●2017インターハイ冬季大会フィギュア競技
~山学高出場2選手、決勝の24人に残れず~
~放送部・樋口さんがアナウンスの大役を務める~
平成29年度全国高校総体(インターハイ)、「第67回全国高等学校スピードスケート競技・フィギュアスケート競技選手権大会」が山梨県甲府市、富士吉田市で1月22日より26日までの日程で開催され、36都道府県の選手約1050人が氷上で熱戦を繰り広げた。山梨学院高校からは、フィギュア競技に3人、スピードスケート競技に男子1人がエントリーした。22日、甲府市・小瀬アイスアリーナで行われたフィギュア競技開始式に、山梨学院高女子フィギュア競技に出場する日原明日香(3年 練習中の怪我のため棄権)は甲府第一高校の片平陽冬選手とともに選手宣誓を行った。23日から始まった競技には全国から149人が出場し、その内24人だけが決勝に残れる狭き門に山梨学院の2人が挑んだ。競技2日目、24日に小澤みいな(2年)が出場。グループ17位で予選通過はならず。3日目25日に田中陽織(1年)もグループ25位となり決勝には進めなかった。なお、富士吉田市で行われていたスピードスケートでは塩川弦音(3年)が500mで35位、1000mで46位となった。また、フィギュア競技会場では大会中、山梨学院高校放送部の樋口美月さん(1年)がアナウンスを務め、癖のない柔らかな声を会場に響かせていた。
前回大会、1年生で出場した小澤みいな(2年)は、右膝の怪我の影響で振るわずグループ19位に終わり、2大会連続となる今大会では悲願の決勝進出を目指した。B組46選手の中で、27番目に登場した小澤は、黒を基調に胸にえんじ色とスパンコールをあしらったコスチューム。情熱的で哀愁を帯びたスパニュッシュギターが奏でる曲でリンクを舞った。1回目の3回転ルッツは回転不足で両足着氷、2つ目の3回転トーループ、Wトーループのコンビネーションジャンプも乱れる嫌な立ち上がり。小澤みいな選手は「普段のプログラムの練習でノーミスの演技ができていなかったのでその不安が出てしまった。2回目のジャンプは普段失敗しないジャンプなので頭が真っ白になりかけ焦りました」。その後のWアクセルは流れのあるジャンプを決め、その他のステップ、スピンのスケーティングは音楽に乗り申し分のない滑りで持ち直した。「ジャンプを2回失敗してけれど、他の部分は自分の中で成長していると感じます」と手応えを口にするも、演技終了時点の順位は10位と決勝に進出するには微妙な順位となった。結局、グループ全員が滑り終えた最終順位は17位となり、決勝進出を逃した。翌週から始まる国体に向けては「今まで飛べていたトーループは、必ず飛びたいですし、ルッツもインターハイが終わって練習時間がないですけど、頑張って調整できたら」と闘志を燃やす。
競技3日目、C組52人の中で34番目に田中陽織(1年)が登場。赤いコスチュームに身を包み、ショパン作曲のピアノ曲「英雄ポロネーズ」を舞った。軽快な曲に合わせ最初のジャンプ『トリプルループ+Wトーループ』のコンビネーションジャンプを飛んだが、最初のトリプルループで転倒、次のジャンプに繋がらなかった。その後は、2つのジャンプやレイバックスピン、ストレートラインステップなどスピードに乗った演技を無難にこなしたものの、最初のジャンプの減点が響き、演技終了時点で20位と出遅れ、決勝進出ラインから外れた。田中陽織選手は「全国という大きな舞台で演技するということですごく緊張しました。練習してきた最初のトリプルループが決まらなく悔しいです」と肩を落とした。「来年のインターハイではジャンプを飛んで良い結果を残せるように頑張ります」と雪辱を誓う。田中選手も翌週の国体に出場する。
また、今大会のフィギュアスケート競技の運営は、山梨学院高、甲府東高、城西高の生徒会が受け持ち、アナウンスの大役を山梨学院高放送部の樋口美月さん(1年)が担った。開始式から競技進行、26日の閉会式まで多岐にわたり担当する。連日、樋口さんの癖のない柔らかな声が会場に響き渡る。樋口美月さんは「全国大会なので最初は緊張したのですけど、やってみるとすごく楽しいですし、こういうところで自分の声を聴いてもらえるのは、やりがいもありうれしいです」と話した。
山梨県県富士吉田市の富士急ハイランドセイコオーバルで22日から行われているスピードスケート競技に出場した塩川和音(3年)は、男子500mで35位、1000mは46位に終わった。1月28日から2月1日まで甲府市、富士吉田市で開催される「第73回国民体育大会冬季大会・富士の国やまなし国体」に小澤みいな、田中陽織のフィギュア2人と塩川和音はショートトラックに出場する。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2018.1.25