山梨学院パブリシティセンター

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●2017秋季関東地区高校野球大会 1回戦
~山学、機動力で先行するも中盤に逆転を許し敗退~
~好機にあと一本が出ず、冬に明確な課題に挑む~

「第70回秋季関東地区高校野球」1回戦が10月24日、神奈川・サーティーフォー保土ヶ谷球場、横須賀スタジアムで4試合が行われた。東京を除く関東7県、15校が出場するこの大会は来春の選抜甲子園出場校選考の重要な参考資料となり、今夏の甲子園で優勝した埼玉・花咲徳栄高を初め、昨年優勝校栃木・作新学院高、神奈川・東海大相模高など強豪校が競い合い、好試合が予想される。山梨学院は、2年連続甲子園を経験した3年生が抜けた新チームは、打撃力は落ちるものの、守備力、機動力を活かした試合運びで県大会を2位通過。2年連続8回目、秋の関東地区大会の切符を手にした。今春、成し得なかった選抜出場権獲得に向け、新たな気持ちで大会に挑んだ。1回戦は茨城第1位の明秀日立高と対戦。明秀日立は140キロ前半の速球を持つ細川拓哉投手の豪腕と強力打線が特徴。試合は、後攻の山梨学院高が持ち味の機動力を活かし1回裏2点を先取。それを追いかける明秀が2回表に先発垣越建伸投手(2年)を攻め、二つの四球と適時安打で1点を返すと、3回裏には再び山梨学院も四球、盗塁、適時安打とそつのない試合運びで1点を追加した。リードするも、制球に苦しむ垣越は、5回表、失策と5本の安打で4点を奪われ、逆転を許した。明秀は7回、8回にも追加点を加え、山梨学院を突き放した。山梨学院は得点圏に走者を進めるが、後一本に泣き7-3で1回戦敗退。春の選抜出場権はならなかった。

来春の選抜甲子園出場校選考の重要な参考資料となる「第70回秋季関東高校野球大会」が21日から25日の日程で開催される予定だったが、台風21号の影響で開幕の21日は開会式のみ神奈川・サーティーフォー保土ヶ谷球場で行われた。開会式後の試合は、結局23日まで順延になり、2日目以降の試合はスライドされ決勝戦は27日となった。この大会は開催県の神奈川県から3校、山梨、神奈川、埼玉、千葉、茨城、群馬からそれぞれ2校ずつ、計15校が出場する。山梨県からは2年連続夏の甲子園に出場を果たし、新チームとなり秋季関東地区山梨県大会2位の山梨学院高と優勝校東海大附属甲府高校が出場する。2年連続8回目の出場となる山梨学院の新チームは、前チームの打撃力はないが、堅い守備や犠打、盗塁など足を中心とした機動力野球を特徴とし、秋季県大会では、犠打14、盗塁21を決め、打率は低いものの、5試合で3試合をコールドで勝ち上がった。また、垣越建伸投手(2年)が5試合すべてを完投、準決勝までは2失点、決勝では東海大甲府に打ち込まれたが、安定感ある投球でチームを牽引した。今回初戦で戦う茨城県1位代表の明秀日立高は、エース細川拓哉投手の140キロ前半の速球と5試合中4試合で2桁安打を記録する強力打線があなどれない。山梨学院の守備力、機動力と明秀日立打線のぶつかり合いが見所になった。

午前10時、試合は肌寒い曇り空の中始まった。先攻は明秀日立高。山梨学院の先発は県大会5試合を投げ抜いた垣越建伸(2年)。1回表、安打の走者を出したものの、まずまずの立ち上がり。その裏、山梨学院の攻撃は、2番の清水雄登主将(2年)が右前打で出塁すると、すかさず盗塁、チャンスを作る。続く3番の長谷川学(2年)は相手の失策で出塁。4番相澤利俊(1年)の初球にダブルススチールを決行、三塁・二塁に走者を進めた。ここで相澤はスクイズを決め、1点先取。1塁送球の間に二塁走者も生還。初回から機動力を発揮、そつなく2得点した。2回表に垣越は、四球と敵時打で1点を返され、3回裏、山梨学院も相手投手の制球難と敵時打で1点を追加、なおも失策も絡み一死満塁と攻め立てるが後続が続かず1点止まり。垣越は、制球に苦しみながらも4回まで1失点で踏ん張りを見せるも、5回表先頭打者を味方失策で走者を出すと、3連打を浴び2点を奪われ同点とされた。その後も抑えきれず2点を追加されこの回4点を入れられ逆転を許した。山梨学院は垣越から相澤、鈴木博之(2年)と継投。7回、8回にも1点ずつを奪われ7-3とリードされた。山梨学院は4回以降、得点圏に走者を出すも実らず。8回、一死から四死球と相手失策で満塁のチャンスに代打を送ったが、ダブルプレーを喫し無得点に終わった。9回裏、最後の反撃を試みたい山梨学院だったが及ばず1回戦で敗退した。春の選抜出場権獲得はならなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆山梨学院高VS茨城・明秀日立高 10/24(火) サーティーフォー保土ヶ谷球場

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 合計
明秀日立高 0 1 0 0 4 0 1 1 0 7
山梨学院高 2 0 1 0 0 0 0 0 0 3

山梨学院高 安打 5 四死球7 三振7 失策1
明秀日立高 安打12 四死球9 三振6 失策3

◆山梨学院高 投手:垣越→相澤→鈴木 捕手:中込→中尾勇介(2年)
[投手]○垣越5回 投球数99 安打7 三振3 四死球5
    ○相澤1回1/3 投球数30 安打2 三振1 四死球2  
    ○鈴木2回2/3 投球数42 安打3 三振2 四死球2
[交代] ○垣越(投)→(H)星野健太(2年・一)→鈴木(投) (一)相澤→(投)→(一)
     藤本(遊)→(H)中尾(捕) 中込(捕)→(H)野村健太(1年・左) (二)北村→(遊) 佐古(左)→清水陸(2年)→(H)久保秀太(2年)→石神悠樹(1年・二) 
 
試合後、吉田洸二監督は「もったいない試合でした。勝てない相手ではなかったです。向こうも最初、浮き足立っていましたから。負ける時は、チームの弱さが出た時です。3回の攻撃、もう少しバッティングがあれば。5回のアウトを取れるところをしっかり取れなかったことです」と振り返った。「今日の試合を体験して次に繋げられなかったらもう終わりですね。課題は明確。何が足りないか、これが分からない感性でしたらチームの切り替えを考えなければ」と厳しい言葉で選手に奮起を促した。清水雄登主将は「相手のピッチャーはいいので、機動力を使ってかき回し、徐々に崩していこうと思っていました。序盤はいい感じでいっていたのですが、終盤に後一本でなかった。そこが自分たちの今の弱さです。いかに走塁、守備が良くても打てなければ勝てないので、そこを鍛えていかないと」。反省を口にした。

山梨学院は秋の関東地区大会1回戦で姿を消したが、この敗戦を糧に今大会明確になった課題にチーム全員で挑み、必ず一回りも二回りも大きくなって帰ってくる。期待したい。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2017.10.24