●全国高校サッカー選手権山梨県大会 準決勝
~山学がエース加藤拓己の3試合連続ゴールで先制~
~日本航空に2対0と競り勝ち4年連続の決勝へ~
第96回全国高校サッカー選手権大会山梨県大会は11月11日、甲府・小瀬スポーツ公園山梨中銀スタジアムで準決勝2試合が行われた。山梨学院高は、この日の第2試合で今季の県総体王者で関東大会ベスト4の日本航空高と対戦。試合は、前半立ち上がりから球際での激しい競り合いが続き、両者互角の戦い。前半9分、FW宮崎純真が右サイドで航空のクリアミスを奪うとゴール前にクロスを入れ、エース加藤拓己が頭で合わせ山学が先制。その後、山学は何度も航空のバイタルエリアに侵入するが決定機を活かせず1対0で前半を折り返す。後半に入ると航空は、カウンターやセットプレーで山学ゴールを脅かし、山学は我慢の時間が続く。山学は、組織的なカバーリングやGK大嶌宏汰の献 身的な守備で得点を許さない。追加点を奪いたい山学は、後半17分にショートパスからMF増村有哉が2点目を追加。その後は一進一退の攻防が続き、両校追加点無く試合終了。山学は、航空に2対0で勝利し、4年連続の決勝進出を決めた。
山梨学院高は初戦・3回戦を都留高と対戦し7対1、準々決勝では、東海大甲府高と対戦し5対0で勝利し準決勝に進出。対する日本航空高は初戦・3回戦を甲府城西高に2対1、準々決勝では日大明誠高を4対0で退け、準決勝に駒を進めた。中銀スタジアムのバックスタンドには両校応援団が陣取り選手らを応援で後押しした。“選手権”まであと2つ、負けられない戦いが山学のキックオフで始まった。
第96回全国高校サッカー選手権山梨県大会 準決勝 ≪山梨学院高VS日本航空高≫(11/11)山梨中銀スタジアム |
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○ 山梨学院高 2 | 前半 1-0 後半 1-0 |
0 日本航空高 ● |
山学得点者:加藤拓己、増村有哉 |
試合は、前半立ち上がりから球際での激しい競り合いが続き、両者互角の戦い。前半9分、山学の先制で試合が動く。FW宮崎純真(2年)が右サイドで相手のクリアミスを奪うと相手DFをかわしゴール前にクロスを入れる。これをファーサイドに走りこんだエース加藤拓己(3年)が頭で合わせ、加藤の3試合連続ゴールで山学が先制。山学はその後も、航空ゴールに攻め込むも、決定機を活かせず1対0で前半を折り返す。後半に入ると航空は、カウンターやセットプレー、積極的なクロスで攻め込み山学は我慢の時間が続く。山学イレブンは、組織的なカバーリングやGK大嶌宏汰(3年)の体を張った献身的な守備で得点を許さない。追加点を奪いたい山学は、後半17分にゴールキックから ショートパスをつなぎ、MF野村海(2年)がペナルティアーク付近からゴール前にパスを出し、フリーであがってきたMF増村有哉(3年)が落ち着いてゴール右隅に決め2点目を追加。山学は2点をリードしたが、その後は一進一退の攻防が続き、球際での勝負強さやGK大嶌を中心とした堅守で航空の波状攻撃を耐え忍ぶ。後半アディショナルタイムは3分、山学イレブンは応援の力を背に、最後まで全力でプレーし、相手の攻撃を凌ぎ、試合終了。山学は、航空に2対0で競り勝ち、4年連続の決勝に駒を進めた。
試合後、安部一雄監督は「前半に0点で抑えて折り返したのが大きかった。同点で折り返されたら厳しかった。後半あれだけ押し込まれて、セットプレーも耐えて、我慢して良く頑張ったと思う」と振り返り、「夏に比べると選手たちはたくましくなってきた。きょう、無失点で終えられて成長していると思う。次の一戦は取らないといけない」と語り、決勝に向け決意を新たにした。今大会3試合連続ゴールの加藤拓己主将は「制空権と球際を意識して試合に入り、大嶌の体を張った守備を含めて、航空を上回ることができたのが、きょうの勝因だと思います。早い時間に先制できたことで、チームとして落ち着いて前半プレーすることができました。後半は引いたら負けると監督や横森先生から言われていたので、無失点で勝てたことは今後のチームにとって大きな財産になると思います。Mリーグでベンチ外のメンバーが活躍して、彼らがもう一度チャンスを得てサッカーができるよう、決勝でも、もっと得点を取って全国に行き、みんなで笑って終わりたいです」と話し、頼れる主将は静かに闘志を燃やしていた。献身的なプレーで最後までゴールを守り抜き、完封勝利に貢献したGKの大嶌宏汰選手は「きつい時間帯でもみんなで耐えることができました。航空は守備が堅いチームですが、攻撃陣が良く頑張ってくれました」と試合を振り返り、次戦に向け「決勝は、最後まで諦めないで、体を張ってチームに貢献したいです。そしてラスト1勝、みんなで気を抜かずに全力で山梨学院らしく戦いたいです」と力強く語った。
全国の舞台まであと1勝。決勝は11月18日、山梨中銀スタジアムを会場に12時5分キックオフで行われる。決勝の相手は、3年ぶりの“選手権”出場を目指し、今夏のIHの県代表の帝京第三高。山学は2年連続の“選手権”を目指し、全部員の思いを胸に、県大会最後の1戦に挑む。
文(Y.Y)、カメラ(藤原 稔、Y.Y)2017.11.11