「第９回山梨県ケーキショー２０１８～集まれ未来のケーキ屋さん(おうえんさせて、その夢を)～」が６月１６・１７日の両日、甲斐市・ラザウォーク甲斐双葉店で開催された。山梨県洋菓子協会に所属する会員や製菓学校の生徒の技術向上を目的に２０１０年から開催しているケーキの祭典。協会に加盟する県内洋菓子店のパティシエの作品に加え、ジュニア部門(２２歳以下)に山梨学院短期大学食物栄養科パティシエコース(２年)が出品した１９点ほか約３０点の創作ケーキが展示された。展示会場入口にはパティシエコース１年生全員が２週間かけて製作・出品した大型工芸菓子「モン・サン・ミッシェル」(フランスの世界遺産)が置かれ、ひと際大きな作品は会場を引き立て、来場者を魅了した。作品コンテストでは山梨学院短大から、山梨県洋菓子協会ジュニア部門金賞に古田瑠里さん(２年)、銅賞・小宮山結友(２年)、銀賞には１年生が製作した大型工芸菓子が輝いた。メーカー賞は、前田菜々子さん、沢登紗恵さん、植田優作さん、小松雛美(各２年)の４人が受賞。また、一般の部では卒業生の小池桃菜さん(６期生)が最高賞の知事賞を受賞し、山梨学院短大の洋菓子技術の高さを証明した。恒例となったケーキショーは休日とあって、例年同様家族連れ、若者で賑わいを見せ、今年は特に学生の保護者の来場が目立った。オリジナリティに溢れ、色鮮やかで感性豊かな作品に来場者は眼を輝かせ見入っていた。

山梨学院短大の食物栄養科パティシエコース(昨年フードクリエイトコースから名称変更)は、「洋菓子」「和菓子」「製パン」の３分野と、レストランサービス分野のプロフェッショナルを目指す人のために、９年間の実績を基に、さらにカリキュラムの充実を図り、社会で活躍できる人材の育成に努めている。学生の実習を指導する講師陣は、いずれも長年その道で活躍してきたプロ。それぞれ第一線で培ってきたノウハウと経験に裏付けされた知識・技術を学生たちに伝えている。

「山梨県ケーキショー」のメインイベントはジャパンケーキショーにのっとった『作品コンテスト』。今年のコンテストには、パティシエや専門学校、山梨学院短大生など力作約３０点が出品された。その内、９年連続参加している山梨学院短大食物栄養科パティシエコースの２年生は「製菓基礎実習（１年次）・製菓専門実習」で学んできた技術で、マジパン仕上げの創作ケーキ１９作品を出品した。また、入学して２か月余りのパティシエコース１年生は、「製菓基礎実習」で学んだ洋菓子技術をもとに、２３人全員で２週間かけて大型工芸菓子(シュガークラフト)「モン・サン・ミッシェル(フランスの世界遺産)」の製作に挑んだ。会場入口に飾られたひときわ大きな作品は会場を引き立て、誘客にも一役買い来場者の目を楽しませていた。作品コンテストの審査は１６日に行われ審査結果は、山梨学院から山梨県洋菓子協会ジュニア部門で古田瑠里さんが金賞(作品)を受賞。銅賞(作品)には小宮山結友さん、１年生のパティシエコース全員で製作したシュガークラフト「モン・サン・ミッシェル」が銀賞を受賞した。金・銀・銅のすべてを獲得した。この他、明治賞・前田菜々子、森永乳業賞・沢登紗恵、タカナシ販売賞・植田優作、ラザウォーク賞・小松雛美の４人の作品がメーカー賞を受賞した。受賞作品以外にも山梨学院短大生１３作品がケーキショーを彩った。また、山梨学院関係では昨年卒業後、ジュニア部門金賞を受賞した小池桃奈さんが今回、一般部門最高賞の知事賞を受賞した。審査委員は年々技術が高まり、感性豊かな完成度の高い作品が多かったと講評。また、今回は保護者や卒業生の来場も多く、保護者からは「１年半でこんなことまでできてしまうのですね」と感激し、我が子の成長に目を細めていた。表彰式は２日目「ケーキショー」終了後に行われた。今回のケーキショーを振り返って塚原順子准教授は「今年の作品は個性豊かで技術が高かったです。ジュニア部門には７つ賞があるのですけどその内個人で６つ賞、１年生の団体で賞をいただきました。こつこつ積み上げてきたものが一つの形になりました」と学生の洋菓子技術の高さに手応えを感じていた。

２日間開催された「山梨ケーキショー２０１８」には、コンテスト以外にもさまざまなイベントがあり、“食べてみたい夢のお菓子の絵”の展示やロールケーキ作り、マジパン細工の体験教室が開かれ、パティシエコース１・２年生のボランティア３６人がコーナーを担当し、一生けん命に取り組む子どもたちに学生たちはにこやかに対応していた。
※（マジパン＝アーモンドと砂糖を練ったものでケーキなどのデコレーションに使われる）

文(K.F) 写真提供(山梨学院短期大学) ２０１８.６.２２