●第100回全国高校野球選手権記念大会 開会式
~100回目の夏。代表56校が日本一を目指す~
~山学36番目に登場。きりりとしまった表情で行進~
「第100回全国高等学校野球選手権記念大会」が8月5日、兵庫県西宮市・阪神甲子園球場で開幕した。試合に先立った開会式では、第100回を記念して従来の大会より多い56校が入場行進、多くの高校野球ファンが暖かく見守った。昨年の優勝校北埼玉県代表の埼玉花咲徳栄高校を先頭に、沖縄県代表の興南高から北北海道代表の旭川大高までの56代表が次々と入場し、山梨県代表の山梨学院高校は36番目を行進。清水雄登主将が先導し、18人の登録選手がベンチ外の選手や野球部保護者会の前をきりっとした表情で堂々と行進した。開会式では滋賀県代表・近江高の中尾雄斗主将が選手を代表し、「私たち選手一同は、第100回という記念すべき年に野球ができることに感謝し、多くの人々に笑顔と感動を与えられる最も熱い“本気の夏”にすることを誓います」と宣誓した。開会式後の開幕戦は、大分県代表・藤蔭高と石川県代表の星稜高の対戦。21日(予定)までの17日間(準々決勝翌日の休養日含む)の熱戦の火ぶたが切って落とされた。山梨学院の初戦は、6日、2日目の第1試合午前8時から高知県県代表の古豪高知商高と対戦する。
第100回の節目となる全国高校野球は、1915年(大正4年)に始まり、昭和、平成の時代へとつながれ、ここから幾多の名選手が誕生した。歴史に残る名勝負、名シーンも生まれた大会も平成では最後となり、球場には皇太子殿下、雅子妃殿下がお越しになり開会式を見守った。夏の甲子園大会は第100回の記念大会として、例年2代表出場する北海道、東京のほか埼玉、神奈川、千葉、愛知、大阪、兵庫、福岡が2代表枠となり、47都道府県の地方予選大会3、781校の代表校は史上最多の56校となった。郷土の思いを懸けて熱い戦いが繰り広げられる大会に山梨学院高は、山梨県35チーム(36校)の代表として3年連続8度目の甲子園出場に臨み、県勢初の優勝を目指し60年ぶりに新調された「深紅の大優勝旗」を持ち帰えられるか。
開会式は午前9時、開幕を告げるアナウンスとともにファンファーレが晴れわたった甲子園球場に高々に鳴り響き始まった。超満員に膨れ上がった観客の見守る中、ライト側通用門から前回優勝校の北埼玉代表の花咲徳栄高を先頭に地方大会代表の56校が次々と入場。一糸乱れぬ堂々とした行進を見せた。山梨学院高は36番目に入場、地方大会優勝旗を掲げる清水雄登主将を先頭に登録選手18人がきりりとしまった表情で行進した。“この時を夢見た”球児たちの夢の舞台「聖地・甲子園」のグラウンドに今年の主役が揃い、初めに大会会長の渡辺雅隆朝日新聞社代表取締役社長が開会の挨拶をし、続いて埼玉花咲徳栄高杉本直希主将から役目を終えた優勝旗が返還された。次に皇太子殿下の激励のお言葉をいただき、林芳正文部科学大臣、大会審判委員長・八田英二日本高等学校野球連盟会長の挨拶、激励が続いた。そのうち、渡辺大会会長は「私たちは時代を超え、地域を超えて野球への思い、平和の中で野球ができる喜びを受け継ぎ次の世代につないでまいります。高校野球を愛するすべての皆様とともに今大会を新たな100回への幕開けにふさわしい大会にすることを誓います」と挨拶した。選手を代表して滋賀県代表・近江高の中尾雄斗主将が「私たちは今、100回という長く重みのある歴史の上に立っています。甲子園は勇気、希望を与え、日本を平和にしてきた証です。ここ甲子園の舞台でプレーされた偉大な先輩方を誇りに思い私たちは今、100回目の甲子園を迎えようとしています。私たち選手一同は、第100回という記念すべき年に野球ができることに感謝し、多くの人々に笑顔と感動を与えられる最も熱い“本気の夏”にすることを誓います」と選手宣誓を行った。
開会式後の開幕戦は、大分県代表・藤蔭高と石川県代表の星稜高の対戦。この日は3試合行われ、大会は21日(予定)までの17日間、熱い戦いが繰り広げられる。山梨学院の初戦は6日、2日目の第1試合午前8時から高知県代表の高知商高と対戦する。高知商高は、12年ぶりの23回の出場で準優勝を経験している古豪。高知大会では、4試合すべて二桁安打、2失策と堅守を誇る。エース投手も一人で大会を投げ抜き、安定した投球を見せた。山梨学院は146キロの速球と切れのある変化球を武器に県大会で活躍したプロ注目の垣越建伸投手と打撃好調の中尾勇介と野村健太を中心に着実に得点を重ねる機動力で対抗する。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2018.8.5