●関甲新学生野球春季1部リーグ入替戦 第2戦
~山学大、序盤のリードも投手陣の乱調で逆転負け~
~1勝1敗。総力で後1勝、1部昇格を勝ち取れ~
平成29年度関甲新学生野球春季1部リーグ入れ替え戦が昨日に続き5月28日、栃木県小山市・白鷗大学野球場で行われた。1部6位の平成国際大学と2部1位の山梨学院大が残留か、昇格かを懸けて熱戦が繰り広げられた。第1戦、山梨学院大は梅原隆斗投手の好投と打線の繋がりが勝利を生み出し先勝した。2連勝して一気に1部昇格を決めるべく第2戦に臨んだ。山梨学院大の先攻で始まった試合は、1回表、1番打者島快莉(2年)の先頭打者安打と4番備瀬稜也(4年)の右前適時打で簡単に1点を先制、続く2回にはDH砂川聖(3年)の安打と9番久保柊人(3年)の左翼フェンス越えの本塁打で2点を追加。さらに5回にも先頭打者の金城義(4年)が左翼線を抜く二塁打で出塁。犠打と相手の失策で1点を追加した。山梨学院の先発右腕の外山悠汰(2年)は、5回まで安打1本で抑える好投を見せていたが、6回裏一死後、死球を与えると突如乱れ、制球難から四死球と適時打で2点を返された。7回、代わった堀内(3年)は、第1戦では好救援を見せたが制球に苦しみ、2つの四球と2つの死球、2安打を浴び3点を奪われ逆転を許した。さらに満塁で急遽、救援した3番手梶原郁彰(2年)も中前に落ちる安打で走者一掃されさらに3点を追加され、4-8となった。8回裏にも2点を失い4-10と苦しい状況になった。追いかける山梨学院は9回、1番島、2番金城、4番備瀬の安打で一死満塁にすると5番岡本拓也(3年)は8球目を引っ張り左翼フェンス越えの満塁本塁打で意地を見せたが、投手陣の乱調が重くのしかかり、後一歩及ばず1勝1敗とされた。山梨学院は中盤までのリードを守れず惜しい試合を落とした。
昨日の季節はずれの寒さのなかで行われた第1戦と打って変わり、雲が多いながらも強い日差しが射す白鷗大学野球場で午後12時20分、試合が始まった。1部入れ替え戦第2戦は、山梨学院大学の先攻。1回表、先頭打者の島快莉(2年 愛知・豊川高)が中前安打で出塁。続く2打者の内野ゴロで三塁に進塁。4番備瀬稜也(4年 沖縄・中部商高)が右前適時打を放ちあっさり1点を先制した。2回にも先頭打者6番DH砂川聖(3年 沖縄・糸満高)が内野安打で出塁。二死後、9番久保柊人(3年 沖縄尚学高)が2球目に左翼フェンス越えの本塁打を放ち2点を追加。山梨学院が試合の主導権を握った。さらに5回にも先頭打者の2番金城義(4年 山梨学院高)が左翼線横を抜く二塁打で出塁。続く打者は犠打と内野ゴロで二死三塁。5番岡本拓也(3年 静岡大成高)の三塁ゴロを三塁手が悪送球。その間に1点を加えた。山梨学院の先発、右腕外山悠汰(2年 北海道・札幌第一高)は、ボールが先行するも、要所を締め5回まで1安打の好投を見せた。6回裏先頭打者を簡単に打ち取った一死後、次の打者に死球を与え、続く二人の打者には四球と突如、制球難に陥った。次の打者は内野フライに仕留めたが、依然二死満塁のピンチ。何とか無得点に抑えたい外山だが、次の打者に右翼前に運ばれ、ついに1点を許した。動揺したのか次打者には初球に死球を与え、押し出しで2点目を失った。7回裏に堀内友斗(3年 山梨・笛吹高)にマウンドを譲り、後を託したものの、堀内は制球が全く定まらない乱調で安打2本と四球2、死球2を出し、3点を失いなおも二死満塁で3番手に梶尾郁彰(2年 富山第一高)に繋いだ。代わりばな、不運にも中前に落ちる適時打で走者一掃3点を追加された。8回にも負の連鎖は収まらず、安打1本に対し、四球1、死球を3つ与え、相手は労せず2点を加え4-8とした。何としても追いつきたい山梨学院は1番島快莉、2番金城義、4番備瀬稜也の安打で一死満塁にすると5番岡本拓也は粘った8球目を引っ張り左翼フェンス越えの満塁本塁打で意地を見せたが、投手陣の乱調を早い時期での挽回ができずにこの試合8-10で落とし1勝1敗となった。山梨学院は中盤まで主導権を握っていただけに悔いが残る試合となった。明日は、笑うか泣くか雌雄を決する戦いとなる。
■《1部入れ替え戦第2戦 5月28日 栃木県小山市・白鷗大学野球場》
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 合計 | |
山梨学院大学 | 1 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 4 | 8 |
平成国際大学 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 6 | 2 | X | 10 |
山梨学院大 バッテリー:外村→堀内→梶尾→西水ー江川
〔投手〕外村:投球回数6、打者26、投球数104、安打2、四球4 死球3、三振3、失点2
堀内:投球回数2/3 打者8 投球数30級 安打2 四球2 死球3 失点6
梶尾:投球回数1 打者9 投球回数40 安打2 四球1 死球3 三振1
西水:投球回数1/3 打者1 投球数4
〔打撃〕安打14 四球2 三振5
〔長打〕本塁打:久保、岡本 三塁打:河本 二塁打:江川、金城
試合後、備瀬稜也副主将は「流れは悪くはなかったですけど、いつもの自分たちの弱さが出てしまった。最後追い上げの形で終わったので、明日に繋がると思います。明日は今日のように先制して、どんどん攻めていき終盤まで点を取り、コールドで勝ちたいです。勝つことしか考えていないです」と気合を込めた。最終回、明日に繋げる満塁本塁打を打った岡本拓也選手は「自分を含めて、チャンスを作れても最後の一打が出ない状況で、投手も四死球が多く、いつもと違うような感じでしたし、不運な安打もあったり、流れが相手に行ってしまいました」と試合を振り返った。「昨日今日と調子が悪くて打てなかったですけど、自分は5番を打たせてもらっていて、最後に自分に回してもらい、いつも通りと思い打席に立ち、打てて良かったです。明日も投手、野手、応援も含めていつも通りやれば勝てると思います。頑張ります」と力を込めた。須田喜照監督は「序盤4-0でうちのペースで行って、あのまま勝ち切らねばいけない試合展開なのですけども。2番手の堀内はあの場面では自分との戦いですので、普段通りの投球ができないと到底1部では戦っていくことができません。そういうところにまだ、チームの弱さがあります。今日は最後に4点取って簡単には終わらないというところを見せられましたので、逆に9回4点取ったことで相手も後味の悪い終わり方をしたと思いますので、最終回の熱を明日、初回からしていければ勝てると思います。総力戦で勝ちにいきます」ときっぱり。
明日の入れ替え戦第3戦は、同球場で午後12時から行われる。今日の敗戦を明日の糧に1部昇格を勝ち取れ。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2017.5.28