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●東日本学生レスリングリーグ戦 最終日
~山学大、5連覇の偉業達成。通算8度目~
~日体大に勝利し、昨年の雪辱となる全勝で優勝~

学生レスリング界最高峰の大学対抗団体戦「平成29年度東京都知事杯東日本学生レスリングリーグ戦」は、3日間の最終日5月19日、東京・駒沢体育館で順位決定リーグ最終戦が行われた。Aグループ1位の山梨学院大は昨日、Dグループ1位日大、Cグループ1位の拓殖大を退け、2連勝で最終日を迎えた。最終戦の対戦相手はBグループ1位日体大。日体大は昨日の決定リーグで拓殖大に逆転負けを喫し、1勝1敗になった。唯一2勝と勝ち星総数でも優位に先行している山梨学院大の優勝は濃厚になり、拓大の優勝は5勝2敗以上で勝つことが条件となる。昨年も先行していた山梨学院は、最終戦で早稲田大戦に負け、勝ち数で上回り優勝したものの、後味の悪さが残っており、今回はすっきり全勝で優勝を飾りたいところ。試合は、昨日から始まった決勝リーグの突破口を期待され、好調の57㎏級の小栁和也(4年)が優勝を懸けた最終戦にも貴重な勝利を挙げ、チームに活を入れた。61kg級、65㎏級では敗退するも全勝優勝を、続く3階級に望みを託した。昨日から階級を上げた70kg級の乙黒圭祐(3年)、74㎏級・木下貴輪主将(4年)は苦しみながらも勝利に執念を見せ、優勝を引き寄せる。86kg級には2階級上げの藤波勇飛(3年)を起用、後1勝を任せた。試合は開始早々からこの階級でも圧倒的な強さを見せつけ、僅か35秒で相手を退け、5大学目となる5連覇を達成。通算8度目の優勝を全勝で飾った。1部リーグの順位は優勝・山梨学院大学、準優勝・拓殖大学、3位・日本体育大学、4位・日本大学となった。

3日間各校の代表が母校の名誉と誇りを懸け熱い戦いが繰り広げられてきた東日本学生レスリング団体対抗戦。最終日順位決定リーグ戦は、Aグループ1位の山梨学院大とBグループ1位の日体大、Cグループ1位の拓大とDグループ1位日大が対戦した。昨日の決定リーグ戦でDグループ1位の日大、Cグループ1位の拓大を下している山梨学院は唯一2勝。本日対戦する日体大も昨日拓大に敗れているため1勝1敗で続いており、最終戦に勝利すれば全勝優勝を果たすが、敗れた場合にも日体大が5勝2敗以上で勝利しなければ通算で2勝の差をつけている山梨学院の優勝となる。

試合は、まずは昨日からの順位決定リーグで先陣として大事な勝利を挙げ、試合の流れを作ってきた57㎏級・小栁和也(4年 韮崎工高)に今日も任の重さを託した。1試合目から両校の応援合戦もヒートアップ。第1ピリオド互いに素早い仕掛けで息詰まる展開に1分、まず、小栁がバックを取って先制。終了間際には小栁が大技を決めビックポイントを獲得、6-1とリード。第2ピリオドに入り、相手も必死の反撃。しかし相手の攻めをしっかり見極め8-5で大きな勝利をものにした。続いて61㎏級・榊大夢(1年 鹿児島・鹿屋中央高)は、第1ピリオド終盤で畳み掛けられる攻撃を受け、成すすべもなくテクニカルフォール負けを喫した。65㎏級には松宮大樹(4年 霞ヶ浦高)が抜擢されたが、対戦相手は高校のチームメイトでリオデジャネイロ五輪57㎏級の銀メダリスト樋口黎(4年)。胸を借りるつもりでぶつかった。第1ピリオド序盤、静かな立ち上がりだが、樋口がジリジリ圧力を懸け始め、そつなくポイントをあげて0-4で折り返した。第2ピリオドに入っても松宮は圧力により、なかなか攻められず、銀メダリストの上手さに一方的に寄り切られた。続く65㎏級に乙黒圭祐(3年 東京・帝京高)が1階級上げて登場。互いに激しい攻防に両校の応援も騒然。乙黒は第1ピリオドを3-4とリードされ第2ピリオドへ。このピリオドも互いにポイントを奪い合い最後まで予断を許さない厳しい展開を乙黒が10-9と僅差で制し、2勝2敗の五分と流れを戻した。74㎏級・木下貴輪主将の試合も互いに譲らない息詰まる大接戦。第2ピリオド中盤まで4-4の同点のまま、力と力、技と技がぶつかり合う好試合を展開。残り30秒を切ったところで木下の力が勝り、続けざまにポイントを奪い、8-4で勝利。3勝2敗とした。86㎏級は2階級上げた藤波勇飛(3年 三重・いなべ総合学園高)に優勝まで残り1勝を託した。期待通り藤波は格の違いを見せつけ、まずは開始3秒で相手選手を抱え上げサークルの外へ投げ出し4ポイントを奪う大技で見るものの度肝を抜いた。その後は難なくテクニカルフォール勝ちで4勝2敗とし、5連覇8度目の優勝を招き入れた。125㎏級に出場を予定していたカザフスタンからの留学生アレメンタイ・バグダウレット(1年 アスタナ高)は左肩故障の大事を取って棄権した。

◆順位決定リーグ最終戦《山梨学院大VS日本体育大 4-3で勝利》優勝
テクニカルフォール1、優勢3
  57kg 61kg 65kg 70kg 74kg 86kg 125kg
山学大 小栁 松宮 乙黒 木下 藤波 アレメンタイ
  不戦負け●
日体大 長谷川 嶋江 樋口 三輪 阿部 塩川 奈良

1位~4位順位決定リーグ戦の結果は、1位・山梨学院大3勝0敗(通算14勝7敗)、2位・拓殖大2勝1敗(12勝9敗)、3位・日本体育大2勝2敗(11勝10敗)、4位・日本大3敗(5勝16敗)となった。

試合後、選手を集めて高田裕司監督は「5連覇おめでとう。選手一人ひとりが頑張らなければ獲れなかった。しかし、このプレッシャーの中で戦うから仕方がないが我々から見ればまだできるのではないかと思う。次の大会に向けて、インカレや全日本にも出る選手もいる。学生はトップ獲っているのだから次はさらに上のランクで戦うことを目標にしてほしい」と注文をつけた。小幡邦彦コーチは布陣について、「今日の勝利は予定通りです。特に小栁が勝ってくれたことがチームを楽にしてくれました」と勝因を話した。「試合前にアルメンタイが負傷するアクシデントがあったですが、それでもうちは地力があると思っていたので、その中で勝ち切れたのは、うちの選手層が厚くなったと感じています。これにおごらず、シーズンはスタートしたばかりで大学選手権の3連覇も懸かっていますし、グレコ選手権もありますし、できれば今年は3冠を目指して頑張っていきたい」と語った。チームをまとめあげた木下貴輪主将は「個人的には日体大戦の内容は駄目でしたが、勝てたことは良かったです。勇飛は負けることはないと思っていたので、怪我したアルメンタイに回さないように自分たちだけでしっかり決めて優勝できたことは本当にうれしかったです」と話した。この大会3階級にわたり5試合に出場。すべてにテクニカルフォール勝ちした藤波勇飛選手は「ほっとして素直にうれしいです。これからも山梨学院の時代が来るように頑張りたいです。来年も強い新入生が入ってくるのでリーグ戦においては来年も優勝を狙える位置にいますし、これからのインカレや内閣もしっかり優勝を狙っていきたいです」とチームに手応えを感じている。チームの主力の一人、乙黒圭祐選手は「疲れました。上の階級でやっても練習ではキャプテンや勇飛ともやっているので問題はなく、練習の成果がでた試合です。初めて戦う選手でしたのでミスをしないように考えていました。5連覇に貢献できて良かったです。来年は最上級生なので勇飛とともに引っ張って6連覇できるように頑張りたいです」と話した。順位決定リーグで先陣として相当のプレッシャーとも戦ってきた小栁和也選手は「昨年は自分が初めに負けて悪い流れを作ってしまった。今回は4年生ということでもあるし、先頭のプレッシャーと緊張感はあったですけど自分の役目を果たし、しっかり勝って、チームも流れも作れたと思います」と安堵の表情を浮かべた。

表彰式では木下貴輪主将、松宮大樹、貝塚賢史の3人の4年生に表彰状、ブロンズ像、優勝旗が授与された。最優秀選手賞は木下貴輪主将。最優秀監督賞に高田裕司監督が選ばれた。さらに多くの試合をさばいた優れた審判員(学連委員)に贈られるゴールデンホイッスル賞に赤羽健選手が輝いた。また、1部の優勝校に贈られる東京都知事杯が山梨学院大に贈られた。2階席の観客席で大声援を送り続けてきた部員もコートに降り、表彰式に参加し、記念写真に納まった。山梨学院大の次の目標は、全日本大学選手権3連覇。さらに新しい挑戦に向けてスタートした。

文(K.F) カメラ(平川大雪)2017.5.19