●2018関東高等学校ホッケー大会
~山学高2年ぶり5度目の優勝。今市高と両校優勝~
~インターハイで初の日本一を目指す~
平成30年度「第47回関東高等学校男子ホッケー大会」が6月9日・10日の両日、男子は8校が出場して東京・駒沢オリンピック公園第一球技場で行われた。この大会はインターハイ関東地区予選会を兼ねており、昨年準優勝の山梨学院高校は9日に行われた1回戦で大原高校(千葉県)と対戦、2-1で下し10日の準決勝に駒を進め今夏、岐阜県で開催されるインターハイへの出場を決めた。2日目10日に準決勝と決勝の2試合が予定され、山梨学院の準決勝は慶応義塾高校(神奈川県)との対戦となった。雨の中、山梨学院のセンターパスで始まった。第1Q、序盤から激しくボールを奪い合うも、雨の影響もあり選手が足元を取られ転倒者が続出。パスの精度も悪く、互いにチャンスにも決め手がないまま、無得点で試合が終了、SO戦(シュートアウト)に入った。両チーム5人のシューターが交代で相手GKと対峙しゴールを狙う。先攻の山梨学院1人目の伊東克樹(2年)と慶應の3人目が決め1-1、その後はともにゴールを奪えず再びSO戦となった。次に先攻の慶應1人目がはずし、山梨学院1人目伊東が落ち着いて決め2-1、接戦を制し決勝に進出した。午後、今市高と行う決勝戦は、荒天のためフィールドコンディションが悪いこともあり選手の安全を考慮し中止になり両校ともに優勝とした。山梨学院は2年ぶり5度目の優勝となった。
◆《6月10日 大会2日目 準決勝戦 山梨学院高VS慶應義塾高》
山梨学院高校は1,2年生が中心の若いチーム。大会1日目の試合で大原高校(千葉県)と対戦し2-1で勝利。2日目10日に準決勝、決勝が予定され、準決勝では慶應義塾高校と対戦した。大会は今回から4クオーター(Q)制が採用され、1Q15分で行われた。午前10時40分から始まった準決勝は台風5号の影響で小雨の降る中、山梨学院のセンターパスで行われた。第1Q、途中雨も強くなりフィールドが滑りやすく、互いにパスがうまく繋がらない状態ながらも慶應がやや優勢に進めた。第2Q、第3Qと一進一退の攻防が続くが、互いに僅かなチャンスを逃し、得点を奪えず最終第4Qに進んだ。山梨学院は開始早々、7番MF伊東克樹(2年)が右サイドから切り込みゴールに迫るなどチャンスを演出する。得点が欲しい山梨学院はペースを引き寄せるも時間は過ぎていく。終盤、カウンターからPCを与えると流れが慶應に傾き始め、自陣防御の時間が多くなったが最後はしのぎ切り0-0の同点で終了、SO戦(シュートアウト)にもつれ込んだ。5人のシューターが交互に相手GKと対峙して得点を奪い合いあったが1-1で決着がつかず、再度SO戦となった。最初に得点したチームの勝利になる「サドンデス方式」で行い、先攻の慶應1人目が外し、山梨学院の1人目は、1回目のSOでも唯一得点を入れている伊東克樹。2回目伊東は、GKの動きを読み取り落ち着いてゴールを決め、勝利をもたらし決勝に進出した。伊東克樹選手は「昨日の試合は結構はずす場面が多かったので、今日は自分が決めて引っ張ろう」とフィールドに立った。SOになった場面で「後がなかったので自分が決めないとだめだと思って、しっかり決めました」と。決勝戦の対戦相手は、昨年の大会でも決勝を戦い惜しくも敗れた今市高校。「相手は格上のチームですが自分たちの持てる力を発揮して全力で頑張ります」と意気込んだ。決勝戦は、午後3時40分からに予定されていたが、台風の影響で降雨が収まらず、決勝前に行われたインターハイ出場獲得戦などの様子から、試合中に足を滑らす選手が多数いたため競技委員が検討した結果、選手の安全を考慮して決勝戦は中止となった。そのため優勝は、決勝戦で対戦する山梨学院高と今市高(栃木県)の2校が分け合った。
平成30年度「第47回関東高等学校ホッケー大会」 準決勝戦 《山梨学院高VS慶應義塾高 6/10 東京・駒沢オリンピック公園球技場 |
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山梨学院高 0 |
1Q 0-0 2Q 0-0 3Q 0-0 3Q 0-0 |
0 慶應義塾高 |
〇 | SO 2-1 | ● |
山梨学院得点=伊東克樹2(SO) |
結果は優勝・山梨学院高校と今市高校、3位は慶応義塾高校、飯能南高校の両校となった。
試合後、飯田裕一郎監督は「2試合を通して練習でやってきたことが全く表現できなかった。いざという時、困った時に焦ってしまいボールだけにしか目がいかずに相手を見ることができずに自分との戦いに負けているような印象でした。これから練習を通していざという時にどうにかできる力、勇気を持つ人間力を養っていきたい」と今回の戦いぶりに注文をつけた。相原佑吏主将は「初戦は攻撃力が足りなかったので多くの課題が残る試合でしたし、準決勝で当たった慶應高校との戦いも本当に厳しい試合で、しっかり競り勝つことができたのは、自分たちに良い収穫だったと思うので、これをインターハイにつなげることができれば」と前を向いた。山梨学院イレブンは、1ヵ月半後のインターハイに向け、課題克服に汗を流し、初の日本一を目指す。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2018.6.11