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●平成29年度全国高等学校駅伝競走大会
~男子順位を上げ11位、女子前回と変わらず12位~
~萩倉イズムの浸透で男女とも来年こそは入賞~

「男子68回・女子29回全国高等学校駅伝競走大会」が12月24日、京都市西京極陸上競技場を発着点とする、男子7区間42.195km、女子5区間21.095kmで行われた。都道府県の予選会に優勝した男女47校が出場。女子は10時20分にスタート、5区間でレースが行われた。山梨学院は小笠原朱里(2年)ら2年生を主体としたチーム。3区間を2年生、他の2区間を3年生と1年生で固めた布陣は。11月に行われた関東大会で優勝したメンバーを揃えた。昨年12位と悔しい思いを残したチームは、記録的には十分入賞を狙える位置にいる。1区小笠原朱里(1年)は、序盤から一人抜け出した西脇工業高の選手を追わずに、第2集団で様子を窺った。残り1km付近でトップに追いついた小笠原らは4人のグループを形成、一時はトップに立つも、最後の500mでグループはスパート。小笠原は徐々に遅れ、4位と同タイムの5位で襷を渡した。2区の伊藤夢(1年)、3区森野純夏(3年)で順位を少し落としたが6位と入賞ライン。その後の4,5区で順位を入賞圏内から脱落12位と昨年と同順位で終わった。男子は午後12時半にスタート。1区、八重畑龍和主将(3年)が6位でスタートした山梨学院は、3区矢島洸一(3年)、4区飯澤千翔(2年)の三本柱を長距離区間に配置。序盤に順位を稼ぎ逃げ切る戦略に出たが、4区飯澤が5区に襷を繋いだのは8位と入賞当落ライン。残りの3つの区間でさらに上位を狙うも後退、順位を落とし11位でゴールした。前回大会13位からは2つ上げた。

■女子 21.0975km 5区間
 第1区 6km (西京極陸上競技場~平野神社前)
 第2区 4.0975km (平野神社前~烏丸鞍馬口)
 第3区 3km (烏丸鞍馬口~室町小学校前折り返し~北大路船岡山)
 第4区 3km (北大路船岡山~西大路下立売)
 第5区 5km (西大路下立売~西京極陸上競技場)

午前10時、気温9度。湿度73%、雲が多いながらも穏やかな陽が差す駅伝日和の京都・西京極陸上競技場。20分後に女子のスタートの号砲が鳴った。全国都道府県47校の選手たちの5区間の戦いが始まった。山梨学院高の1区は県大会、関東大会と同様、小笠原朱里(2年)が任された。小笠原は、2年生ながら今や高校生トップランナーであり、実業団ランナーをも脅かす存在のアスリートに成長。レースは、スタート直後から抜け出した西脇工高の選手を小笠原は、最後に追いついて仕留めようと第2集団で冷静に機会を狙っていた。集団が絞られた後半、小笠原ら3選手がトップに追いついた。小笠原朱里選手は「先生からは自分で行けるところから行けと言われていたのでラストの1、5キロあたりから上げたんですけどうまく引き離すことができず、最後のスパートに対応ができなかった」。最後500mあたりからの坂で話された。「自分が流れを作れなかったことが悔しいです」と振り返った。小笠原は1位と10秒差の5位でタスキを繋いだ。2区には関東大会で1位のゴールテープを切った伊藤夢(1年)が起用された。2区は、留学生やエース級が揃う難しい区間だが伊藤は我慢の走りで粘った。順位は落としたものの6位で繋いだ。伊藤夢選手は「朱里先輩が上位で来るのは分かっていたのでとにかく前についていかなくてはと夢中で走りました。順位変動があったのでそこはもう少し我慢できれば良かったです。競っていたのであっという間でした。」と話し、中学校の先輩の森野純夏に「最後なので頑張ってほしいというのと、良い思い出になるように楽しんで走ってほしい」という気持ちで襷を託した。3区の森野純夏(3年)は、1年次に都大路を経験、次のエースと期待されていた2年の春に故障。今年10月の県大会に1年半ぶりにレースに復帰。関東大会でも優勝に貢献した。7位でタスキを受け継ぎ、練習不足を気持ちで補い順位を一つ押し上げ6位と力走した。森野純夏選手は「1年の時とは違った気持ちでいて、最後のレースという思いで走ったのですけど、狙っていた順位や走りができなく悔いが残りました。監督からは『ここまで復活してきたんだから思い切って走れ』と言われ、都大路は県や関東と違って緊張して走ることができたのは本当に久しぶりだったので、そういうのが味わえたのは良かったですし、この舞台に立たせてもらったことにありがたい気持ちでいっぱいです」と周囲に感謝した。4区の古賀華実(2年)は調子を上げて都大路に入ったが、初めての大舞台からか、気持ちが空回りし、10位に順位を落とした。古賀華実選手は「走らせてもらったのですが悔しい結果になってしまいました。自分の区間でしっかり良い位置で最終区間に渡したいと思っていたので自分で順位を下げてしまったことが本当に悔しいです。このままでは全然勝負にならないので来年こそはしっかり勝負できるよう力を付けたい」と雪辱を誓った。順位を落とした山梨学院は、最終走者真田ひまり主将(2年)に襷を託した。眞田はアンカーと主将との責任を胸に入賞を諦めずに前をひたすら追った。が、無念にもさらに2つ順位を落とし、12位でゴールした。
眞田ひまり主将は「今年は8位を目指していたので悔しいです。アンカーを言われたのは22日です。自分は2区か最終かのどちらかと思っていたので、準備はできていました。集団で何人かいたのでそこでしっかりついて行って、ラストで自分が前へ出る走りをしようと思っていました」。その思いは、一度は12位まで順位を落としたものの、最後競技場に入り10位グループに追いついたが、最後のスパートで力尽き、12位となった。山梨学院は、昨年と同様の12位で終わったが、調子が上がっていただけにもったいないレースだった。

◆山梨学院高校女子成績◆ 1:09:36 12位
区間 ランナー 距離 区間タイム 区間 合計時間 総合順位
1区 小笠原朱里(2年) 6km 19:19 5位 19:19 5位
2区 伊藤 夢(1年) 約4km 13:31 13位 32:50 7位
3区 森野純夏(3年) 3km 10:01 11位 42:52 6位
4区 古賀華実(2年) 3km 9:57 22位 52:48 10位
5区 眞田ひまり(2年) 5km 16:48 19位 1:09:36 12位


レース後、萩倉史郎監督は「調子は非常に良かったんですが、4、5区でメンタルの弱さが出ましたね。小笠原にしても昨年よりタイムを10秒縮めましたが順位は落としてますから、周りのチームの選手が上がっていることです。あのタイムではだめです。森野と1年生の伊藤の二人が上がってきているので救われていますが、今回の2年生の伸びはないです。もっと自覚を持ってやらないとだめです」と手厳しい。女子の結果は、優勝・仙台育英高(宮城)、2位・長野東高、3位・大阪薫英女学院高、4位・立命館宇治高(京都)、5位・筑紫女学園高(福岡)、6位・西脇工高(兵庫)、7位・興譲館高(岡山)、8位・神村学園高(鹿児島)。ここまでが入賞となった。

■男子 42.195km 7区間
 第1区 10km (西京極陸上競技場~烏丸鞍馬口)
 第2区 3km (烏丸鞍馬口~丸太町河原町)
 第3区 8.1075km (丸太町河原町~国際会館前)
 第4区 8.0875km (国際会館前~丸太町寺町)
 第5区 3km (丸太町寺町~烏丸紫明)
 第6区 5km (烏丸紫明~西大路下立売)
 第7区 5km (西大路下立売~西京極陸上競技場)

12時30分、曇り空になったが気温10度と寒さはさほど感じない。号砲が鳴り響くと同時に男子が一斉にスタートした。山梨学院は、1区から4区までと7区の最終走者を関東大会と同じ布陣。1区最長区間を走る八重畑龍和主将(3年)は安定した走りが持ち味。6キロ付近まで先頭集団に付き快調な走りを見せていたが、7キロからの登りで遅れ始めた。八重畑龍和主将は「県大会、関東大会から前半でいかに貯金を作り後半で勝負するというチームの形ではあったですが、都大路では、そこの成長が及ばなくて、また自分たちエ-ス各3人の貯金もあまり作れず、全体的に成長しきれなかったと感じます。監督には調子が上がっているので気負わずにいつも通りの走りを心掛けろと言われていたのですが、思っていたよりペースが速く、驚いたりきつかったりしたんですが、何とか粘ることはできました」。下りが得意な八重畑は、後半の下りで巻き返しを図ったが、トップの差は30秒、6位で襷を繋いだ。2区で襷を受け取った漆畑徳輝選手は「最初は積極的にスピードを上げて行くことができたんですが、1,5キロあたりから足が動かなくなりどんどん落ちて行ってしまったことが悔しいです。これから鍛えて走りこんでいかねばいけないと思いました。高校に来て初めての全国大会だったですけど、体験したことのないスケールに緊張しました」と話した。3区は留学生が走れる唯一の区間で、順位をいかに落とさないかが後半へ良い位置を保つ鍵となる。山梨学院の三本柱の一人、矢島洸一選手は「1、2区で持ってきた流れをさらに加速する走りをしたかったんですけど、留学生何人かに抜かれてしまいましたし、ゴール直前に一関と須磨に抜かれてしまったのが自分としては心残りです」。粘りの走りをしたものの、悔やんだ。4区の飯澤千翔(2年)は、関東大会でも4区で区間1位と好走し、全国でもその走りを期待された。「前半上げすぎということもあったんですけど、それでも最後まで保っていく自信はあったですけど、しばらく抜いて単独で走っていて集団に追いつかれてから、結構粘ったですが、自分の役割を果たせず後の人たちに迷惑を掛けてしまった」と反省するも、区間8位、通過順位も入賞ラインの8位に押し上げた。飯澤から襷を受けた5区新井悠我(3年)は「初めての大きな全国大会で緊張しましたが、弱気にはなっていなかったです。3年間やってきたことをここで出し切るしかなかったので、そういう走りをしました。1キロ過ぎ1回きついなと感じたんですが、中間点のポイントが見えてから後半は上げることができました」と話した。11位で襷を受けた6区清水陽斗選手(2年)は、「普段通りを心掛けて走ったので、緊張するということはなかったです。自分のところで前を抜かなきゃいけなかったですけど、積極的な走りができず自分の力不足を感じました。」と話した。12位で襷を受けた最終走者の加藤聡太(1年)は、関東大会でもアンカーを務め山梨学院の準優勝に貢献。この大会でも、アンカーに託され悲願の入賞を目指し、ひたすら前を追い順位を一つ上げた。順位は11位と入賞には届かなかったが、昨年の13位から2つ上げた。加藤聡太選手は「8位入賞を目標にやってきたので達成できなく残念です。関東大会では前の選手を抜くことができなかったので、最初から突っ込んで前を抜くレースはできたので良かったです」と選手それぞれの思いを語った。

◆山梨学院高校男子成績◆ 2:06:31 11位
区間 ランナー 距離 区間タイム 区間 合計時間 総合順位
1区 八重畑龍和(3年) 10km 29:45 6位 29:45 6位
2区 漆畑徳輝(1年) 3km 08:45 35位 38:30 6位
3区 矢島洸一(3年) 約8km 24:36 9位 1:03:06 10位
4区 飯澤千翔(2年) 約8km 23:58 10
1:27:04 8位
5区 新井悠我(3年) 3km 09:16 34位 1:36:20 12位
6区 清水陽斗(2年) 5km 15:24 33位 1:51:44 12位
7区 加藤聡太(1年) 5km 14:47 12位 2:06:31 11位


萩倉史郎監督は「一つひとつの区間的にはきちっと走ったほうです。矢島と飯澤はもう少し行きたかったです。矢島は前半、留学生と競り焦り疲れましたね。飯澤はこっちに入ってアキレス腱に痛みがでまして、彼本来のタイムではないです。男子は4月から新しい体制のチームになってやり始めて、まずまずです」。男子チームは、4月から萩倉監督が男子監督を兼任、今までの部方針を改めてスタートした。

男子の大会結果は、優勝・佐久長聖高(長野)、2位・倉敷高(岡山)、3位・仙台育英高(宮城)、4位・大分東明高(大分)、5位・一関学院高(岩手)、6位・浜松日体高(静岡)、7位・札幌山の手高(北海道)、8位・須磨学園高(兵庫)。ここまでが入賞。

文(K.F)カメラ(平川大雪・藤原稔・今村佳正・小池裕太)
2017.12.24

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全国高校駅伝・山梨学院高校応援団
~師走の都大路を駆け抜ける選手に熱い声援~


師走の都大路を駆け抜けた選手たちにスタンドが一体となり、最後まで熱い声援を送り続けた・・・。
全国高校駅伝のスタート・ゴール地点となった京都市・西京極陸上競技場のバックスタンドでは、山梨学院高校の生徒や教職員、PTA役員およそ120人が応援で選手を後押しした。生徒会、吹奏楽部、チアリーダー部、応援団、PTA役員などおよそ150人が山梨からバスで大会前日に京都入りし、この日の応援に備えた。今年度の全国大会の応援は、8月の全国高校野球選手権での甲子園のアルプススタンドに次いで2大会目。8月の炎暑とは打って変わり、この日の京都市内は安定しない天候で、日差しがあると暖かさを感じたが、太陽が雲に隠れると一変し底冷えする寒さとなった。そんな中、応援団は午前9時過ぎには競技場で応援ができるようスタンバイ。レース前、競技場から各区間へ輸送バスで向かう選手たちの名前をコールし、大きな声援で送り出した。レーススタート時には、競技場から出発し、京都市街へ出る選手たちを勢いのある吹奏楽の演奏、元気いっぱいのチアリーダーの演技、熱い思いがこもった応援団の演舞など山学応援スタンドが一体となった応援で送り出した。沿道では、生徒会役員やPTA役員などが西大路通や堀川通、烏丸通などに分散し、都大路を疾走する選手たちに声援を送った。西京極陸上競技場のバックスタンドでも市内を走っている選手たちに思いが届くように応援を続けた。男女のアンカー選手が競技場内に入ると応援の熱はヒートアップ。さらに力のこもった応援を行い、最後の選手がゴールするまで熱い応援を続け、ゴール後は全選手をたたえ、惜しみない拍手を送った。応援団の先頭に立ち、襷掛けの袴姿で声を出した田中ともか団長(3年)は「辛い練習を耐えた選手たちが全力を出せるよう応援しました。みんなの格好いい姿を見て勇気をもらいました。駅伝は応援の型があるわけではないので、山梨や山梨学院らしさを出すことで山梨にいる生徒の思いも選手たちに伝わったと思います。年末のサッカーもこの日の応援の勢いをそのままに勝ち進めるよう、後押ししたいです。高校生活最後の応援になりますが、後輩に良い伝統を引き継げるよう頑張ります」と充実した表情で語った。深澤菜月副団長(3年)は「今年も甲子園・都大路・サッカーと3つの全国大会の応援を経験できるので、応援団・チアリーダー部・吹奏楽部・生徒会本部が一体となった山梨学院らしい応援を心掛けました。気持ちを一つにして、応援することができ、選手からも力をもらいました。サッカーが1年の締めくくりの応援になりますが、自分自身も最後の応援になるので、全力で全校生徒の気持ちを一つにして応援したいです」と力強く話した。また、応援に元気と活力を与えたチアリーダー部の志村茉那部長(2年)は「自分たちが休んでいる間も朝から練習をしていて、その思いを私たちも感じてチアらしく笑顔で元気良く、強い気持ちで応援しました。競技場に入ってきて辛いのに最後まで全力で走り切る姿に山梨学院としての誇りを感じました。これからあるサッカー応援も自分たちの悔いが残らないよう、最後まで諦めずに応援したいです」と笑顔で話した。一方、音楽で応援を盛り立てた吹奏楽部の青山三千花部長(2年)は「同学年やクラスメイトが出場していたりするので、頑張って欲しいと強い思いで演奏しました。市内を走っている選手には直接は聞こえませんが、自分たちも選手同様に戦っている気持ちで、他校に負けないよう、音に思いを込めて、遠くまで届くように音を飛ばしました。まわりには、吹奏楽の全国大会に出場して、自分たちが立てなかった舞台に立てている学校もいるので、演奏方法や技術など学ぶことは沢山ありました。次の応援のサッカーは1対1のため、応援合戦になり、選手にも直接音が届くので、応援でも山梨県代表として頑張りたいです」と溌剌とした表情で述べた。レース終了後には、監督や選手らが応援スタンドを訪れ、最後まで全力で応援し続けた応援団に感謝の気持ちを伝えた。

 
山梨学院高校応援団(生徒会・応援団・吹奏楽部・チアリーダー部)には、今年もう一つ大きな舞台(大会)が残っている。高校サッカー冬の祭典「全国高校サッカー選手権」だ。2年連続5回目の“選手権”出場を決めたサッカー部が12月31日に初戦を迎え、鳥取代表の米子北と対戦する。山学高応援団は初戦突破を願い、この日の勢いそのままに年末大晦日、神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場に出陣し、選手を応援の力で後押しする。
文・カメラ(Y.Y)2017.12.24

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