●山梨学院高校「芙蓉祭2018」
~コンセプトは「his=story-あなたの物語―」
~先輩たちの歴史に、個々の青春の輝きを加えよう~
山梨学院高校の学園祭、平成30年度「第61回山梨学院高校芙蓉祭」が6月15日・18日の両日に開催された。今年の芙蓉祭のコンセプトは「his=storyーあなたの物語―」。テーマは「Create a legend! Brighten up the moment!」。先輩たちが築き上げた芙蓉祭の歴史を若い力がみなぎる生徒一人一人の青春物語でつないでいく、という思いが込めている。1日目の15日は大学キャンパス内古屋記念堂において行われた。芙蓉祭実行委員長の伴 和さん(3年)が開会宣言を行い1日目のステージが始まった。書道パフォーマンスやチアリーダー部、吹奏楽部などの文化ステージや高1のクラス発表ダンスパフォーマンス、仮装コンテストなどが行われた。2日目の18日は山梨学院高を会場に行われた。前庭には例年生徒全員が参加して製作される巨大なモザイク画が掲げられ、模擬店が立ち並び祭りの雰囲気を演出。体育館ではグループごとのカラオケやダンス、バンドのパフォーマンスが演じられ会場は熱気に包まれていた。他に2年・3年のクラス企画では、高校生らしいアイディアで教室をエンターテイメントの世界に作り上げていた。サークル活動の発表では、茶道部のおもてなしによる呈茶、アート部、写真展、新聞同好会など日頃の活動の成果を披露し、学園祭を華やかに盛り上げた。
◆《芙蓉祭1日目 6/15 古屋記念堂 文化ステージ》
1日目は古屋記念堂で文化ステージが行われた。開会式では初めに山内紀幸校長が「パフォーマンスする人は思い切ってしてください。観てる人たちは称賛の拍手を送ってほしい。パフォーマンスが上手くいかないときもあります。そういう時は、暖かい拍手をどうぞ。私たちの歴史をつくる『芙蓉祭』にしましょう。楽しんでください!」と場を盛り上げた。続いて、伴 和芙蓉祭実行委員長(3年)が「みなさん、毎日勉強、部活忙しい中、今日含め『芙蓉祭』2日間楽しんでください」と開会宣言をした。また、依田崇弘実行委員顧問が「『芙蓉祭』は誰かがつくってくれるものではなく、みんなが創り上げていくものと自覚してほしい。一人一人が盛り上げる責任を持ってください」と呼びかけた。オープニングは、芙蓉祭実行委員会と放送部が製作した映像がスクリーンに流された。今回のオープニングビデオは、実行委員会執行部員の歌と映像による軽快なタッチのミュージカル仕立てで『芙蓉祭』の趣旨を紹介、やがて現実の空間に引き込んでいくという粋な演出で幕が開いた。文化ステージのトップバッターは、昨年に続き、書道部パフォーマンス。今回は2つのグループに分かれ、大きな和紙に動きやダンスを取り入れたパフォーマンスで会場を沸かせた。続いて新体操部と体操部5人がロックに合わせバトン・ボール・フープを使った華麗な演舞や演技で会場を彩った。次に元気なチアリーダー部が登場。1年生から3年生まで30人の部員全員で踊る最後の舞台で笑顔と切れのあるハッピーな演技に会場からはアンコールの歓声が上がった。文化ステージの合間には高1のクラス発表、恒例となった仮葬コンテスト「山梨学院コンテスト」では男子生徒の女装などの奇抜な恰好が会場を笑いの渦に巻き込んだ。昼食を挟んで行われた午後の部では、吹奏学部76人の部員による迫力ある演奏が披露され、そのなかで山梨学院高校出身のシンガーソングライター伸太郎さんが作曲した運動部の新しい応援曲が紹介された。他にも毎回好評の「Tシャツコレクション」と銘打ったオリジナルTシャツの発表や生徒会の新しい企画として、この日の目玉プログラム「ダンシングヒーローコンテスト」などが行われ、古屋記念堂は大いに盛り上がり若い熱気が渦巻いた。伴 和実行委員長は「4月の終わりから準備を進めてきました。初めて他のコースの人たちと対面する人たちばかりだったので最初は交渉するのに緊張しました。先輩たちのつくってきた『芙蓉祭』を受け継ぎつつ私たちの新しいものを組み込みたいと思い、芙蓉祭のツイッターや新しいステージをつくったり、何か新しいものを届け、みんなが飽きないような楽しい芙蓉祭にしたいと思いました。プレッシャーもあり、1日目が盛り上げられるかなと心配だったのでみんなが初めから盛り上げってくれ良かった。ほっとしています」と苦労が実になり笑顔で話した。
◆《芙蓉祭2日目6/18 山梨学院高校 エキストラステージ・各種企画・模擬店・呈茶》
2日目は山梨学院高校に場所を移し、高2・高3のクラス企画や文化部のサークル活動が各教室で行われた。ゲートをくぐった前庭には例年生徒全員が参加して製作される巨大なモザイク画が掲げられた。今年のモザイク画は、手首にリボンが結ばれた複数の腕が中心に伸ばされ、手は固く握られた力強い構図。体育館をコンサート会場に仕立てたエキストラステージでは、ダンス・バンドのパフォーマンスやカラオケなど9グループが出演。ステージと客席が一体となり若い青春の熱気で会場は大いに沸いていた。2年・3年のクラス企画は、高校生らしいアイディアと工夫を凝らした楽しいアトラクションやゲームが用意され、皆をエンターテイメントの世界に誘っていた。また、実行委員会執行部が今回新しい企画として生徒も先生も参加できるステージ「LALALA showtime!」も加わり芙蓉祭は新たな歴史を刻んだ。ルネサンス館『夢見庵』とTAKERU館では、今年は男子部員9人を含む浴衣姿の茶道部員40人のおもてなしによる呈茶が行われ、保護者、生徒が切れ間なく薄茶を楽しんでいた。前庭には、恒例のPTAや生徒会、部活動、各学年有志による模擬店も開かれ、カレー、牛丼、冷たいソフトドリンク、アイスクリーム、かき氷などお目当ての商品を買い求める長い列が出来ていた。毎年人気なのが、保護者が提供してくれた商品を低価格で販売するバザー。混雑を避けるために時間と人数、回数による入場制限で実施され、今年も多くの人で賑い大盛況だった。模擬店でソフトドリンクを販売していた立澤瑞姫生徒会長(3年)は「雨が降ってしまったことは残念ですけど、大変なこともたくさんありましたがみんなが盛り上がり楽しんでくれている様子が見られ良かったです」と話した。山梨学院高校生全員で作り上げた「芙蓉祭」。今しかない青春を全力で謳歌し、素敵な思い出をつくった1025人の明るい笑い声が終始学園全体に響いていた。
体育祭は9月11日(予備日14日)に川田「未来の森」陸上競技場で行われる。
文(K.F) カメラ(平川大雪 藤原勇)2018.6.20