山梨学院パブリシティセンター

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●山学小「オクトーバープロジェクト2017」
~課題探求型授業プロジェクト。テーマは「Progress」~
~児童全員が選んだチーム活動発表に向け、準備が佳境~

山梨学院小学校で、児童が興味・関心を抱いた文化的・芸術的活動について、チーム単位で研究活動する課題探求型授業「オクトーバープロジェクト」の集大成を11月11日の「オクトーバーフェスティバル」で発表する。今年の「オクトーバープロジェクト」は10月27日から11月13日までの期間で行われ、子どもたちは自分が取り組んでみたいと思ったチームに入り、研究や活動に励んでいる。山梨学院小は国際バカロレア(IB)初等教育プログラム(PYP)の候補校と認定され、IBの学習者像を取り込んだ山梨学院小独自の先進的教育プログラムとしてプロジェクトを位置づけている。通常の授業とは別に時間を設け、1年生から6年生まで学年の壁が取り払われ行われる。今回の全体テーマは「Progress~進歩~」。さまざまな困難を乗り越え日々進歩していくという意味が込められている。チーム活動は「ビジュアルメディアデザイン」、「さかさま動画」、「いえづくりまちづくり」、「自然工作」、「サイエンスショー」、「話芸」、「アフレコステージ」など11チーム。各チームが悪戦苦闘しながら創り上げた作品や活動・演技の成果は11日の「オクトーバーフェスティバル」で1000人を超える保護者や学校関係者に披露される。参加型のプロジェクトも用意されている。

山梨学院小学校は、山梨学院幼稚園と9年間のプログラムを提供する国際バカロレア(IB)初等教育プログラム(PYP)の候補校と認定され、「自律性を育てる」「創造力を育む」「ともに生きることを学ぶ」とする教育方針の3本柱を継承しつつ、グローバル化に対応した教育に取り組んでいる。その中の一つに、山梨学院小の先進的教育プログラムとしてプロジェクトがある。5月の「スポーツプロジェクト」、秋の「オクトーバープロジェクト」、冬の「アカデミックプロジェクト」を三大プロジェクトと位置づけ、「オクトーバープロジェクト」は、文化的・芸術的活動についてチーム単位で学ぶ、“文化・芸術の秋”に2週間にわたる先進的教育プログラム。この期間中は、学年の壁が取り払われ、自由に自分がやりたい分野のチームを選び、1年生から6年生までの児童がチームで同じ研究テーマに取り組み活動する。その集大成を「オクトーバーフェスティバル」で保護者や教育関係者などに発表する。「オクトーバーフェスティバル」に向け、準備・仕上げに余念のない児童たちの奮闘ぶりを取材した。

今回の全体テーマは「Progress~進歩~」。テーマに込めた思いを小松澤傑児童会長(6年)は「保護者の方に2週間の間で自分たちが進歩した姿を見てもらいたいですし、このオクプロを通して、これからの学校生活でもこのプログレスということを意識して、日々、進化していけたら」と話し、所属する「ビジュアルメディアデザイン」チームで巨大屏風にプロジェクションマッピングを担当する。「映像を立体のものに映し出すのがプロジェクションマッピングです。パソコンで制作するんですけど、平面を立体にする調整が難しく、そこが好きです。ぴったり合ったときの喜びがすごいです」と取り組みに夢中だ。

チームは他に「さかさま動画」、「話芸」、「いえつくりまちづくり」、「自然工作」、「キーボードバンド」、「サイエンスショー」、「ボディーパフォーマンス」、「アフレコステージ」、「スタンプ」、「PR」の11に分かれ、それぞれ研究・活動・制作が行われている。「ビジュアルメディアデザイン」チームは、パラパラアニメや浮世絵に動きをつけて屏風に映し出すプロジェクションマッピングの制作、ドラマ制作などに取り組む。「自然工作」チームは、朽木や小枝、松ぼっくりやどんぐりの木の実など、自然のものを自分で採集し、それらを活かしたユニークな作品を製作した。「いえづくりまちづくり」では、画用紙、工作用紙を使って家や建造物をつくり、組み合わせを工夫して一つの架空の未来型『まち』づくりに取り組み、LEDや豆でライトアップし、幻想的な空間を作り上げる。「さかさま動画」は、日常の一コマや崩した古代建造物を逆再生技法で再現するなど面白さを表現。その他、テーマを引き継いできたチームや新しい分野に取り組んだチームが2週間掛けて創り上げた集大成を11日の「オクトーバーフェスティバル」で発表する。当日は、見学者が参加できるチームもあるという。

オクトーバープロジェクト担当の川瀬康子教諭は「今回のテーマは“進歩・進化”ということになりますが、本校が大事にしていることは一歩一歩自分たちのプロジェクトの内容を重ねていき、最後の目的にするレベルまで進歩するという意味が込められています。IBプログラムの一環として“振り返り”ということを大事にしていますので、自分の活動を、どんなプロセスを経てどんな進歩をしたかということを考えてもらいます」とプロジェクトの主旨を語った。

「さかさま動画」の土屋彗奈さん(6年)は「私は去年もこのチームだったですけど、“さかさま動画”でしかできない面白い動きをお客さんにとても喜んでもらえたので今年もこのチームに入りました。最高学年として1、2年生をまとめることとか、チーム活動に加えていろいろな重要な役割があるので結構大変でしたが、6年生のほかの皆とも協力して作り上げることができていると思います」と成果を強調した。「ビジュアルメディアデザイン」でメンバー6人のドラマ制作グループで監督を務める末木優衣さん(6年)は「今回初めてこのチームに参加したのですけど、最初は苦戦しましたけどメンバーでストーリーを考えて、皆が笑えるような内容にしました。メンバーで協力してドラマを創り上げるのが楽しいです」と話した。末木さんは今回のプロジェクトのロゴも採用された。「ホップ・ジャンプ・ステップをイメージし、それぞれの方向に進歩していく躍動を表現しました」としている。「いえづくりまちづくり」チームの中島諒太君(5年)は、リニアや鉄道、道路が乗り入れる未来型の駅をイメージして、そこを中心にした“まちづくり”をまとめている。「ずっと5年間工作をやってきましたけど、今回初めて建物の中に光を入れることで今までよりもよりリアルでかっこ良くなりました。今までで一番いいオクプロです」と自分が制作した作品の前で話した。「自然工作」チームの杉山堅君は「ポケモンのキャラクターを木材などを使い作っています。韮崎のおばあちゃんちが自然がいっぱいなところなので自然が好きになり、このチームに入りました。慣れてきてうまく作れているのでうれしい」と満足げに話した。

山梨学院小全校生徒413人が11チームに分かれ、多彩なテーマを2週間にわたり自分たちの力で課題を探求し、仲間たちと協働し合いながら制作・活動。積み上げてきた成果の集大成、「オクトーバーフェスティバル」は、11日に行われ、保護者や教育関係者に披露される。見学者が参加できるチームもあるという。

文(K.F)カメラ(平川大雪)2017.11.8