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●2017天皇杯全日本レスリング選手権 2日目
~前日実施階級決勝で61㎏小栁、70㎏乙黒優勝~
~2日目74㎏藤波、圧倒的強さで決勝進出~

平成29年度「天皇杯全日本レスリング選手権大会」が12月21日、2日目が行われた。20日から23日までの4日間の日程で、東京・駒沢体育館で行われている。男女合わせて30階級種目が行われ、社会人から高校生まで出場資格を満たした選手が各階級で日本一を争う。2日目は、前日実施階級の決勝戦が行われ、61㎏級フリースタイルの小栁和也(4年)がカウンターの大技を決め初優勝。また、同門対決になった70㎏級フリースタイルで木下貴輪(4年)と乙黒圭祐(3年)の対戦は手に汗握る緊迫した攻防の末、乙黒が2年前の61㎏級に続き2回目の優勝を飾った。2日目の階級では男女10階級が行われ山梨学院大からは4人、OB1人が出場した。74㎏級フリースタイルの藤波勇飛(3年)は、準々決勝から出場、ポイントを奪われるも順当にTF(テクニカルフォール)で勝利し、準決勝に駒を進めると、準決勝の対戦相手は、昨年の大会70㎏級で優勝を果たしている中村百次郎(日体大助手)。藤波は今年6月の明治杯全日本選抜選手権で優勝したが、その折、天皇杯で優勝している中村とプレーオフで世界選手権代表を争い打ち破った相手。試合は、藤波の強さが際立った展開となり第1ピリオドで決着をつけ、明日の決勝戦に進んだ。他の山梨学院勢は決勝に進めなかった。

◆前日実施階級 決勝戦 61㎏級フリー小栁和也うれしい初優勝

1日目の決勝戦の最初の階級、61㎏級フリースタイルに小栁和也(4年 山梨・韮崎工業高)が登場。相手は昨年の全日本選抜選手権で優勝している有元伸吾(近畿大職員)。試合は、自分から先手を打つ攻撃が功を奏した。第1ピリオド、開始から積極的に仕掛ける小栁が序盤に2ポイントを先取。中盤にもポイントを追加。その後の相手の攻撃をうまくかわしカウンターで大技4ポイントを決め試合を決定づけた。第2ピリオドでも大技を決め、13-0のTFで勝利、初優勝を飾った。試合後のインタビューで小栁和也選手は「大学4年間でタイトルを一つも獲れないで3位止まりだったですけど、今回大学のユニフォームでの試合が最後なので、最後の最後で優勝できて良かったです。ほっとしました。山梨学院は年下にも強い選手がいっぱいて負けたくない気持ちで自分も必死にやったので良かったです。卒業後は自衛隊体育学校でまた、57㎏級でやると思うのですが、先輩の高橋侑希選手を倒してオリンピックに行きたい」と話した。

◆前日実施階級 決勝戦70㎏級フリー乙黒圭祐、同門の木下貴輪に競い勝ち優勝

昨日行われた70㎏級フリースタイル、第1シードの木下貴輪(4年 鹿児島・鹿屋中央高)と第2シードの乙黒圭祐(3年 東京・帝京高)は2回戦から出場。乙黒はこの大会、65㎏級から階級を上げての挑戦。二人は、準決勝までの3試合を互いに相手にポイントを与えずすべてTFで決勝戦に進んだ。試合は、同門同士であり、互いに手の内を知り尽くしているだけに、序盤、なかなか積極的な攻防が見られず消極的との注意を受ける。第1ピリオド後半、乙黒が素早いタックルから2ポイントを奪い先制すると、流れで2ポイントずつ4ポイントを加え、乙黒が6-0で折り返した。第2ピリオドに入ると、負けられない木下は攻勢を賭けるが乙黒も対応。中盤に足を攻める木下がようやく2ポイントを入れ、巻き返しを図る猛攻で乙黒を追い詰めるも、叶わず6-2で乙黒が逃げ切り、この階級で初優勝。2年前の61㎏級優勝から2度目の優勝となった。試合後、インタビューで乙黒圭祐選手は「今回は本当に優勝を目指していた大会だったので本当にうれしいです。国体の優勝が自信になりました。(木下選手)練習は一緒に毎日やっていて、五分五分の感じだったので、自分の課題として先制点を取ることを頭に入れ戦っていました」と振り返った。敗れた木下貴輪選手は「いつものスパーリングと同じ感じだったですが、最初にポイントを取られてから2回返されたのが大きかったです。他は差がなかったと思います。いつものスパーリングとは違う緊張感を持ってやったのですが、試合で実力を出す難しさを感じました。大学最後の試合ですので優勝したかったですが、ちょっと不甲斐ないです」と無念さを滲ませた。

◆2日目の試合結果 74㎏級藤波勇飛(3年)圧倒的強さで明日の決勝へ

藤波勇飛(3年 三重・いなべ総合学園高)の強さは際立っている。今年の明治杯全日本選抜選手権70㎏級フリースタイル優勝。世界選手権70㎏級銅メダル、74㎏級に階級を上げた国体、全日本大学選手権の優勝と破竹の進撃を続けている。今大会も74㎏級で、第1シードの準々決勝から出場、初戦では油断からポイントを奪われるも順当にTF(テクニカルフォール)勝ちし、準決勝に進んだ。準決勝の相手は、昨年のこの大会70㎏級で優勝を果たしている中村百次郎(日体大助手)。藤波は、6月の明治杯全日本選抜選手権準決勝で中村を破り、天皇杯で優勝している中村と世界選手権代表を賭け、プレーオフで争った因縁の相手。試合は、ここでも相手を寄せ付けず一方的に藤波の強さを見せつけ第1ピリオドで決着をつけた。明日の決勝戦に進んだ。藤波勇飛選手は「準々決勝は点を取られてしまったので、準決勝は気を引き締めてやろうと思いました。丁度いい緊張感で楽しんでできました。減量もなくマイペースでこの試合に臨めました」とこの大会のために伸ばした豊かな髭を蓄えた顔をほころばせ話した。決勝に向けては「決勝の相手も強いので自分らしく、今までの自分の動きができれば必ず結果が付いてくるので自分らしいレスリングを心掛け攻められるようにやるだけ。自分から攻め、相手からの攻撃も来ると思うので冷静に見極めてカウンターで圧倒的に試合を進める」と自信のほどを見せた。

他の山梨学院勢の2日目の結果は、74㎏級フリースタイルの横山凛太朗(1年 三重・いなべ総合学園高)準々決勝敗退。79㎏級フリー・石澤誠悠(3年 茨城・霞ヶ浦高)1回戦敗退。130㎏級グレコローマンスタイル・貝塚賢史(4年)負傷棄権、97㎏級フリーのOB吉川裕介(自衛隊体育学校)は準々決勝敗退した。

3日目は山梨学院勢の出場は、57㎏級フリースタイルに坂本京太(3年)、松井稜(1年)とOB高橋侑希(ALSOK)、65㎏級フリーに榊大夢(1年)と乙黒拓斗(1年)、OBの鴨居正和(自衛隊体育学校)、また、86㎏級フリーにOBの奈良部嘉明(筑西広域消防本部)が出場する。3日目も10階級を1回戦から準々決勝まで行い、4日目最終日に準決勝、決勝が行われる。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2017.12.21

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