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●山学大、青山ゼミで開発途上国へ給食支援
~学食メニューを提案、購入1食分の20円を寄付~
~ソーシャルビジネスを学ぶ学生が社会貢献活動~

山梨学院大現代ビジネス学部・青山ゼミでは、ソーシャルビジネスを学ぶ3年生が山梨学院大学・短期大学の学食を運営するエームサービス株式会社と連携し、11月6日から社会貢献型メニューを開発・販売することになった。この活動は、飢餓や栄養不足に悩む開発途上国と、生活習慣病や肥満に悩む先進国の「食の不均衡」の解消に取り組む、NPO法人「TABLE FOR TWO Internastional」(TFT)の社会貢献活動。企業の社食や学食で提供されるメニューをガイドラインに沿った健康メニューの1食の食事代金から開発途上国の給食分にあたる20円をTFTを通じて寄付する「table for two=二人の食卓」というプログラム。青山ゼミではこのプログラムに2年前から取り組み、この企画用に学食のメニューを提案してきた。20~30食限定メニューは、毎回1日平均25食10日間で約250食を売り上げた。今回3回目となる企画もメニューの提案、選択や栄養価、副菜、見栄えなどをエームサービスの協力を得て進めてきた。11月6日より17日に「日本のおいしさ再発見」と題して、各地のご当地メニュー讃岐うどん定食、ハントンライス定食、とんてき丼など5種類を1週ごとに2回に分けて提供販売する。

山梨学院大現代ビジネス学部・青山貴子ゼミでは、ソーシャルビジネスの研究に取り組んでいる。主に高齢者や障害者支援、貧困の削減、環境保護、地域活性化などといった解決されなければならない社会的課題をビジネスの手法で解決していく活動。青山ゼミの今回の取り組みは、約10億人が飢餓や栄養不足に悩む開発途上国と約20億人が食べ過ぎが原因で肥満や生活習慣病に悩む先進国の「食の不均衡」の解消のために設立されたNPO法人「TABLE FOR TWO Internastional」(TFT)は「table for two=二人のための食卓」をコンセプトに先進国の私たちと開発途上国の子どもたちが互いに食事を分かち合うことを目的に始められた。TFTは企業の社員食堂や学生食堂でカロリー・栄養バランスの取れた健康メニューを提供し、食事代金のうち20円を飢えや栄養不足に苦しむ子どもたちに給食1食分を寄付するプログラム。1食の食事代で先進国、開発途上国の二人分がまかなえることになる。

青山ゼミでは、TFTのプログラムに参加するのは3回目。青山貴子現代ビジネス学部准教授は「2年前のゼミでの授業でソーシャルビジネスの一つの形として社会貢献型で何か良いことをしている企業をリサーチする」という投げ掛けからゼミ生がTFTの活動を発表したことから取り組みが始まった。1回目は山梨学院学生チャレンジ制度を活用し行い、お弁当のテイクアウトを試みた。2回目は留学生が中心となり、グローバルカフェメニューで各国の料理を食べることで世界に関心を向けてもらいそこからTFTの関心を広げて行こうと行った。2回とも1日20~30食限定で平均25食、10日間で約250食を売り上げた。3回目となる今回の企画は3年のゼミ生9人(うち留学生3人)が「日本のおいしさ再発見」と題して日本各地のご当地グルメを提案。7月の夏休み前から、どこの地方のご当地メニューにするか、カロリーや栄養価、副菜は何にするか全体のバランスを考えるなど、山梨学院大・短期大学の学食運営に携わるエームサービス株式会社と連携し、メニューの細部にこだわるなど検討を重ね、ようやく11月の6日から販売することになった。

◆第3回目のメニュー「日本のおいしさ再発見」 11月6日~17日
◎ 讃岐うどん定食 (四国・中国地方)   11月6日・17日 
◎ハントンライス定食 (関東・中部地方) 11月7日・15日
◎とり天丼定食(九州・沖縄地方) 11月8日・14日
◎とんてき丼定食(関西・近畿地方) 11月9日・16日
◎横手焼きそば定食(北海道・東北地方)11月10日・13日

青山准教授は「学食に来てくれた学生に知ってもらうことがまず大事で、購入しないまでも、こういう活動をしていることを認知してもらうことが目的で、SNSや各学生の口コミで広めてもらえれば」と広がりを期待する。さらに「寄付金はすくないものの、社会貢献への意識を高めることが重要」と話す。7月のゼミから活動を始めたゼミの二人の学生(左・木之瀬さん、右・西川さん)のうち西川恵さん(3年)は「前回、先輩方が世界の食をやられたので、それに対して日本に住んでいる私たちの食のおいしさを改めて感じてもらいたいなと思い企画しました。今回ゼミで7,8回集まって進めました。それと同時にTFTの活動内容も多くの人に知ってもらい、興味を持っていただきたい」と話した。木之瀬絢香さん(3年)は「メニュー決めるのに時間が掛かりました。すぐに決まったものもあったのですが、その土地の素材を使っているので有名ではではないところは野菜の収穫量などそれぞれの県のネットで調べたりしました。栄養士さんとコストや色味、副菜などのバランスを相談してアドバイスをもらいながら協議を重ねてきました」と経緯を語った。また、今回のポスター・チラシをデザインした矢後伽那子さん(3年)は「夏休みのゼミの合宿で全員にデザイン案を提出してもらいましたが、私が高校の時に情報デザイン科にいたもので、ポスター制作などの経験があったものですから選んでもらいました。若い人がぱっと見て目を引くような暖かい雰囲気のイラストでTFTの主旨が分かり易いイメージで作りました」と話し、「今までボランティアに興味はあったのですが、なかなか自分で取り組むことがなかったので今回ゼミの企画でできたのは良かったです」と話した。

最後に青山准教授は、今後の課題として、「第1回目の学生は、情報収集やどのような企画にするかゼロからのスタートでしたが、主体的にやっていました。1回目が上手く起動したので2回目の留学生に繋がったのですけど、3回目は、これはもうやるしかないでしょうと当たり前の感じで始まりました。継続することはいいんですけど1回目の学生のエネルギー感に比べると少し惰性感が出ているかなと思います。『もう一歩上乗せできないと君たちの創造性や努力は見えてこないよ』と話しています」と更なるやる気を促していた。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2017.11.9