●春季関東高等学校野球山梨県大会 10日目
~山学高準決勝へ進出。甲府城西高を粉砕~
~長谷川3点本塁打で先制、星野ら3投手好継投~
第70回春季関東地区高校野球山梨県大会は10日目、5月3日山日YBS球場で準々決勝2試合が行われ、山梨学院は第1試合で甲府城西高校と対戦した。試合は、朝まで残った雨で予定より1時間30分遅れの午前10時30分に始まった。先攻は山梨学院高校。2回表、四死球で一死二塁一塁、打席に立った7番・長谷川学(3年)が右翼席に本塁打を打ち込み3点を先制。山梨学院の先発は、初戦で好投を見せた星野健太(3年)。最速141キロの直球と変化球で5回まで安打1本、無失点の好投、2番手垣越建伸(3年)につないだ。山梨学院攻撃陣は、3点を先制したものの、その後6回まで甲府城西の投手にてこずり無得点が続いた。7回に栗田勇雅(1年)の二塁打を足掛かりに相手失策が絡みようやく1点を追加。8回には4番・星野の先頭打者安打、藤本新太(3年)の適時二塁打で1点、さらに栗田のこの日3本目となる適時二塁打で加点し、投げては最速144キロの垣越と、2戦目で好投した中込陽翔(2年)の継投で勝利し、準決勝に進出した。次の準決勝は5月5日午前11時30分より山日YBS球場で関東大会2枠を懸けて帝京第三高と対戦する。
ゴールデンウイーク後半の5月3日、山梨学院高校の試合は午前9時からの予定。低気圧の影響で全国的に荒れ模様の天気に、甲府でも昨夜から降り続いた雨が試合予定時間前にようやく上がり、グラウンド整備のため時間を繰り下げ午前10時30分に始まった。晴れ間も覗き、やや蒸し暑いながらも野球観戦日和となった。山梨学院高は初戦4月15日、2戦目の28日にコールド勝ちで準々決勝に進出。この日の準々決勝の対戦相手は甲府城西高校。29日の試合をサヨナラで勝利し、気を良くしてこの一戦に臨んだ。
先攻は、3戦とも先攻の山梨学院。2回表一死後、5番・相澤利俊(2年)の四球と6番・藤本新太(3年)の死球で一死二塁一塁に走者を進めると、7番長谷川学(3年)が4球目の変化球を救い上げ、打球は右翼席に吸い込まれ3点本塁打で先制した。山梨学院の先発は、左腕の星野健太(3年)。初戦に続いて2度目のマウンドに上がった。星野は初回、2回に最速141キロを記録。「140キロ台を出せたことはとてもうれしい」。3回には先頭打者を四球で歩かせ、次の打者に初安打を打たれ無死二塁一塁と走者を背負うも、後続を抑えた。山梨学院は2回以降、6回まで相手投手を攻略できずに無得点が続く。星野も5回まで1安打無失点と好投、6回から左腕・垣越建伸(3年)にマウンドを譲った。膠着状態が続いた7回表、山梨学院は、先頭打者の8番・栗田勇雅(1年)のこの日2本目の二塁打を次打者北村開(3年)の犠飛で三塁へ。続く中尾勇介(3年)が四球で一死三塁一塁の得点チャンスに2番・清水雄登(3年)が初球、一塁方向にバントスクイズを敢行。打球が強かったため、三塁走者は三本間に挟まれたが、三塁手の悪送球を誘い、ようやく1点を追加した。8回表には、6回から左翼に回った先頭打者、4番・星野が安打で出塁。一死二塁に6番・藤本新太(3年)が左中間に1点適時二塁打で1点を加え、二死後、8番・栗田がこの日3本目の適時二塁打で1点を追加6-0とした。山梨学院の2番手垣越は、代わった6回に最速144キロを連発、走者を出したものの、7回、8回を三者凡退に抑え、9回は2戦目で好投した中込陽翔(2年)がきっちりと締め、甲府城西に完封勝ちした。山梨学院は3戦まで無失点で準決勝に駒を進めた。
◆《準々決勝 山梨学院高VS甲府城西高 5/3 山日YBS球場》
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 合計 | |
山梨学院高 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 6 |
甲府城西高 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
【山梨学院バッテリー】〔投手〕星野→垣越→中込 〔捕手〕栗田
〔投手〕星野(勝利投手):投球回数5、投球数65、安打1、四球2、三振5、失点0
垣越:投球回数3、投球数47、安打1、四球1、三振2、失点0
中込:投球回数1、投球数19、安打0、死球1、三振0、失点0
〔打撃〕安打10(本塁打:長谷川1 二塁打:栗田3 藤本1)、四死球4、三振2
〔交代〕長谷川(左)→星野(左) 清水(右)→(H)渡邉嵩馬(中)→中尾(中→右)
試合後、2回以降7回まで得点できなかったことに、吉田洸二監督は「まだ打線の力がないので相手が疲れないと攻め立てきれなかったのでこれを課題として夏までに、相手の投手が疲れてない状態でも攻められるようにもっと練習をしていきたい」と語った。5回まで好投した星野投手について、「適当に荒れていたのが幸いしたのかなと思います。走者の出し方があまり良くなかったので直していきたい」と課題を挙げる。「二人の左投手が140キロ台を記録したことは珍しいですね」と投手陣に手応えを口にした。先制の3点本塁打で勝利に導いた長谷川学選手は「打ったボールは低めのスライダーでした。少しこすり気味でしたけど、良い感じで伸びてくれました。いままでチームに迷惑を掛けていたので少しは貢献できたかと思います。次は関東大会が掛かった試合なので一戦必勝でチーム一丸になって戦いたい」と意気込む。初戦に続き好投、5回まで1安打無失点に抑えた星野健太投手は「チームに貢献できたので自分でも自信にはなりました。初回はコースに決まっていたんですけど、途中は少しボールが浮いていたので次はそこを修正しなければ」と反省を忘れない。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2018.5.3