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●2017全日本選抜レスリング選手権大会 開幕
~初日山梨学院勢、現役6人、OB3人が出場~
~57㎏級フリー小柳、OB高橋で決勝戦。高橋が制す~

平成29年度「明治杯全日本選抜レスリング選手権大会」が6月16日に東京・代々木競技場第2体育館で開幕。18日までの3日間行われる。この大会は8月にフランス・パリで開催される世界選手権日本代表選考会を兼ねており、各階級の全日本ランキング上位選手によって競われる日本一決定戦。山梨学院大レスリング部からはフリースタイルに12人、グレコローマンスタイル3人、OB4人が出場する。大会初日の16日は、男子は6階級行われ、山梨学院は、57㎏級フリースタイルで先日の東日本学生リーグ戦で山梨学院の団体優勝に貢献した小栁和也(4年)と坂本京太(3年)が1回戦で同門対戦。小栁が先輩の意地を見せ、勝利。準決勝は前半、一方的にポイントを重ねるが、粘るベテラン守田泰弘(和歌山県教育庁)に後半ポイントを取られながらも逃げ切り、OB高橋侑希(ALSOK)が対戦相手の決勝戦に進んだ。試合は、互いに激しく攻め合い、小栁は先輩の胸を借りるべく果敢に仕掛けるも、的確にポイントを奪われ敗退。準優勝に終わった。勝った高橋は2年ぶり3度目の優勝を飾り、8月の世界選手権出場権を獲得した。山梨学院勢の他の選手は、86㎏級フリーで石澤誠悠(3年)と125㎏級フリーの宮内健太(4年)がベスト8。57㎏級フリーの坂本京太(3年)と松井稜(1年)は2回戦敗退、ベスト16。86㎏級フリーの牛水瑞貴(3年)は1回戦敗退。OBでは、125㎏級フリー金澤勝利(自衛隊体育学校)は準決勝敗退3位となった。98㎏級グレコローマンスタイルの有薗拓真(ALSOK)は2回戦敗退した。
明日は2日目が行われる。

全日本選抜選手権は、昨年12月の天皇杯全日本選手権、本大会ベスト8位以内選手や国内有力大会の上位選手など資格大会の推薦を満たした者、強化委員会による推薦選手などが日本一を目指して争われる。3年後に迫った2020年の東京五輪を見据え、日頃の練習の成果を発揮する若手選手の飛躍が期待される。

◆《6月16日 大会1日目》

大会初日は、男子57㎏級フリースタイルが注目された。昨年の天皇杯優勝、5月インドで行われたアジア選手権でも優勝したOB高橋侑希を軸に優勝争いに実力者が揃った。山梨学院勢ではOB高橋の他に小栁和也(4年 韮崎工高)、坂本京太(3年 富山・高岡向陵高)、松井稜(1年 中京大附属中京高)の4人が出場。松井は2回戦で今大会3位になった田代拓海(福岡大)に0-3と善戦したものの敗れた。同じ2回戦で小栁と坂本が同門対決となった。試合前、「後輩が相手なのですごく緊張している」と話した小栁。試合は、終始先手に攻め続けた小栁が後輩の坂本にポイントを与えず7-0で勝利した。敗れた坂本京太選手は「毎日練習している相手なのでやりづらかったです。余り攻められず守ってばかりだったので、それが反省点です」と話した。準決勝に進んだ小栁は昨年の国体同級2位のベテラン守田泰弘と対戦。第1ピリオド(1P)、小栁は序盤から速い足への攻撃から主導権を握り、9-2と折り返す。第2Pに入ると、守田もベテランらしい攻守を見せ反撃。互いにポイントを取り合う展開に小栁は集中力を切らさず15-8で相手を退け、この大会初の決勝戦に進み、アジア選手権王者の先輩OB高橋侑希との対戦になった。小栁和也選手は準決勝について「技術的には相手が全然上で、力は自分のほうがあったので力で勝てた感じです」と振り返り、決勝戦には、「全日本に負けているのは高橋先輩ぐらいなので、勝てなくても6分フルに戦うことと、せめて4ポイントは取りたい」と試合に臨んだ。試合は、第1P開始早々から小栁が足を狙い攻撃を仕掛け、高橋は軽い身のこなしからカウンターで点を奪い、互いのスピードと力強さがぶつかる好試合が展開された。小栁も善戦するも3-0と高橋リードで折り返す。高橋の低い姿勢になかなか飛び込めない小栁が疲れを見せ始めた機を逃さず、試合巧者の高橋がポイントを奪い7-0で勝利、2年ぶり3度目の優勝を飾った。8月、フランス・パリで開催される世界選手権に3度目の日本代表選手に選出された。試合後、メディアの囲み取材で高橋侑希選手は「素直、ほっとしています。戦った小栁選手らとスパーリングしていたのですけど結構点を取られ余り調子は良くなかったのですが、その中で勝てたのは良かったです。世界選手権では過去に2度出場して入賞できなかったので3位以内には絶対に入りたい」と述べた。小栁和也選手は「先輩ですので挑戦者の気持ちで余り緊張しないでいきました。いつもは高橋先輩に準決勝で対戦し負けていました。決勝に行けたのは良かったですが、準決勝で自分のだめなところが出て体力を消耗してしまい内容が悪い試合をしてしまったので、天皇杯ではきっちり決勝にいきたい」と話した。

山梨学院勢、他の選手の結果は、125㎏級フリーの宮内健太(4年 山梨・農林高)は、1回戦で昨年の天皇杯3位の村木孝太郎(滋賀県警察)との対戦で一方的に攻め続け第2Pで12-1のテクニカルフォール(TF)勝ちを収めたが、2回戦で今大会優勝した田中哲矢(自衛隊体育学校)に0-9で敗れ、ベスト8に終わった。宮内健太選手は「力負けでした。自分は挑戦者なので先に攻めろと言われたのですが、胸を合わせるとだめでした。全日本には毎回出して貰っているのですけど、1回も勝てなくて今回は、まずは1勝と臨んで格上に勝てて良かったです。次はインカレで3位以内を狙います」と話した。86㎏級フリーの1回戦で牛水瑞貴(3年 鹿児島・鹿屋中央高)と石澤誠悠(3年 茨城・霞が浦高)の同門対決があった。互いに手の内を知り尽くしているだけに牽制し合い決め手に欠ける展開に終始したものの、1-3で石澤が勝利。2回戦ではTF負けを喫し、ベスト8だった。OBでは125㎏級フリーに出場した金澤勝利(自衛隊体育学校)が3位となり、98㎏級グレコローマンスタイルの有薗拓真(ALSOK)は2回戦敗退した。

2日目の山梨学院勢は、65㎏級フリースタイルに乙黒圭祐(3年 東京・帝京高)とOB鴨居正和(自衛隊体育学校)。74㎏級フリースタイルに木下貴輪(4年 鹿児島・鹿屋中央高)。130kgグレコローマンスタイルの貝塚賢史(4年 茨城・霞ヶ浦高)の4人が出場する。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2017.6.16