●第25回関東学生女子ソフトボール選手権大会
~山学大3年連続6度目の優勝、インカレに弾み~
~小林咲嬉が2戦連続先発で好投。優勝に貢献~
第25回関東学生ソフトボール選手権大会兼第52回全日本大学選手権大会(インカレ)関東地区予選が5月20日~22日の3日間、山梨県笛吹市を主会場で行われた。東京都を除く関東の大学13チームがトーナメント方式で優勝を競う大会。この大会で男女各4チームがインカレの関東代表として出場権を得る。22日に行われた決勝戦は、山梨学院大と城西大(埼玉県)との対戦になった。山梨学院は5月4日に行われた春季リーグ戦の3回戦で城西大に敗れ、5連覇を阻止された因縁の相手。昨年のこの大会にも決勝で当たり山梨学院が勝利している。城西大先攻で始まった試合は、山梨学院の先発小林咲嬉投手(4年)が準決勝に続き先発を務めた。初回、三者凡退と上々の立ち上がり。その裏、遠山晏主将(4年 群馬・高崎健康福祉大高崎高)の安打を足がかりに、相手の失策も絡み1点を先制、続いて5番川田奈旺(4年)が走者を返す安打で追加点をあげた。2回裏には、先頭打者の諏訪いろは(1年)が三塁打を放った好機に1番田波里緒子(1年)がエンドランを決め、1点を加え主導権を握った。3回裏にも二死二塁から代打宇田川美紀(3年)が二塁打を放ち、さらに1点を奪い4-0とした。先発の小林は5回途中まで僅か1本の安打に抑える好投を見せ、天野桃花(3年)に繋いだ。天野は6回にピンチを迎えるが、後続を抑えた。最終回は、信田沙南(1年)が抑えとして登板。きっちり自分の役目を果たし、4-0と3人の投手が完封リレーで勝利した。山梨学院は、地元山梨県開催のなかで3年連続6度目の優勝に輝き、城西大に春季リーグの雪辱を果たした。
山梨学院大はすで5月初旬に行われた関東大学女子ソフトボール春季リーグ戦で準優勝しており全日本大学選手権(インカレ)の出場権を得ているため、大会2日目準決勝からの出場となった。初戦の対戦相手は、清和大学(千葉県)。山梨学院は、3回に四球から相手の失策を突き一挙5点を入れ5-1で勝利し、決勝戦に進んだ。
■《第25回関東学生女子ソフトボール選手権大会》
◆準決勝戦 《山梨学院大VS清和大》5/21 山梨県甲府市中道スポーツ広場
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 合計 | |
清和大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 |
山梨学院大学 | 0 | 0 | 5 | 0 | 0 | 0 | X | 5 |
〔山梨学院大〕投手:小林→信田→天野
■《第25回関東学生女子ソフトボール選手権大会》
◆決勝戦 《山梨学院大VS城西大》 5/22 山梨県笛吹市桃の里スポーツ公園
決勝戦は5月22日、笛吹市桃の里スポーツ公園で行われた。山梨学院は、関東学生ソフトボール春季リーグ戦の3回戦で敗れ、5連覇を阻まれた城西大学との因縁の対戦となった。夏を思わせる日差しを浴びて、赤いユニフォームの山梨学院大ナインは颯爽と守備に就いた。先攻の城西大に対し山梨学院の先発は、前日の準決勝でも先発を務めた小林咲嬉投手(4年 山梨学院高)。初回、三者凡退に抑え、上々の立ち上がり。その裏、山梨学院の攻撃は2番遠山晏主将が左前打で出塁。続く鈴木結奈(2年 神奈川・厚木商高)が死球で走者2塁・1塁の好機に4番八鍬あゆみ(3年 山形・上山明新館高)は内野ゴロで二死三塁・一塁に。八鍬は、次打者初球に盗塁を試みると、相手の失策を誘い三塁走者が生還。1点を先取した。なおも5番川田が中前適時打を放ち、1点を追加した。山梨学院は2回にも先頭打者7番諏訪いろは(1年 埼玉・花咲徳栄高)が左翼線を抜く三塁打で得点の好機を作った。二死後、1番田波里緒子(3年 埼玉・星野高)はエンドランを決め、1点を追加した。3回にも山梨学院は攻撃の手を緩めず、二死二塁に代打の宇田川美紀(3年 東京・東海大菅生高)が左翼手越えの二塁適時打でさらに1点を追加した。先発の小林は、5回途中までを1安打に抑える好投で得点を許さず、2番手天野桃花(3年 山梨・城西高)にマウンドを譲った。天野はピンチを迎えるも落ち着いて後続を抑えた。最終回、信田沙南(1年 埼玉・星野高)が役目をしっかりこなし、3人の投手が4-0の完封リレーで試合を締めた。山梨学院は3連覇6度目の優勝に輝いた。
◆決勝戦 《山梨学院大VS城西大 4-0勝利》
5/22 山梨県笛吹市桃の里スポーツ公園
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 合計 | |
城西大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
山梨学院大学 | 2 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | X | 4 |
[山梨学院バッテリー]
投手:小林→天野→信田 捕手:渡邊 桜(4年 静岡・飛龍高)→菊池朋美(1年 岩手・花巻東高)
清水正監督は「春季リーグでインカレ出場を決めたものの、城西大に1敗してしまったことが大変に後味の悪いものとして残っていました。この関東学生選手権ではなんとしても城西大に小林で勝つことによって、エースの自信をつけさせてあげたかった。結果として城西を破り優勝できたことは、次に繋がる意義のある大会になりました。これから9月のインカレに向け、努力を積み重ねます」と語った。先制の足がかりを演出した遠山晏主将は「地元山梨県開催のなかで3年連続優勝できたことは大変うれしいです。日本一になるには技術的にも精神的にもまだまだなので、これから自信を持って日本一を目指せるチームにしていきたいです」と決意を新たにした。2戦とも先発で好投した小林咲嬉投手は「リーグ戦では城西に打ち込まれ悔しい思いをしたので、何としてでも優勝するんだという気持ちで臨みました。それが結果に繋がり良かったです。インカレが本番なので心身ともに強くなって迎えられるよう、これからの練習に励みます」と力強く語った。初回に貴重な追加点となる安打を放った川田奈旺選手は「初回から流れを呼び込みたいという気持ちと、ピッチャーを少しでも楽にしたいという気持ちで打席に入りました。インカレに向けてはしっかり個々のレベルアップを図り、それをチーム全体のレベルアップに繋げていけるように努力していきます」と語った。ダメ押しともいえる代打二塁打を打った宇田川美紀選手は「今回の代打は選手の皆さんからの指名ということもあり、絶対に期待に応えようと打席に入りました。チームの勝利に貢献できたことは大変うれしいです。インカレでは日本一を獲るためにここぞという一本を打てるように頑張りたいです」と意気込んだ。
9月1日から広島県東広島市・呉市で開催される「第52回全日本大学ソフトボール選手権大会(インカレ)」には春季リーグ戦ですでに出場権を獲得している山梨学院大、城西大と、この大会で3位となった清和大学、4位の淑徳大学が関東代表として出場する。(東京都は除く)
構成・文(K.F) 資料・写真提供(山梨学院大ソフトボール部)
2017.5.26
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