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●平成29年度東日本学生レスリングリーグ戦 開幕
~初日予選リーグ3戦全勝、明日から決勝リーグ~
~山学大史上5大学目となる5連覇に挑む~

学生レスリング界最高峰の団体対抗戦「平成29年度東京都知事杯東日本学生レスリングリーグ戦」が5月17日、東京・駒沢体育館で開幕した。19日までの3日間、57㎏級・61㎏級・65㎏級・70㎏級・74㎏級・86㎏級・125㎏級の7階級で各校の代表が名誉と誇りをかけ勝敗を競う。1部16校がA~Dの4グループに分かれ、予選リーグと決勝リーグを戦う2段階方式で行われる。各グループの1位の4校が決勝リーグで対戦し1位~4位を決め、2位グループは同様の方法で5位~8位を決めるなど、16校の順位が明確に分かるようになっている。昨年、4連覇を達成した山梨学院大は、史上5大学目となる5連覇を目指して今大会に臨んだ。予選リーグ1戦目は慶応大と対戦、7-0で完勝。2戦目は青山学院大に7-0。3戦目明治大5-2と全勝し、明日、明後日の決勝リーグに挑む。各グループの1位はAグループ山梨学院大、Bグループ日体大、Cグループ拓殖大、Dグループ日大の4校の布陣。強豪校が顔を揃えた。

昨年4連覇した山梨学院大は、前大会に出場したメンバーが多く残り、大きな戦力ダウンもなく今年も優勝校の最有力候補に挙げられる。しかし近年、各大学の力が拮抗しており、巻き返しを狙う伝統校の存在も不気味で接戦も予想され油断は許されない。昨年は早稲田大に1敗を喫しての優勝だっただけに全勝優勝で雪辱を期したい。順調な仕上がりをみせる出場メンバーは緊張感を持って初日のマットに上った。

各大学が名誉と誇りを掛けて戦う団体対抗戦。各大学の絶え間のない歓声で、会場の東京・駒沢体育館の応援ボルテージは初日から最高潮。予選リーグ1戦目、山梨学院の最初の対戦相手は昨年2部で優勝し45年ぶりに1部復帰を果たした慶応大。57㎏級の初陣を託された大学公式戦初登場の松井稜(1年 岐阜・中京高)は、開始20秒タックルから相手バックを取り先制。その後も危なげなく、残り2分余りを残してテクニカルフォール勝ちし、チームを勢いづけると続く61㎏級・松宮大樹(4年 茨城・霞ヶ浦高)、65㎏級・上村孝高(2年 兵庫・育英高)も第1ピリオドでテクニカルフォール勝ち。70㎏級・吉田真聖(3年 福井・足羽高)は、苦しみながらも優勢勝ちを収め、次の74㎏級の加藤祐(2年 宮城・仙台城南高)も相手を寄せ付けず、テクニカルフォール勝ち。86㎏級・牛水瑞貴(3年 鹿児島・鹿屋中央高)は、僅か30秒、テクニカルフォールで相手を仕留めた。最後の125㎏級・宮内健太(4年 山梨農林高)は不戦勝。山梨学院は7-0で順当に第1戦、慶大を退けた。

◆予選リーグ1戦目 《山梨学院大学VS慶応大学 7-0で勝利》
テクニカルフォール5、優勢1、不戦勝1
  57kg 61kg 65kg 70kg 74kg 86kg 125kg
山学大 松井 松宮 上村 吉田 加藤 牛水 宮内
  不戦勝
慶大 榎本 伊藤 山田 山下 興村 森江  

2戦目は青山学院大との対戦。57㎏級・坂本京太(3年 富山・高岡向陵高)は最軽量とあり、素早い動きで終始主導権を握り第1ピリオド、テクニカルフォール勝ち。続く61㎏級には新人の榊大夢(1年 鹿児島・鹿屋中央高)を起用。第1ピリオドは互いに相手の様子を窺う消極的な展開に榊が1ポイント失い第2ピリオドに。榊は相手を見切り攻撃を開始、序盤に2ポイントを返し逆転すると、徐々に榊ペースに。最後は時間を1分余り残し12-0のテクニカルフォールで下した。65㎏級は乙黒圭祐(3年 東京・帝京高)に青山学院も実力者成國大志(2年)をぶつけてきた。静かに立ち上がった第1ピリオド。中盤乙黒が攻め先制すると相手も反撃に出るが終盤2ポイントを追加し、4-0で折り返す。第2に入り相手の反撃をかわし、6-0とリード。その後4ポイントを返されるも乙黒もポイントを加え8-4で優勢勝ちした。70㎏級は学生二冠王者の藤波勇飛(3年 三重・いなべ総合学園高)。序盤から力強く攻め相手を圧倒、中盤に先制すると、その後はあっという間にポイントを重ね、貫禄のテクニカルフォール勝ちを収めた。続く74kg級・木下貴輪主将(4年 鹿児島・鹿屋中央高)は序盤、攻めあぐね相手に先制を許すも、中盤から本来の安定したレスリングを展開。ポイントを重ね、残り2秒には相手をマットに突け、この試合初めてのフォール勝ちを収めた。次の86㎏級横山凛太郎(1年 三重・いなべ総合学園高)の対戦相手は、2015・2016年JOC杯グレコローマンで優勝している強豪藤井達哉(2年)。第1ピリオド新人の横山は一歩も後に引かず、中盤、2ポイントを先制。力で押してくる相手に終盤1ポイントを失ったがリードして第2ピリオドへ。横山は強烈な圧力で攻める相手の力を上手く利用し、ポイントを奪い6-3で逃げ切る殊勲を挙げた。125㎏級の貝塚賢史(4年 茨城・霞ヶ浦高)は、開始早々、投げで相手を仰向けにする大技で4ポイントを奪うと、その後も攻め続け、テクニカルフォール勝ちを収めた。試合前、苦戦もありうると見ていた青山学院戦も終わってみれば7-0と圧勝した。

◆予選リーグ2戦目 《山梨学院大VS青山学院大 7-0で勝利》
フォール1、テクニカルフォール4、優勢2
  57kg 61kg 65kg 70kg 74kg 86kg 125kg
山学大 坂本 乙黒 藤波 木下 横山 貝塚
 
青学大 吉川 土屋 成國 竹之内 三木 藤井 後藤

3戦目の対戦相手は青山学院を破った明治大。57㎏級・小栁和也(4年 山梨・韮崎工高)は第1ピリオド序盤から主導権を引き込むと、中盤にタックルからバックを取り、まずは先制。その後相手の攻撃からカウンターで加点、残り10秒では組み付いてから瞬時に裏を取る上手さを見せるなど6-0とリードして折り返す。第2ピリオドになると相手も必死に反撃するも余裕のいなしでポイントを与えず8-0で勝利。61㎏級の松宮大樹も、開始早々、大きく相手をサークル外へ投げ出し先制。その後も一方的に攻め、第1ピリオド終盤、テクニカルフォールで相手をねじ伏せた。65㎏級・乙黒圭祐は、昨年の全日本大学選手権(インカレ)と国体を1年生ながら制した成國大志(2年)と対戦。乙黒は序盤から立て続けにポイントを奪い、相手を全く寄せ付けずに僅か1分でテクニカルフォール勝ちを収めた。70㎏級は2戦目に続き藤波勇飛が実力を見せ付けた。開始早々からバックを取り先制すると、続けて2度のバック、ローリングの組み立てで一気に10ポイントを奪いテクニカルフォール勝ち。74㎏級・木下貴輪は序盤、なかなか決め手を見出せなく、一進一退の攻防が続く。中盤に木下が相手を大きくサークル外へ投げ出し均衡を破ると、残り1分に上体を仰向けに倒す大技で4ポイントを加え、完全に木下ペース。第2ピリオドに入っても木下は攻め続けテクニカルフォールで相手を下した。続く86㎏級・石澤誠悠(3年 茨城・霞ヶ浦高)は、相手に力負けし0-3で本日初の負けを喫した。最後の125㎏級・貝塚賢史は、インカレ3位の二ノ宮寛人(2年)と対戦。グレコローマンが専門の貝塚はなすすべもなくテクニカルフォールで敗退した。3戦勝利し、Aグループ1位で明日の決勝リーグに進んだ。

◆予選リーグ3戦目 《山梨学院大VS明治大 5-2で勝利》
テクニカルフォール4、優勢1
  57kg 61kg 65kg 70kg 74kg 86kg 125kg
山学大 小栁 松宮 乙黒 藤波 木下 石澤 貝塚
 
明治大 松尾 平嶋 斎藤 菊池 奥田 佐々木 二ノ宮

試合後、木下貴輪主将は「1日目でまだ硬さがあるなかで、軽量級、中量級が良い動きで自分たちのレスリングができていたので良かったです」と話し、「自分たちチームのリズムを崩さないで冷静になって戦い、全勝してしっかり5連覇を飾りたい」と意気込みを語った。小幡邦彦コーチは「今日は皆調子も良さそうだし、怪我だけを気をつけさせました。昨年は1敗しての優勝だったので納得のいかない結果でした。明日からが本番なので再度選手には気を引き締め直させ、全勝で優勝を狙います」ときっぱり。

大会1日目の結果、各グループの予選リーグ1位校はAグループ山梨学院大、Bグループ日体大、Cグループは有力だった早稲田大が敗れ拓殖大、Dグループは日大となった。大会2日目の18日は、山梨学院大は午前にDグループの日大、午後にCグループの拓大と対戦する。これからが5連覇を懸けた本当の戦いが始まる。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2017.5.17