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●2017山梨県淡水魚とヤーコンで料理コンテスト
~山学短大生がオリジナルレシピで腕を競う~
~今年で8回目、産官学連携で県産品の消費拡大を図る~

山梨県と山梨学院短期大学の連携事業、今年で8回目となる「山梨県の淡水魚と特産品の美味しい料理コンテスト」が12月6日、山梨学院短期大学で行われた。料理コンテストは学生たちが山梨の素晴らしい淡水魚と特産品を知り、地産地消に理解と関心を高め、考案したオリジナル料理のレシピを発信することで消費拡大を図ることを目的に行われている。山梨県農政部、山梨県養殖漁業協同組合、山梨県総合農業技術センター、山梨県富士・東部農務事務所、企業・組合団体などの要請を受け、産官学連携・地産地消推進活動の一環として実施された。山梨学院短大食物栄養科栄養士コースの1年生62人が、午前の部と午後の部に分かれ、甲斐サーモンレッドやニジマス、ヤマメ、鯉などの淡水魚と特産品のヤーコンを主材料に、2人から3人のグループに分かれ、自分たちで考案したレシピをもとに創作料理に取り組んだ。淡水魚料理の1位は午前の部が「甲斐サーモンレッドのパンケーキ」、ヤーコン料理の1位は「ヤーコンのロールケーキ」。午後の部は「甲斐サーモンレッドの和風ドリア」と「ヤーコンポートのタルト」が選ばれた。料理のレシピ集は県民に向けて山梨学院短大のホームページに掲載される。

「山梨県淡水魚と特産品料理コンテスト」は、栄養士を目指す学生の若い豊かな感性と発想で、淡水魚の魅力を特産品とのマッチングを考えた料理を紹介することで消費拡大を図ることが狙い。産官学連携・地産地消推進活動の一環として2010年より実施され、今回で8回目となる。今回のコンテストに先立って1年生の学生は、10月下旬に山梨県農政部花き農水産課水産担当職員から淡水魚について講義を受け、この日を迎えた。62人の学生は31人ずつ午前の部と午後の部に分れ、山梨県養殖漁業協同組合が育てた淡水魚の甲斐サーモンレッド、ニジマス、イワナ、ヤマメ、鯉の5種類の淡水魚から一つを選び主菜を調理、八ヶ岳ヤーコン組合(北杜市)から提供された『ヤーコン』や他の野菜を合わせ、2品のオリジナル料理を調理、腕前を競った。今回、初めて『料理コンテスト』を担当した山梨学院短大食物栄養科・鈴木耕太専任講師は、既存のレシピを一切認めず、オリジナリティの高い創作料理を学生に求めた。鈴木耕太専任講師は「まだ1年生なので試行錯誤して料理に取り組んでいるので学生にとっても大変にいい勉強になり、県産品を使うことで、その中でいろいろな調理法を学んでいくことに意義があると思います。びっくりするようなアイディアやひらめきを感じます」と学生たちの感性に手応えを感じている。審査は、6人の審査委員が受け持ち、①味覚的な美味しさ、②盛り付け、演出のきれいさ、③地域素材の良さを生かしているか、④独創的であるか、⑤作業効率の良さ、⑥栄養士としての身だしなみの6つの審査基準が設けられ総合評価された。午前の部では主菜の『淡水魚料理』賞で4グループ、特産品の『ヤーコン料理』賞には3グループが選ばれた。審査後の総評で、山梨学院短期大学食物栄養科長・羽畑祐吾教授は「学生の皆さんは、今日の料理で一品一品食材の良さを引き出すように生き生き頑張っていました。調理方法も工夫しており、どれも本当に美味しかったです」と労った。

総評後、審査発表が行われ、午前の部の淡水魚料理では『甲斐サーモンレッドのパンケーキ』、ヤーコンの部では『ヤーコンのパンケーキ』が1位に選ばれた。淡水魚料理で1位になった奥田夏月さんはグループのもう一人が実習で参加できなかったため一人での調理になった。「素材の味を生かすようにサーモンにはあまり手を加えないように、サーモンの味を邪魔しないようなさっぱり食べられるようにオレンジなどの食材を組み合わせて作りました。一番になると思っていなかったのでとてもうれしいです」と話した。ヤーコンを使った料理「ヤーコンのロールケーキ」で1位を獲得した飯島綾菜さんと久保田玲奈さん(左から)のグループは「1番と聞いてびっくりしました。ヤーコンという食材を知らなかったのでどのような料理があるかも知らなかったので料理は苦労しました。煮物などが多かったのでスイーツに挑戦しました。ヤーコンは食感がいいのであまり煮詰めないようにしました」と、ともに素材の良さを生かしたことが評価された。午後の部の1位は、主菜の淡水魚料理「甲斐サーモンレッドの和風ドリア」とヤーコン料理「ヤーコンポートのタルト」が選ばれ、ともに同じグループの石井花菜さんと佐藤風夏さん(左から)が創作した。

審査員の一人、山梨県農政部花き農水産課水産担当の谷沢弘将さんは「みんな非常に美味しかったです。美味しい上に独創的な料理が出てきたので楽しみながらいただきました。これからも学生や各団体の力を借りて消費拡大に取り組んでいきたい」と話した。また、山梨県養殖漁業協同組合・生原洋征組合長は「まず、びっくりしました。淡水魚が洋食にはなると思っていましたが、デザート的なケーキに合うとは気付きませんでした。本当に学生らしいすごいアイディアですね。養殖して一生懸命大きくして、今までのように食べてもらうことばっかり考えていましたので、いろいろな調理方法があることをもっとアピールしていかねばいけません」とそれぞれに感想を述べた。

山梨学院短大では、今回も短大のホームページにレピシ集を掲載、さらに一人分の食材や栄養価、調理法がしっかり分るようにまとめた冊子を作るとしている。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2017.12.6