●日本学生氷上競技選手権大会3日目 スピードスケート
~女子1500m川上4位、惜しくも表彰台を逃す~
~スピード初日、男女6人が各種目で入賞を果たす~
1月4日にショートトラック競技で開幕したスケート競技のインカレ「第90回日本学生氷上競技選手権大会」は1月6日、スピードスケート競技とフィギュアスケート競技が長野県軽井沢町を舞台に行われた。スピードスケートは、8日までの3日間、軽井沢町風越公園屋外リンクで。フィギュアスケートは、8日まで同アイスアリーナで行われる。氷上競技インカレは今大会からスピードスケート、フィギュアスケートにショートトラックが加わり、3競技同時開催となり、個人優勝と総合優勝を争い、大学氷上競技日本一を目指して熱戦が繰り広げられる。山梨学院大は先立って行われたショートトラックで女子が6年ぶりに総合優勝を飾り、男子は総合4位でスピードスケート競技にバトンを繋いだ。スピードスケート競技は、各種目3人ずつが出場、男子は15位、女子は12位までに与えられる各順位別のポイントを競う。山梨学院は6日から始まったスピードスケート競技で、女子500mで虫狩光桜(3年)が7位、持田あかり(2年)が8位入賞を果たし、続けて行われた男女1500mは渡辺晟(4年)が8位入賞、女子では惜しくも表彰台を逃したが川上琴子(3年)が自己記録を5秒上回るタイムで4位に入った。高山瑞穂(3年)も6位入賞。原田梨央(4年)は9位と入賞はならなかった。本日最後の種目、男子10000mで山本大生(3年)が8位入賞、伊藤研太(1年)が12位に入り大学対抗得点を獲得した。
90回の長い伝統を誇る「日本学生氷上競技選手権大会」の会場になった長野県・軽井沢町で行われるのは第66回大会以来24年ぶり回以来4回目なる。今回から大会は、スピードスケート競技、フィギュアスケート競技、ショートトラック競技の3競技が初めて同時に開催される。第90回の記念大会に山梨学院は、先立って行われたショートトラックで女子が総合優勝を飾り、幸先の良いスタートを切った。大会3日目からのスピードスケート競技、フィギュアスケート競技に流れを繋ぐ。
大会3日目、スピードスケート競技1日目。会場になった風越公園屋外スケートリンクの朝9時の気温は氷点下6℃と冷え込んだ。競技が始まった朝10時は雲ひとつない快晴、風はやや吹くもののスピードスケートにさほど影響はないコンディション。競技は男子500mから始まった。山梨学院から出場した岡田崚(2年 北海道・釧路江南高)は19位、昨日までのショートトラックにも出場した青木雅弥(2年 北海道・池田高)は21位。男子の15位までに与えられる大学対抗得点は獲得できなかった。女子500mは、最初に原茉畝(3年 北海道・帯広三条高)、虫狩光桜(3年 北海道・池田高)、持田あかり(2年 北海道・白樺学園高)の順番で滑り、虫狩が7位、持田が8位に入賞した。原は12位で、女子の12位までに与えられる大学対抗得点を獲得した。
続いて行われた男女1500mの男子では、渡辺晟(4年 福島・郡山商高)が長身のダイナミックな滑りで8位入賞した。渡辺晟選手は「あまり練習でも調子良くないなと思っていたんですけど、インカレは個人の力だけではないので、皆のことを考えつつ、自分のベスト記録の更新を狙いながら最後まで頑張って滑りました。ベストは1分52秒後半だったのでそれに近いタイムが出せたので調子が悪い中では良かったと思います。明日は最低でも入賞、表彰台を目指し最後のインカレを頑張ります」と意気込んだ。渡辺は明日、1000mに臨む。同種目に出場した山本太平(4年 青森・八戸西高)、赤神諒(3年 北海道・釧路北陽高)は得点を獲得できなかった。一方女子は、川上琴子(3年 北海道・帯広農高)がスタートからゴールまで低い姿勢を保った安定した滑りで、自己記録を5秒も縮める快心のレースを見せた。表彰台は逃したものの、4位に入り大きな得点を獲得した。川上琴子選手は「滑り終わって電光掲示板を見たんですけど、思っていたタイムよりもすごく速かったので、びっくりしてしまいました。今までの自己新が8秒台だったので5秒更新できて、もううれしくて」と喜びを表した。「900mあたりで粘れなかったのが(表彰台を逃がした)そこの差かなと思います。気持ちも結構楽に行けて、みんなの応援も良く聞こえてそれが頑張ろうという気持ちになりました」と笑顔で話した。6位に入賞した高山瑞穂(3年 北海道・駒澤大苫小牧高)は、最初のコーナーを抜けると一気に加速、最後まで足を止めずに同走を大きく引き離しゴール。結果に高山瑞穂選手は「うーんという感じですね」と自分の滑りに納得していない。「最近少し崩れていて、こちらに入って感覚は良かったんですけどあまりラップとスピードが出なくて少し不安でした。レースを滑り出してみて結構いけるかなと思ったのですけど、何か焦ってしまってだめだったです。でもレース始まる前に川上がばりっと滑ってくれてちょっと気楽に滑ることができました。自分もという気持ちはもちろんですがちょっと落ち着いていけました。3000mのことを考えると悪くはないなと思います」と次の種目に気持ちを切り替えた。多くの実績を残している原田梨央(4年 北海道・白樺学園高)は、9位となりもう一歩で入賞を逸した。
スピードスケート初日最後の種目は、400mリンクを25周する過酷な鉄人レース、男子10000m。山梨学院から山本大生(3年 青森・八戸西高)、伊藤研太(1年 長野・松代高)、井出歩夢(1年 北海道・本別高)の3人が出場。この内1年の伊藤は12位と奮闘し得点を稼いだ。井出は後半失速し棄権した。長距離を得意とする山本は、1周のラップを33秒台に設定。伸びのあるフォームで正確にラップを刻み、午後から風が強くなる中で時折フォームを崩し途中ペースが落ちるも、後半に再び盛り返し8位に入る執念を見せた。山本大生選手は「今シーズンはずっと安定した滑りができていなかったので少し不安もあったですが、去年は失格して入賞できなかったので何とか入賞したいという気持ちで滑り、結果入賞できたのでうれしいです」と去年の不運を払拭する滑りに笑顔がこぼれた。山梨学院勢は、14人出場して6人が入賞、他に3人が大学対抗得点を挙げる健闘を見せ、1日目が終わった時点での大学対抗得点で女子は3位、男子は8位につけた。
なお、この日から始まったフィギュアスケート競技1日目に、山梨学院勢の出場はなく、明日、藤本梨乃(1年 山梨学院高)と河西萌音(1年 山梨学院高)の二人が出場する。
スピードスケートは、男女1000m、男子5000m、女子3000mが行われる。
文(K.F)カメラ(平川大雪)2018.1.6