山梨学院パブリシティセンター

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●箱根駅伝予選会、山学4位通過
~ニャイロ力走も及ばず2位。出場権獲得に貢献~
~上田・永戸・久保、日本人選手も上位に食い込む~

「第94回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会」が10月14日(土)、立川市・陸上自衛隊立川駐屯地から立川市街地を経て国営昭和記念公園までの20kmコースで行われた。参加校49校が箱根駅伝出場権獲得を懸けて熱い戦いが繰り広げられた。山梨学院は、今年の大会で主力選手にアクシデントが襲い、チームは万全の形でレースに臨めず、17位とシード権を落とし3年ぶりの予選会に臨んだ。予選会は、各校10人以上12人以下の選手が出場し上位10人のタイムで出場が決まる。午前9時35分、冷たい霧雨が降るなか滑走路に約600人の選手が並びスタートした。山梨学院は、前大会の屈辱を果たし、シード権獲得のために絶対に負けられぬ一戦に12人の出場選手が全力を投じた。序盤から留学生が日本人選手の大集団を引き離し、日本人が追う展開となった。山梨学院のエース、ドミニク・ニャイロ(3年)は予想通り快調に飛ばし、17km付近まで桜美林大学の留学生とトップを争うものの、その後引き離され2位でゴール。第2集団の上田健太(4年)と永戸聖(3年)は、日本人トップを目指し、後半まで集団をキープするも上田23位、永戸26位、続いて久保和馬(3年)も32位と上位に食い込み、山梨学院10人の通過タイムは全体の4位となり来年正月の箱根駅伝の出場権を獲得した。これで初出場以来32回連続出場となり、最低でもシード権獲得を確保する。

今年正月の箱根駅伝で山梨学院は優勝候補の一つとして見られていたが、主力3人が大会直前にインフルエンザに罹り、チームはベストメンバーを組めず、結果17位に沈み3大会ぶりにシード権を逸した。1987年の初出場から31年守り続けてきた箱根駅伝連続出場。32回目の出場権を死守すべく予選会に臨んだ。予選会は陸上自衛隊立川駐屯地、立川市街、国営昭和記念公演までの20kmのコースを各校10人から12人までの選手が出場し、上位10人の合計タイムで争われ10位までが本戦出場権を得る。選手たちは、今夏の長野・車山合宿では、20kmを走りきれる持久力を身に付けるトレーニングで全体の底上げを図ることに重点を置き、苦しい試練に耐えてきた。山梨学院は箱根駅伝に1年、2年次に連続出場している市谷龍太郎(4年)と前大会9区を走っている古賀裕樹(4年)がエントリーから外れ、二人を他のメンバーがいかに補うかかが本戦出場の鍵となる。

予選会は、霧雨がそぼ降る肌寒い気温の中、各大学の応援団、大学関係者、OB、一般の人たちが集まりスタートを待った。午前9時35分、陸上自衛隊立川駐屯地に号砲が響き49校、約600人の選手が一斉にスタートした。 山梨学院勢は、上田健太主将(4年 山梨学院高)、ドミニク・ニャイロ(3年 ケニア・メサビサビ高)、永戸聖(3年 岩手・盛岡工高)を中心に12人が予選会1位通過を目指した。陸上自衛隊立川駐屯地の長い直線の滑走路2km過ぎには早くも7人の留学生とそれを追う日本人選手の大集団との差が広がり始めた。第2集団は各校のエースが集まり、山梨学院勢では日本人トップを狙う上田健太主将と永戸聖が集団前方で併走する。予選会で箱根駅伝出場権を得る目安は、各校の10人の選手がいかに早くゴールするかに懸かっている。山梨学院は10km、15kmのチェックポイントで10人通過順位は8位。山梨学院のエース、ニャイロは序盤から留学生集団でトップを争い、終盤の17km付近のアップダウンで山梨学院の卒業生マヤカ氏が監督の桜美林大の留学生に離され、必死に追うも僅かに届かず2位でゴール、出場権獲得のタイム短縮に貢献した。他に留学生選手4人がゴール。続いて日本人選手も母校の期待を背負って次々にゴールし、上田は23位(日本人選手17位)、永戸聖26位(同20位)、久保和馬(3年 九州学院)も32位(同26位)と上位でゴールした。ゴール時の10人の通過順位は10位となったが、その後のタイム計算で正式順位は4位となり、来年正月の箱根駅伝本戦の出場権を獲得、初出場から32回連続出場となり、また箱根駅伝に歴史を刻んだ。

◆山梨学院大総合記録 10:06:21 通過順位4位

出場選手(10人まで) 区間時間 順位
ドミニク・ニャイロ(3年) 57:31 2位
上田健太 (4年) 60:00 23位
永戸 聖 (3年) 60:06 26位
久保和馬 (3年) 60:21 32位
片山優人(3年) 60:56 70位
出木場風咲(3年) 61:13 106位
藤田義貴(3年) 61:22 124位
首藤貴樹(2年) 61:25 128位
河村知樹(4年) 61:30 140位
横井翔吾(4年) 61:55 173位

 
■本戦通過順位(10位以内)
1位:帝京大=10:04:58、2位:大東文化大=10:05:45、3位:中央大=10:06:03、4位:山梨学院大=10:06:21、5位:拓殖大=10:06:27、6位:國學院大=10:07:35、7位:国士舘大=10:07:47、8位:城西大=10:08:50、9位:上武大=10:09:42、10位:東京国際大=10:10:34

大会後、出場選手は山梨学院応援団、OB、大学関係者、保護者などの前で結果報告会を行った。初めに出場した12人が一人ひとり思いを述べ、応援団を代表して込山芳行学生センター長が選手に対して慰労の言葉と箱根での活躍にエールを送った。続いて上田誠仁監督が「皆様方の声援に応えられたかな。皆さんの“頑張れ”という思いが走りに繋がったかなと考えています。山梨学院のチームは皆様方の声援、思い、そういうものに支えられて今日まで来ています」と応援団に感謝の気持ちを伝え、「来年新春の箱根駅伝。トップテンに入らなければまた、この予選会に戻ってこなければなりません。優勝を狙うチーム。そこを目標に頂点を目指すチームを目標に頑張っていきます。これからの日々精進を重ねます」と力強く意気込みを述べた。報告会後、上田健太主将は「チームとしても個人としても日本人トップ通過を狙っていたので後半の伸びが欠け悔しいです。自分もチームを引っ張ることを考えながら自分がトップを走れる練習を出来たかというと少し足りなかったと思えたのでこれからはチームのことを考えながらも自分がトップで戦える練習を考えていかねば」と主将の思いを語った。永戸聖選手は「日本人トップを狙っていたんですが途中から思いのほか足が動かなくなってしまい詰めの甘さかなと思います。健太さんに抜かれたときはつかなければいけないと思いながら終わってしまったので悔しいです。全日本、本戦に向けてどう練習していくかがこれから大事になっていくので、本戦ではチームに貢献できるように頑張ります」と闘志を燃やす。ドミニク・ニャイロ選手は「寒くて身体が動かなかった。一番になれなくて悔しいです」と納得がいかない。実力を発揮できなかった河村知樹選手は「4年生3人の中で引っ張っていかねばならない立場だったんですけど、下級生に助けられてしまって逆に足を引っ張ってしまいました。全日本と箱根はチームでの戦いになるので今回の走りだったらシード権を落としてしまうのでもう一度気を引締めなければ」と雪辱を誓った。

3週間後、11月5日に行われる全日本大学駅伝対抗選手権大会、8区106.8km。2ヵ月半後の箱根駅伝本戦10区217.1kmの長距離に一人ひとりが夏合宿の課題に取り組んだ20kmを走りきるスタミナと精神力をより確実に身につけ、上位入賞に照準を合わせ真っ向勝負に挑む。

文(K.F) カメラ(平川大雪 Y.Y) 2017.10.14