●平成30年度関甲新学生野球春季リーグ戦1部開幕
~山学大、4点差をはね返し逆転白星スタート~
~今シーズン着実に勝ち点を重ね上位を狙う~
平成30年度関甲新学生野球春季リーグ戦1部が4月7日に開幕。山梨学院大の初戦、第1節第1戦が7日、群馬県伊勢崎市・上武大学野球場で行われた。山梨学院は昨年の春季リーグで劇的本塁打で勝利し、1部復帰を果たしたものの、秋季リーグ本選で苦しみ、再び入れ替え戦に回ったが1部を死守した。迎えた今年度の春季リーグでは、上位を目指すべく初戦に臨んだ。第1節第1戦の対戦相手は昨年秋季リーグ3位の関東学園大学。過去11回の優勝を誇る強豪校。試合は、関東学園大試合の先攻で始まった。試合が動いたのは3回、山学先発の林雄輝(3年)は先頭打者から3連打満塁で次打者の犠飛で先制点を許すと、次の打者に2点適時打を打たれこの回3失点。山梨学院もその裏1点を返すも、4回表関東学園に押し出しと捕逸で2点を献上。山学はその裏、6番岡村拓也(4年)、7番清水寛太(2年)の連続本塁打と1番島快莉(3年)と2番金城義(4年)で3点を挙げ5-4とし、反撃を開始した。6回表には関東学園は、先頭打者が本塁打を放ち、さらに四球と連続安打で2点を追加、山梨学院を引き離した。7回裏、山梨学院は、先頭打者4番砂川聖(4年)が本塁打で1点を返すと、それに続き一死後2本の安打と代打の駒崎真也(3年)が2点適時三塁打で1点差に詰め寄り、二死後、1番島が技ありの同点打を放ちついに並んだ。流れを引き寄せた山梨学院は8回裏にも3点を加え、11-8で初戦に勝利した。山梨学院投手陣は救援の4番手・梶尾郁彰(3年)が2回を無失点に抑える好投を見せた。明日は同球場で関東学園と再び対戦。続けて2勝目を挙げ勝ち点に繋げたい。
山梨学院大は2016年春季リーグで2部に降格、秋季リーグに1部復活を懸けたが4位に終わり持ち越された。2017年春季リーグに2部優勝を果たし、1部平成国際大学との入れ替え戦に勝利し、2季ぶりに1部に復帰した。しかしこの年の秋季リーグでは1部最下位となり2部降格の危機に見舞われた。再度の入れ替え戦の相手はまたも平成国際大。因縁の対決は2試合とも山学が1点差の僅差を守り残留を成し遂げた。
山梨学院の試合はこの日の第2試合目。開始予定時間より1時間余り遅れて午後1時30分に始まった。会場になった上武大のある群馬県・伊勢崎市の天候は曇り、14℃と肌寒い日となった。先攻は関東学園大学。山梨学院は初先発の林雄輝(3年 盛岡大学附属高)にマウンドを託した。林は2回を無難にさばいたが、3回に捕まった。先頭打者から3連打と犠飛で1点を先行されると、次打者にも2点適時打を打たれ、この回3点を失った。この裏、山梨学院は1安打と四死球で1点を返した。4回表、林は制球が定まらず押し出しで1点を献上。代わった西水達哉(4年 城西大附属城西高)もまずい守備連携で1点を失い5-1と点差を広げられた。しかしその裏、山梨学院はすかさず先頭の6番岡本卓也(4年 静岡大成高)、7番清水寛太(2年 甲府工業高)の連続本塁打と二死から島快莉(3年 豊川高)と金城義(4年 山梨学院高)の連続安打でこの回3点を挙げ、1点差に迫った。6回表、関東学園は、西水を攻め本塁打、四球・盗塁を絡め安打と2点適時二塁打で3点を奪い再び点差を広げた。諦めない山梨学院はすかさず反撃、5回から途中交代した砂川聖(4年 糸満高)は、初球直球を左翼スタンドに本塁打を打ち込むと一死後から岡本、清水の連続安打でチャンスを作り、代打の駒崎真也(3年 川越東高)がファールで粘った7球目を右中間三塁打で2点を追加、再び1点差に迫った。二死後、1番島がボールを上手にバットに乗せた技ありの中前打で遂に同点に追いついた。投げては7回に入倉京一郎(3年 大分豊府高)が1回を3人で仕留め打撃陣に勝利を託した。打線は期待に応え、先頭の4番砂川がこの日2本目となる本塁打を左翼スタンドに放り込み逆転に成功した。一死後、連続四球と途中出場の丹代匠哉(4年 旭川南高)が適時安打で1点を追加、さらに相手の失策が絡み1点を加え11-8と突き放した。8回から救援した梶尾郁彰(3年 富山第一高)が2回を完璧に抑え、山梨学院は1戦目序盤リードされるも粘り勝ち。明日に繋がる試合を展開した。2戦目勝利して勝ち点を確実に手にする。
■《第1節第1戦 4月7日 上武大学野球場》
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 合計 | |
関東学園大学 | 0 | 0 | 3 | 2 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 8 |
山梨学院大学 | 0 | 0 | 1 | 3 | 0 | 0 | 4 | 3 | × | 11 |
山梨学院大 バッテリー:(投手)林・西水・入倉・梶尾ー(捕手)江川・丹代
〔投手〕林(雄):投球回数3回2/3、打者20、投球数93、安打7、四球3、三振3、
失点5・自責点5、失策0
西水:投球回数2回1/3、打者12、投球数50、安打4、四球1、三振2、
失点3・自責点3
入倉:投球回数1回、打者3、投球数16、安打0、四球0、三振1、失点0
梶尾(勝利投手):投球回数2回、打者8、投球数41 安打1、四球0、三振4、失点0
〔打撃〕安打15(本塁打4:砂川2、岡本1、清水1 三塁打:駒崎)、四球7、死球1、
三振14
〔交代〕新井(一)→H砂川(一) 江川(補)→H駒崎→R佐藤誉起→丹代(補)
河村(右)→H林健太郎→新垣僚麻(右)
試合後、初陣を飾った須田喜照監督は「普通だったらあのままずるずるといくところを諦めずに勝てたのは、少しは力が付いている証拠じゃないですかね。打線は水物なので、投手陣がもう半分ぐらい4点ぐらいに抑えないと。今日みたいな試合は何回もできるものではないですから計算できる守り、投手がね」と課題を挙げた。安打1、本塁打2本と勝利に貢献した砂川聖選手は「点差もついていたので良い意味で開き直って、あまり気負い過ぎずに自分のスイングしようと思った結果がホームランに繋がったのは良かったです。リーグ戦なので結果はどうであれ勝てば良いので昨シーズンは関学に勝ち点1を獲れなかったので明日は獲れるように頑張っていきたいと思います」と話した。河本賢一主将は「今日の試合は理想的な試合の展開ではなかったですけど、リーグ戦は勝つことにこだわろうと話していたので最後に逆転して勝てたことが収穫点だと思いますがまだまだです」と反省を忘れない。最後に「始まったばかりですが、もちろん優勝を目指します」ときっぱり宣言した。
明日は、午前10時より関東学園大と上武大野球場で第2戦が行われる。まずは第1節で2勝先勝の勝ち点を取ることが今後のリーグ戦の行方を左右する。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2018.4.7