454、5位:山梨学院大学1日目224・2日目232=トータル456、6位:富士大学1日目250・2日目234=トータル484と続いた。
試合後、浅野愛莉主将は「今回は勝つことを目標にやってきたので悔しい思いはありますが、私が1年生の時には団体戦にも出られませんでした。ここまで頑張ってきて、昨日の時点で優勝争い加わることができたことは良かったです」と語った。さらに「私も4年生でこの秋が最後となるのでチームを引っ張っていき、チームをAブロックに上がらせて卒業できるように頑張りたい」と決意を新たにした。3人の新入部員の一人、荻野晴海選手は「とても緊張しましたが良い経験になりました。1日目は思い通りにいかないことが多かったですけど今日は、後半に少し駄目な部分もありましたが、ドライバーも寄せの感触も良かったです」と安堵の表情を見せた。千葉雪乃選手も「緊張感はかなりありました。2日間パープレーを心掛けていましたが、ボギーが出てしまい少し足りませんでした。団体戦は難しく、崩れたらどうしよう。バーディーが取れなかったらとか、いろいろ考えてしまいました」と初々しく話した。河合譲ゴルフ部監督は「初日の3位はまずまずの良い成績かなと思いますが、力的にはまだまだ厳しいと予想したことがそのままでした。主力の4年生、浅野が崩れたのが大きかったです。秋にはこのリベンジでBブロックの上位を狙い、そこで腰をしっかり据えさらにAブロックを目指します」と焦らず安定した強さを身に付けることを目標とする。
平成27年度秋季にAブロック昇格した男子は、翌年の秋季にBブロックに降格。5月23日・24日栃木県那須烏山市・烏山カントリークラブで行われる「男子春季Bブロック対抗戦」にAブロック獲得を懸けて挑む。
文(K.F) カメラ(平川大雪)2017.5.11