●第100回高校野球選手権記念山梨大会 3回戦
~山学高、日大明誠高にコールド勝ち。準々決勝へ~
~主軸の清水雄が逆転三塁打、中尾が満塁本塁打~
「第100回全国高校野球選手権記念山梨大会」の6日目3回戦3試合が7月14日、山日
YBS球場で行われた。山梨学院高校は第1試合で日大明誠高校とベスト8を懸けて戦った。
3連休の初日、この日の甲府の最高気温は、37度を予想され、試合開始の午前8時30分には、すでに30度に近い気温を記録した。容赦なく照りつける日差しのもと、日大明誠の先攻で試合は始まった。山梨学院の先発は、左腕の星野健太(3年)。1回表立ち上がり、星野は1番・2番に連続安打、犠打で得点圏に進められると、4番・5番に連続適時打を浴び簡単に2点を先行された。その裏、山梨学院は相手守備の乱れから無安打で1点を返すと、2回裏、一死後8番、投手星野の二塁打を足掛かりに二死満塁から3番清水雄登(3年)が右中間を抜く走者一掃の三塁打で逆転した。さらに四球と二塁打で2点を追加、この回5点を入れた。その後星野は4回に1点を返されたものの、打線は4回裏、四球と安打で無死満塁。続く4番中尾勇介(3年)が左中間スタンドに満塁本塁打を放ち、さらに1点を加え11-3と突き放した。5回表、星野から継投した鈴木博之(3年)は、この回を無失点に抑えると、その裏、攻撃の手を緩めない山梨学院は3連続安打で1点。続く代打の長谷川学(3年)が左中間に適時打を打ち13-3の10点差とし、5回コールドで勝利。ベスト8一番乗りで18日の準々決勝進出を決めた。
猛暑が予想される3連休の初日。7月14日、山日YBS球場で夏の甲子園出場を懸けて熱戦が繰り広げられた。山梨学院高校は、8日の初戦で山梨高校にコールド勝ちを収め、2戦目に臨んだ。山梨学院の対戦相手は日大明誠高校。試合開始は午前8時30分。後攻の山梨学院は星野健太がきれいに掃かれたマウンドに上がった。1回表、先頭打者、2番打者にきれいに弾き返され、次打者は確実に犠打を決め一死三塁二塁のピンチ。続く打者の右前適時打で1点を先取された。さらに続けて適時打を打たれ2点を先制された。星野の立ち上がりは球に切れがなく球速も140キロに届かず不安が立ちはだかる。その裏、山梨学院は、相手の失策と四球、犠打で一死三塁二塁。4番中尾勇介は一打同点のチャンスに打席に入ると相手投手のワイルドピッチを誘い、で難なく1点を返すも、後が続かず追加点はならなかった。2回裏、山梨学院は一死後、8番星野が右翼フェンス直撃の二塁打で出塁。四球など繋いで二死満塁に、3番清水雄登が右中間を破る走者一掃三塁打で3点を加え逆転した。その後も6番野村健太の適時二塁打で2点を入れこの回一挙5得点、6-2とリードし初回の立ち上がりの悪さを断ち切った。先発の星野は4回に1点を返されるも2回以降はまずまずの投球を見せた。山梨学院は4回裏、1番から始まる打順に四球と安打で無死満塁となり、再び得点のチャンスに4番中尾勇介が打席に立った。ツーストライクに追い込まれた中尾は4球目を振り切ると打球は左中間スタンドに飛び込み、相手を突き放す満塁本塁打となった。その後も野村健太の二塁打と失策が絡み1点を追加、11-3と点差を広げた。5回に星野を救援した鈴木博之はしっかりこの回を抑えた。5回裏、山梨学院はあと2点を加えるとコールド勝ちになるこの回の先頭打者菅野秀斗、続く3番清水、4番中尾の連続安打で1点を重ね、続く代打長谷川学が左中間に適時打を放ち13-3となり、この時点で山梨学院のコールド勝ちが成立した。山梨学院は3番清水雄登、4番中尾勇介、5番野村健太の主軸3人が活躍、順調に準々決勝に進出した。
◆《2回戦 山梨学院高VS日大明誠高 7/14 山日YBS球場
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 合計 | |
日大明誠高 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 3 | ||||
山梨学院高 | 1 | 5 | 0 | 5 | 2X | 13 |
※規定により5回コールド
【山梨学院バッテリー】(投手)星野健太→鈴木博之ー(捕手)栗田雄雅
〔投手〕星野(勝利投手):投球回数4、投球数64、安打5、四球2、三振4、失点3
鈴木 :投球回数1、投球数16、安打1、四球0、三振0、失点0
〔打撃〕安打10(本塁打:中尾1 三塁打:清水(雄)1 二塁打:野村2・星野1)
四死球7、三振1
〔交代〕野村(左)→中尾(中→左)→清水陸(中)→(H)長谷川学
試合後、吉田洸二監督は先発の星野投手の立ち上がりについて、「20%ああいうことがあるかなと思っていたことが出てしまった」と渋い顔。「トーナメントでは最悪な立ち上がりでしたけど慌てずに、打つべきボールを打って、見逃すべきボールは見逃すというバッティングの基本がここに来て苦しい試合の中で普段通りできたことが大きかった。普通慌ててしまうんですがね。長打も出ましたが大会を通して成長していくことがテーマなので」と淡々と話した。相手を引き離す満塁本塁打を打った中尾勇介選手は「打ったのは、高めのスライダーです。初回先制されたですけど、3点以内ぐらいに抑えられたら大丈夫だと思っていたので動揺もなく落ち着いていました。自分のバッティングでしっかり繋げていくというみんなの気持ちで勝てたと思います」と自信をのぞかせた。リードされた場面で逆転打でチームを引っ張った清水雄登主将は「昨夜、栗尾先輩から“相性が悪いチームだから油断せずにしっかり戦え”という言葉をもらい、そのことをチームに伝えたので2点取られても焦らずにできました。打線は機動力というか一本でしっかり次の塁を目指して走るというのが生きたと思います」と話した。次戦に向けて「どこが来ても自分たちの野球をするだけなのでそれまでにしっかり準備をして身体もケアしていきたいと思います」と平常心を心掛ける。
準々決勝に進出した山梨学院の試合日程は7月18日(水)午前8時30分から山日YBS球場で都留高と対戦する。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2018.7.14