山梨学院パブリシティセンター

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●関甲新学生野球春季1部リーグ入替戦 決定戦
~山学大、劇的なサヨナラ勝ち。1年ぶり1部昇格~
~DH砂川が9回裏二死から値千金の2点本塁打~

平成29年度関甲新学生野球春季1部リーグ入れ替え戦が昨日に続き5月29日、栃木県小山市・白鷗大学野球場で行われた。1部6位の平成国際大学と2部1位の山梨学院大が残留か、昇格かを懸けて熱戦が繰り広げられ、第1戦山梨学院大勝利。第2戦平成国際大勝利の1勝1敗で迎えた決定戦。平成国際大の先攻で始まった第3戦。山梨学院の先発は第1戦で好投した左腕梅原隆斗投手(4年)。1回表、先頭打者にいきなり安打を打たれるも、後続を抑え、上々の立ち上がり。3回に安打と盗塁、安打で1点を先取される。4回にも走者を三塁に進められピンチを迎えるが、ここは踏ん張って得点を許さない。山梨学院は相手投手の好投もあり5回に7番河本賢一(3年)が初安打を放つが、後が続かず得点には至らない。7回表まで、両投手が息詰まる投手戦を繰り広げ平成国際が挙げた1点を争う展開で進んだ。7回裏、山梨学院の先頭打者5番岡本拓也(3年)が三塁線を強烈に破る二塁打で出塁。犠打で三塁に進塁すると、7番河本が見事なスクイズを決め、同点とした。粘りの投球で好投する梅原は9回に安打を1本打たれたが、三者を三振に討ち取り、味方の反撃を待った。9回裏、山梨学院の攻撃は3番枝川が遊撃内野安打と勝利に執念を見せた。その後、二死二塁と一打逆転の打席に立ったのは、DHの砂川聖(3年)。簡単に2ストライクを取られた3球目。思い切り良く振り抜くと打球は左翼越えの2点本塁打となり、劇的なサヨナラ勝ちを収めた。山梨学院は、対戦成績を2勝1敗とし1年ぶりの1部復帰を果たした。

悔しい敗北を喫した昨日の試合を払拭するように山梨学院は、毅然と堂々とグラウンドに向った。雲一つなく晴れ上がった白鷗大学野球場で午後12時、雌雄を決する戦いが始まった。1部入れ替え戦第3戦決定戦は、平成国際大学の先攻。先発は第1戦で好投した梅原隆斗(4年 山梨学院高)を起用、背水の陣を敷いてマウンドに送った。1回表、先頭打者にいきなり安打を打たれるも、後続3者を抑え、上々の立ち上がり。3回に一死後、安打と盗塁、安打で1点を先取された。4回には死球と捕手のフィルダーチョイスが絡み走者を三塁まで進められピンチを迎えるが、ここは踏ん張って得点を許さない。山梨学院は相手投手の好投もあり、ようやく5回に7番河本賢一(3年 神奈川・東海大付相模高)が初安打を放つが、後が続かず得点には至らない。7回表まで、両投手が息詰まる投手戦を繰り広げ平成国際が挙げた1点を争う展開で進んだ。7回裏、山梨学院の先頭打者5番岡本拓也(3年 静岡大成高)が三塁線を強烈に破る二塁打で出塁。すかさずDH砂川聖(3年 沖縄・糸満高)が犠打で走者を三塁に進めると、バントが上手な7番河本が投手前に見事にバントスクイズを決め、貴重な1点をもぎ取り同点とした。ここまで好投を続けてきた梅原は9回は、安打を1本打たれたが、後続の三者を三振に討ち取り、味方の反撃を待った。9回裏の山梨学院の攻撃は先頭打者3番枝川大哉(3年 東海大付甲府高)が執念の遊撃内野安打で出塁し、4番備瀬稜也(4年 沖縄・中部商高)が手堅く犠打で得点圏に走者を進めた。続く岡本は昨日の第2戦最終回に、負けはしたものの、満塁本塁打を打ち、1部昇格へのこだわりを見せた。しかし一死二塁のこの場面、一打逆転の打席では力が入ったか、初級を打ち損ね投手フライに終わった。続く二死二塁の打席には、DHの砂川聖。簡単に2ストライクを取られた3球目。思い切り良く振り抜くと打球は快音を残して左翼越えの2点本塁打となり、劇的なサヨナラ勝ちを収めた。打った砂川はベンチ入り全員が待つホームへ歓喜のホームイン。山梨学院は、入れ替え戦2勝1敗とし、1年ぶりの1部復帰を果たした。昨季、屈辱の秋リーグを乗り越え、総力で勝ち取った1部リーグへの復帰。耐えた厳しい練習を糧にさらに夏の練習でボトムアップを重ね、かつての1部強豪校の名を不動のものとしたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■《1部入れ替え戦第3戦決定戦 5月29日 栃木県小山市・白鷗大学野球場》

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 合計
平成国際大学 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1
山梨学院大学 0 0 0 0 0 0 1 0 2X 3

山梨学院大 バッテリー:梅原(2勝)ー江川
〔投手〕梅原:投球回数9、打者36、投球数132、安打6、四球3、三振9、失点1 
〔打撃〕安打4、四球3、三振4
〔長打〕本塁打:砂川 二塁打:岡本
〔交代〕久保(左)→(H)新垣僚麻(左)(3年 沖縄・糸満高) 

試合後、ゲームキャプテンとしてチームメイトを鼓舞し続けてきた備瀬稜也副主将は「1部に上がることを目標に冬練習などに頑張ってきたので本当にうれしいです。梅原が良い投球をしていたので絶対に返してやるという気持ちで、いけるとは思っていました。次は1部優勝を目標にさらにレベルの高い練習をしていきます」と次を見据えた。9回まで我慢の投球で勝利を呼び込んだ梅原隆斗投手は「素直にうれしいです。ここまで来たら気持ちでいくしかないなと思っていました。最初は自分でも余り良くないなと思っていたんですけど、中盤からは徐々に良くなっていきました。1部でも今日のような粘りの試合ができれば大丈夫だと思うので、どれだけ粘れるかが秋の勝負になってくると思います」と話した。劇的なサヨナラ本塁打を放った砂川聖選手は「最高にうれしいです。これまで2部で戦ってきて、チーム一丸となって1部に上がりたいという気持ちで練習してきて、その練習の成果を自分の最後の一打で結果を出す場所と思い、みんなの気持ちを背負って打席に立ちました。打った球はスライダーです。食らいついて何とか一本出したいという気持ちでした」と場面を振り返った。「1部はレベルが高いチームばかりなので、自分たちはチャレンジャーというか、夏の期間でしっかり力をつけて上でも戦える1部でも勝てるようなチーム作りをしていきたいと思います」と話した。足の肉離れでベンチに入ることができずに、裏方としてチームを支え続けた大下拓馬主将(4年 山梨学院高)は「うれしいの一言です。2部の試合は結構楽な展開が多くて、入れ替え戦で戦ってみて、どうかというところだったですけど、意外と互角かそれ以上の戦いをしてくれて自分がやっているより、上で観戦しているほうが、もどかしいというか、ハラハラどきどきさせられたこの3試合でした。2部から1部に上がれたことはチームの方向性が間違っていなかったと思うので、今回出た課題を含め良いところは伸ばして、悪いところは少しでもつぶせるように、1部で戦うためには上位に食い込めるようにやっていきたいです」と目標を語った。試合後、野球部全員が集まったところで須田監督は眼を晴らし「ありがとう」と一言、言葉にならなかった。須田喜照監督は「粘り強いうちの野球ができました。いつかチャンスが来ると思い、別に焦ることなく冷静にやっていました。“ここぞというチャンスはものにするぞ”と常に選手に言っていたので、それが最後に巡ってきました」と平常心を強調した。「昨年の秋の2部リーグで情けない成績を残して、新チームになり“これではいかん”と1部に上がることだけを目標にやってきたので、春リーグに結果としてでたことでチームもこれでひとつ成長できたと思います」と喜びをかみしめ語った。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2017.5.29