●関東大学ゴルフ春季Bブロック対抗戦
~山学大優勝、大学最高峰Aブロックに復活~
~池田佑甫、チーム優勝に貢献。最優秀選手に輝く~
平成29年度「関東大学ゴルフ春季Bブロック対抗戦」が5月23日・24の両日、栃木県那須烏山市・烏山城カントリークラブで行われた。山梨学院大学ゴルフ部男子は一昨年の「関東大学秋季Bブロック対抗戦」で優勝し、2015年の強化育成クラブ昇格後僅か半年で大学最高峰の関東大学Aブロック対抗戦に参戦した。昨年の春季リーグにはAブロック4位となり、残留したが、秋季に6位となり一季でBブロックに降格した。関東大学ブロック対抗戦はA~Fブロックまであり、A・Bブロックは6大学、CからFは8大学で構成されている。Bブロックは、駒澤大、法政大、慶応大、神奈川大、東京国際大で構成する。山梨学院大は、昨季秋季Aブロックで僅かなストロークで降格しただけにAブロック昇格に懸ける思いは強かった。1日目は手堅いゴルフで1位となり2位とのストローク差を16と大きく離して終えた。2日目は、序盤若干ストロークを詰められるも、終盤、後ろの組の黒岩輝(2年)、池田佑甫(4年)、加治屋舜介(4年)が安定したプレーでまとめ他校を突き放し優勝した。結果、2季ぶりのAブロック復活。6月開催の全国大学対抗戦の出場権を獲得した。
池田佑甫が最優秀選手賞に輝いた。
関東大学ブロック対抗戦男子は、AからFの6つのブロックがあり、春と秋2回行われている。各ブロックの1位が上のブロックに、最下位が下のブロックに自動昇降格する。この大会のAブロックは全国の地区大会のなかでも頂点に位置し、優勝は『実力日本一』の称号を意味する。昨年の秋季Aブロック対抗戦で惜しくもBブロックに降格した山梨学院が出場する平成29年度「関東大学春季Bブロック対抗戦」が5月23日・24日の両日、栃木県那須烏山市・烏山城カントリークラブで行われた。Bブロックは10人がエントリー、8人が出場、上位7人のトータルスコアで順位を決定する。山梨学院は、一昨年の秋季Bブロック対抗戦で優勝、Aブロックに昇格した。翌年の春に初参戦したAブロックでは4位になり善戦した。しかし、その年の秋には荒天のために1日だけの試合となり、5位のチームと僅かな2打差で3位とも5打差。6位になりBブロックに降格したものの、実力的にはAブロックで戦える力は持っている。
1日目、前日の練習ラウンドでパー71のラウンドで67のストロークを出し、好調の林侃汰朗(3年)がまさかの81を叩いた以外は、6人がまずまずの成績を残し、2位の法政大学に16ストロークの差をつけた。2日目、うす曇だがゴルフ場特有のさわやかな空気の中、次々と選手がスタートしていく。2時間近くの後、前半の上がりの選手が戻ってきた。1番スタートの林侃汰朗(3年 新潟・開志学園高)は「今日はある程度アプローチパターが寄ってくれたり入ってくれたので、何とか耐えてバーディもいくつか取れたので気持ち的にも折れないでできました」と巻き返した。1日目1オーバー、山梨学院で一番のストロークで上がった森田匠海(2年)は2日目、前半8番で痛恨の4パットを叩きスコアを落とした。「ショットは良かったですけど、スコアが悪かったです。詰めが甘くもっと練習しないとだめです」と反省した。前半パターが悪く頭を傾げていた園田昂生(2年 静岡・日大三島高)は「後半、パターは打てるようになったのですけど、一筋違うような、読み違いもありました。1日目の後半は何とか凌いでそこそこのスコア(34=1アンダー)が出ましたが、悔しい思いが残りました」と振り返った。大久保克海(2年 長野・鹿島学園高)は前半「すべてが悪いです」と言葉を搾り出したが、後半盛り返した。「もったいないプレーでした。バーディ取ってもボギーを出すなり続かなかったです。3バーディ、3ボギー、3パーでしたけどもう少し伸ばしたかったです」と悔やんだ。前半、ショットは悪くなかったが、グリーンに乗らなかったホールでボギーを出してスコアを落とし、後半に巻き返しを図った小川詠次郎(2年 東京・開志高)は「後半も全部だめでした。パターで手が震えて精神的に弱かったです」と肩を落とした。山梨学院6番目スタートの黒岩輝(2年 福島・尚志高)は前半、パーオン7回で絶好調と言っていた。「後半は1アンダーです。パターがショート、ロング良く入ってくれました」と話した。ショットが安定している黒岩は「中盤にドライバーが荒れた時に頑張ってパターでカバーができました」と唯一山梨学院では69のアンダーパーにまとめた要因を話した。1日目2オーバー、安定したゴルフを見せた池田佑甫(4年 宮城・仙台育英学園高)は前半終了後、「4番でダボ、7番でバーディ取れて良いと思ったのですけど。ひどいです」と納得がいかない。後半、それでも3番5番のロングホールでバーディを決め、1番のボギーをカバーし1オーバーにまとめる地力を発揮した。前半、4つのバーディチャンスをはずし、憤っていた山梨学院最終スタートの加治屋舜介(4年 東京・杉並学院高)は「ショット自体は悪くはないのですが、アプローチパターがぜんぜん寄りきれずに、耐えて耐えてだったんですけどまあまあです」と淡々と話した。多くの応援部員が見守る中、最終ホールを終えて上がってくる選手たちは2日間の激戦にもやりきった満足感を湛え、クラブハウスに戻った。Bブロック最終組がすべて上がり、最終結果発表されると部員たちは喜びを爆発させた。山梨学院1位。2位の法政大学に26ストロークの大差をつけて優勝した。そして2季ぶりにAブロックに復帰した。Aブロック常連校の維持と実力日本一の関東で優勝との目標を掲げる。
◆《山梨学院大学成績結果》
選手名 | 第1日 | 第2日 | GRND TOTAL | |||||
OUT | IN | TOTAL | OUT | IN | TOTAL | 第1日 | 第2日 | |
園田昂生 ② | 41 | 34 | 75 | 39 | 39 | 78 | 520 | 523 |
大久保克海② | 36 | 39 | 75 | 41 | 36 | 77 | ||
林侃汰朗 ③ | 39 | 42 | ※81 | 38 | 37 | 75 | ||
池田佑甫 ④ | 37 | 36 | 73 | 38 | 34 | 72 | ||
加治屋舜介④ | 39 | 36 | 75 | 38 | 37 | 75 | 1043 | |
小川詠次郎② | 35 | 38 | 73 | 40 | 40 | ※80 | ||
森田匠海 ② | 35 | 37 | 72 | 39 | 38 | 77 | ||
黒岩 輝 ② | 40 | 37 | 77 | 35 | 34 | 69 |
優勝:山梨学院大学1日目520・2日目532=トータル1043、準優勝:法政大学1日目536・2日目533=トータル1069、3位:東京国際大学1日目543・2日目・528=トータル1071、4位:駒澤大学1日目539・2日目538=トータル1077、5位:神奈川大学1日目537・2日目543=トータル1080、6位:慶應大学1日目548・2日目546=トータル1094と続いた。以上の結果、山梨学院大がAブロック昇格。また、6月に開催される「第54回全国大学ゴルフ対抗戦」への出場権を獲得。池田佑甫が2日間トータル145で最優秀選手に選ばれた。
試合後、優勝を決めた池田佑甫(3年 宮城・仙台育英学園高)は「うれしいです。2日間通じてチームメイトが応援などサポートしてくれやり易かったです」Aブロックでの戦いは、「秋は『こだま』でみんな苦手意識があるのですが4位以内に入れば全日本があるのでそれを目指して今回は最後なのでしっかり頑張りたい」と話した。加治屋舜介(3年 東京・杉並学院高)は「復帰できて素直にうれしいです。ほっとしています。個人的にはあまり良い出来ではなかったですけど、団体戦なので皆で力を合わせて勝ち取った優勝です。秋のAブロックは優勝は難しいですけど、できるだけ上位に食い込めるように頑張りたいと思います」と話した。河合譲ゴルフ部監督は「今回は絶対に勝てるという自信のもとに来ましたけれど、今日の2日目の前半のスコアを聞いてぞっとしました。ただ、ここのコースの難易度から考えると他のチームも決して伸ばしてこれないだろうと思っていました。1日目より少しだけスコアを落としましたがタフなコースで2日間やれたことは大きいです」と勝因を語った。「今回は2年生が伸びてきました。4年生が2人、3年生が1人、他、5人が2年生のメンバーがチームを勢いづけました。秋に向けて期待が持てます。」とチームの底上げの成果を語った。
山梨学院大ゴルフ部男子はAブロックに昇格したため、6月15日・16日、北海道・苫小牧で開催されるの「全国大学ゴルフ対抗戦」の出場権を獲得、上位を目指す。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2017.5.25