山梨学院パブリシティセンター

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●山学小5年生、書道で留学生と交流
~5か国34人の留学生が日本文化を学ぶ~
~子どもたちの丁寧な指導が留学生に好評~

山梨学院小学校で6月22日、5年生が山梨学院大の留学生と『書道』を通じて国際交流を行った。国際交流センターと連携して行う交流会は毎年1回、今回で4回目となり山梨学院小が進めているグローバル化に対応できる能力を身に付ける取り組みの一環。他にも大学の国際リベラルアーツ学部の学生と交流する機会を設け、積極的に異文化に興味を持ってもらう学習を取り入れている。この日は、5か国の留学生34人が国際交流センター担当者と来校。最初に各国留学生の代表が自国の文化などを紹介し、続いて5年生71人が留学生1人に対して2人がついて筆の持ち方や文字の書き順などを丁寧に指導。留学生も慣れない手つきで筆を動かし、生徒の見本を見ながら書道に挑戦した。子どもたちは書道を通じ、教えることの大切さや互いの文化を紹介したりするコミュニケーションの大事さを学んだ。最後に全員で自分が書した自信の一枚を手に持ち記念写真に納まった。

山梨学院小は、幼稚園から9年間のプログラムを提供する国際バカロレア(IB)初等教育プログラム(PYP)の候補校となっている。「質の高い、チャレンジに満ちた国際教育に信念をもって取り組む」という理念を共有する学校をいう。PYPの一番大きな目的は国際的な視野を持った子どもを育てることにあり、山梨学院はPYPを始める前から独自にいろいろな異文化理解や国際理解の学習を進めてきた。山梨学院小学校とPYPの世界標準の教育とを重なり合わせることで教育の質をさらに高めている。

2015年から大学国際交流センターと連携して行われている留学生と小学生の交流は今回で4回目となる。午前9時から始まった5年生の書道の授業に中国、ベトナム、インドネシア、ロシア、ニュージーランドの5か国、34人の留学生が参加。なかには民族衣装をまとった留学生もおり、初めに各国の代表が自国の文化を紹介。その後、留学生1人に対して生徒2人が付き、互いに自己紹介しながら書道に取り組んだ。子どもたちは筆の持ち方や墨のつけ方、筆のさばき方などを丁寧に指導。留学生は子どもたちの書いた文字の見本を見ながら、慣れない手つきで真剣に取り組んだ。折々に笑い声が交わされ和気あいあいとした雰囲気の中で、交流が進んだ。『日本』『富士山』『山梨』『もも』『七色花火』『宝刀』『友達』『笑顔』『言葉』『ありがとう』『山梨学院』など地域文化にちなんだものや交流から生まれた文字が並んだ。

主催した国際交流センターの担当者は「互いにある一定時間一対一の作業になるので心の壁を取ってもらうことがスムーズに進み、偏見がなくなる」と書道による交流の意義を話す。樫原伸介教務主任は「外国の文化を学ぶということだけではなく、自分たちの文化を伝えることによって、自分たちの文化の良いところも気付く。自分たちの文化の良いところが分かるから逆に相手の文化の良いところも受け入れられることの素地をつくっています。一番は伝えること、発信することが大事だと思っています」と話す。インドネシアからの留学生アリアンド・ハートさん(政治行政学科2年)は「日本がすごい国だなと思っていることは、子どもの時、どんな考え方ができるのかを知りたかった。今その機会ができて良かった。習字は日本の文化ですし、インドネシアはアルファベットを使っているのできれいに文字を書く文化はないです。学院小の子どもたちは1年生から英語を習っているのはすごいですね。特に将来的にはどんどん日本に外国人が来るので良いと思います」と笑顔で答えた。中国からの短期留学生ショウ・ムオウさんは「楽しいです。とてもいい体験になりました。日本の漢字と書を教えてもらいとてもうれしいです。子どもたちは親切で一生懸命教えてくれました。中国の文字とは少し違いますが同じところもたくさんありますから書道は中国人にとって書きやすいと思います」と流ちょうな日本語で話した。生徒の白戸梨央奈さんは「楽しかった。いろんな人がいてすごく賑やかだった。それぞれの国にはいろいろな特徴があって興味が湧きました」。土橋奈々さんは「私もすごく楽しかったです。中国やインドネシア、ベトナム、ロシアの国からいろんな方が来てくれて習字で交流ができて楽しかった。私は自分の国の紹介をしました。向こうからも自分の国のことを教えてくれました」とそれぞれ感想を話した。

IB認定校に向けて山梨学院小が進める国際バカロレア(IB)初等教育プログラムは、IBの学習者像として次の『探求する人』『知識のある人』『考える人』『コミュニケーションができる人』『信念を持つ人』『心を開く人』『思いやりのある人』『挑戦する人』『バランスのとれた人』『振り返りのできる人』の10の学習者像を掲げ、国際的視野を持つ人間の育成を目指している。山梨学院小の教育への取り組みは、独自のプログラムの開発や学園の教育資材を使った今回の留学生と小学校の交流を主催した国際交流センターなどの連携教育にIBプログラムの融合により、さらに質の高い国際教育へのチャレンジを続けている。

交流会の1時間余りの時間はまたたく間に過ぎ、最後はそれぞれが書した自信の一枚を手に持ち記念写真に納まり授業は終了した。帰り際には生徒全員で校門まで出向き、留学生を見送った。

文・カメラ(K.F) 2018.6.25

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