山梨学院パブリシティセンター

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●平成29年度全日本女子ホッケー選手権  決勝戦
~山学初の決勝で準優勝。優勝を狙うもならず~
~日本リーグ、社会人王者ソニー相手に健闘~

平成29年度「第78回全日本女子ホッケー選手権大会」決勝戦が12月10日、岐阜県各務原市・川崎重工ホッケースタジアムで行われた。この大会は、女子全日本社会人ホッケー選手権大会と女子全日本学生ホッケー選手権大会(インカレ)の各1位から4位までのチームが3日間のトーナメント方式で日本一を争う。大会は8日に開幕し、最終日のこの日は3位決定戦と決勝戦が行われた。山梨学院は18年連続21回目の出場ながら決勝に臨むのは今回が初めて。1回戦は、南都銀行にSO(シュートアウト)で4-2勝利。2回戦はインカレ準決勝で敗れた立命館大との対戦に6-0で圧勝し決勝に進んだ。決勝戦の相手は、女子全日本社会人ホッケー選手権に優勝、今季の日本リーグにも優勝した絶対王者ソニーHC。山梨学院はインカレで不覚を取り3位でこの大会の出場権を獲得したが、日本リーグレギュラーシーズンではソニーと引き分けるなど7勝1敗1分けで2位通過。社会人にも引けを取らない実力を見せつけ、自信を持って王者に対峙した。試合は、第1Q(クオーター)序盤に先制され、試合の主導権を握られ追う展開に。第3Q激しい攻防が続く中、中盤にサークル内に持ち込んだ1番FW・狩野真美(4年)のパスを12番FW・今尾明穂(3年)が押し込んで同点に追いついた。しかし、5分後にソニーにシュートを許し、再びリードされた。1点リードされた第4Qには、PC(ペナルティコーナー)から追加点を決められ、その後の山梨学院の反撃も及ばず1-3で敗れた。社会人の底力を見せつけられた形となったが、準優勝は納得のいく次へのステップとなった。

山梨学院大ホッケー部女子は、この大会に21回の出場で初めての決勝戦に臨む。対戦相手は今季、女子日本リーグ、女子全日本社会人選手権の覇者ソニーHC。山梨学院の攻撃陣は日本代表の、FW狩野真美(4年 宮城・築館高)と河村元美(4年 大阪・羽衣学園高)、MF石橋唯今(4年 島根・横田高),守備陣はGK田中秋桜(2年 福井・丹生高)、DF藤林千子(滋賀・伊吹高)と日本代表選手5人を揃え大学チームでは最高の陣容を誇り、9人を要するソニーHCとはさして引けを取らない。山梨学院は社会人とともに日本一を争う日本リーグ戦順位決定トーナメントの準決勝で敗れ3位となったものの、レギュラーシーズンではソニーHCと引き分けるなど7勝1敗1分けで2位と健闘、今大会でも初戦を社会人2位、昨年準優勝の南都銀行をSO(シュートアウト)で破り、2回戦の立命館大との対戦では、優勝候補だったインカレの準決勝で敗れ3位に終わった雪辱を果たし、6-0の大差で破り決勝に進出した。(※SO=延長戦で行う。サッカーのペナルティキックと同様に5人のシューターとゴールキーパーが攻防を行う)

決勝戦は、ソニーHCの大勢の地元ファン、山梨学院の控え女子部員や朝8時甲府からバスで応援に駆けつけた男子部員が見守る中、青空の下13時丁度にソニーHCのセンターパスで始まった。第1Q(クオーター=15分)立ち上がり、ソニーの速い攻撃にDFの対応が遅れ、日本代表の永井有理にシュートを決められ先制点を奪われた。その後は速いテンポでの攻防が続いたが互いに得点を奪えずに第2Qまで終了した。第3Q、山梨学院はようやくボールの支配率が高くなるも、36分、この試合初めてのPC(ペナルティコーナー)を取られピンチに陥るが粘り強い守備で凌いだ。激しい攻防が続く38分、1番FW・狩野真美(4年)のセンタリングを12番FW・今尾明穂(3年 岐阜・各務野高)が押し込んで同点に追いついた。しかし、5分後に再びソニーの永井有理がきれいなシュートを決め1点をリードした。第4Q、追いつきたい山梨学院だが、相手の猛攻で攻撃の糸口が見つからぬままPCを奪われ、それを決められ2点のリードを許した。その後の山梨学院の反撃も及ばず1-3で敗れた。ソニーは社会人の底力を見せ、5連覇19回目の優勝を飾った。(※PC=守備側の選手が反則を犯した場合に攻撃側に与えられるセットプレー)

最終順位は、優勝:ソニーHC BRAVIA Ladies、準優勝:山梨学院大学、3位:コカ・コーラウエストレッドスパークス、4位:立命館大学となった。他の出場チームは、南都銀行、グラクソ・スミスクライン、天理大学、東海学院大学。

平成29年度 第78回全日本女子ホッケー選手権大会 決勝戦
《山梨学院大VSソニーHC》12/10 岐阜・川崎重工ホッケースタジアム
● 山梨学院大 1 第1Q 0-1
第2Q 0-0
第3Q 1-1
第4Q 0-1
3 ソニーHC ○
得点 山梨学院大:今尾明穂(38分)
ソニーHC:永井有理(3分、43分)、坂口真紀(50分) 

試合後、中込汐莉主将は「初めての決勝進出だったですが負けてしまい悔いが残るわけではないですが、勝ちたかったです。後半の第4Qあたりから社会人との差が出てしまい、最後まで粘れなかったのが悔しいです。でも学生らしく引かずに前に出る試合ができ良かったです」と結果には納得した。得点をアシストした狩野真美選手は「優勝したかったですけど悔いはないです。今日もいけると思ったのですけど、自分の持ち味が出せた大会だったので“良し”とします」と笑顔で応えた。得点を入れた今尾明穂選手は「ゴール前で飛んできたので思い切ってボールに触ろうと飛び込みました。優勝は目指していたんですけど、先輩と最後一生懸命プレーできて、今までの山学の中で一番いい成績が残せたのでうれしいです」と話した。
ジョン・シアン監督は「この試合、今大会通して良く戦ったと思います。流れを掴んで同点となり勢いがつくところの失点(2点目)は、細かいところのプレーの経験不足からの失点です。2点目を取られた時は1点目を取られた時より精神的なダメージが大きかったです。結果は結果として、自らしっかり前へ出て戦う山学らしいホッケーができたので良かったです。山梨学院として今までにない成績を一つ挙げられたから卒業する選手は最終的に良かったと思います」と大会を締めくくった。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2017.12.10