山梨学院パブリシティセンター

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●2018全日本選抜レスリング選手権大会 最終日
~65㎏級フリー乙黒拓斗、五輪銀を破り初優勝~
~OB高橋侑希57㎏級フリーで2年連続世界選手権~

平成30年度「明治杯全日本選抜レスリング選手権大会」の最終日の試合が6月17日に東京・代々木競技場第2体育館で行われた。この大会は10月にハンガリーで開催される世界選手権日本代表選考会を兼ねており、昨年12月の全日本選手権ベスト8以上の上位選手らによって競われる日本一決定戦。14日から始まった今大会は2日目、3日目と熱戦が繰り広げられてきた。山梨学院勢ではOB小栁和也が全日本に続き、今大会も優勝し世界選手権出場を決めている。17日最終日に男女各3階級が行われ山梨学院勢から現役4人、OB2人が出場した。その内、65㎏級フリースタイルに乙黒拓斗(2年)は準決勝まで危なげなく勝ち上がり、決勝でもリオ五輪57㎏級フリーで銀メダルを獲得した樋口黎と対戦。乙黒は、臆することなく攻め続け初優勝を飾り7月のプレーオフに進んだ。同種目で出場した榊大夢(2年)は、1回戦で世界選手権出場のOB鴨居正和に善戦するも試合巧者に終了間際ポイントを奪われ惜敗した。57㎏級フリーの世界選手権金メダリストOBの高橋侑希は王者の貫禄を見せつけ、決勝でも難なく相手を退け2連覇した。山梨学院勢から世界選手権にOB高橋侑希、小栁和也が出場決定。現役の70㎏級フリー乙黒圭祐(4年)、65㎏級フリー乙黒拓斗兄弟と今大会怪我の治療に専念するため棄権した74㎏級フリー藤波勇飛(4年)の3人がプレーオフに回り出場権を狙う。

◆17日、大会4日目最終日 65㎏級フリースタイル

大会4日目最終日、これまで山梨学院OB小栁和也(自衛隊体育学校)を含め24人の優勝者を輩出し、熱戦を繰り広げてきた。最終日は6種目が行われ、65㎏級フリー乙黒拓斗(2年 帝京高)と57㎏級フリー高橋侑希に優勝の期待が掛かった。乙黒拓斗は1回戦を判定で勝利し、2回戦、準決勝を第1ピリオドTF(テクニカルフォール)で破る圧倒的な強さで決勝に進むと、大会最後の決勝戦にリオ五輪57㎏級フリーで銀メダルを獲得し、この階級に上げて2大会目の樋口黎(日体大助手)と対戦した。乙黒は序盤から積極的に攻め、相手からまず指導点を奪い、終盤に1ポイントを加え2-0で第2ピリオド(P)に入ると軽快な動きでポイントを奪い、さらに終盤には相手の攻撃をかわしポイントを奪うなど終始乙黒ペースで銀メダリストを粉砕し、勝利が決まるとガッツポーズを決め、喜びを爆発させた。試合後のインタビューで乙黒拓斗選手は「優勝できて一安心ですけど、プレーオフに勝たねば今大会に優勝した意味がない。そこに向けて集中して仕上げ、もう1試合勝ちたい」と気を引き締めていた。最後に「東京五輪に兄弟で出て優勝したい」と目標を挙げた。同種目に出場した榊大夢(2年 鹿屋中央高)は1回戦でOBの鴨居正和(自衛隊体育学校)と対戦した。鴨居は世界選手権にも出場した強敵。榊は試合巧者の鴨居に第1ピリオド終盤、均衡状態から素早い動きでバックを取られ0-2で折り返した。第2P中盤、積極的に攻め入る榊が2ポイントを挙げ追いつくと、残り僅かな時間帯に老練な鴨居が榊をサークル外に押し出しポイントを奪い2-3となり惜敗した。榊大夢選手は「勝てる試合でした。最初のタックルを処理できていれば。終盤に逆転(同点ビックポイント)した時に安心してしまって気持ちの揺らぎが最後点を取られてしまった原因」と悔しさをにじませた。

◆17日、大会4日目最終日 57㎏級フリースタイル

57㎏級フリースタイル世界王者、高橋侑希(ALSOK)は強かった。第1シードの高橋は、2回戦、準決勝戦を第1ピリオド中盤までに相手を全く寄せつかせずTFで下し貫録勝ち。決勝に進んだ。決勝の対戦相手は長谷川敏裕(日体大)。昨年全日本選手権の再現になった。第1ピリオド開始早々、高橋はポイントを奪われるも落ち着いていた。中盤に4ポイントを返し第2ピリオドに入ると動きの速い相手に反撃される場面もあるもしっかりと対処。徐々に圧力を懸け、着実にポイントを奪い7-2で勝利。2連覇を決めた。高橋侑希選手は「世界選手権2連覇できる切符をつかめたのでほっとしている。先制点を取られることが多いのが課題。それを直せばもっと強くなれるんだという楽しさを感じている」と話した。2連覇できたことについては「練習拠点としている山梨学院の強い後輩たちにもまれて自分も負けたくないので日々頑張ってきた」と要因を挙げた。同級に出場した山梨学院現役、松井稜(2年 中京高)とインターハイ55㎏級優勝の服部大虎(1年 日体大柏高)は1回戦敗退した。また、60㎏級グレコの高橋三四郎(3年 農林高)も1回戦負けを喫した。

大会後、表彰式で高橋侑希は最優秀選手、乙黒拓斗がフリースタイル優秀選手に選ばれた。

◆15日、大会2日目の結果

86㎏級フリースタイル牛水瑞貴(4年 鹿屋中央高)はベスト8、山田修太朗(1年 秋田商高)は1回戦敗退となった。OB奈良部嘉明(筑西広域消防本部)も1回戦敗退。125㎏級フリーの藤本歩(2年 霞ヶ浦高)はベスト8。97㎏級グレコに出場のOB有薗拓真(ALSOK)はベスト8となった。

◆16日、大会3日目の結果

74㎏級フリースタイル優勝校候補筆頭の藤波勇飛(4年 いなべ総合学園高)は東日本リーグ戦直前に負傷した左目下陥没骨折の治療を優先して棄権した。同級の横山凛太朗(2年 いなべ総合学園高)は1回戦敗退。97㎏級フリーのOB吉川裕介(自衛隊体育学校)はベスト8。55㎏級グレコに出場した丸山智也(4年 韮崎工業高)は2回戦から出場し勝利したものの、準決勝では優勝した田野倉翔太(自由ヶ丘学園高教員)に敗れ3位。現役で二人目の表彰台に上った。

10月にハンガリー・ブタペストで行われる「2018シニア世界選手権」にOB高橋侑希、小栁和也が出場決定。現役の70㎏級フリー乙黒圭祐(4年)、65㎏級フリー乙黒拓斗兄弟と今大会棄権した74㎏級フリー藤波勇飛(4年)の3人が7月7日埼玉県和光市で行われる全日本選手権、全日本選抜選手権の優勝者同士が争うプレーオフに回り、代表権を懸け相まみえる。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2018.6.17

| アルバム乙黒選手 | アルバム出場選手1 | アルバム出場選手2 |