●2018関東大学女子バスケットボールリーグ 開幕
~山学“常勝常笑”軍団、1部昇格へ痛恨の1敗~
~前半に攻守のミスが重なり、後半詰めるも届かず~
平成30年度「第68回関東大学女子バスケットボールリーグ戦」が9月1日開幕した。山梨学院大が加盟する2部リーグは一昨年から1部リーグと同様に2回戦制となり、Aブロック、Bブロックに分かれ各大学14試合を行う。山梨学院大学バスケットボール部女子“常勝常笑”軍団は、Aブロックに属し、昨年度、1部入れ替え戦に4度目の挑戦をしたが後一歩のところで1部の熱い壁に阻まれ昇格を逸している。5度目の挑戦になる今シーズン開幕戦が9月1日、神奈川・桐蔭横浜大学と同体育館で対戦した。山梨学院は立ち上がりからパスの精度、シュートのイージーミスが多く、前半第1、第2P(ピリオド)に23-38の大差をつけられた。後半第3P、攻撃リズムが良くなり10点差に詰め寄り、最終第4Pに逆転を懸けた。序盤3点差まで詰め寄るも、そこからが相手の粘り強い攻守に阻まれ一進一退の状態が続く。残り時間30秒を切り、74-76と2点差まで縮めるが終了間際、相手にフリースローを与え、2点を追加され74-78で終了。1部昇格へ向け、開幕戦で痛い1敗を喫した。試合は翌日同じ対戦相手で行われる。
2部リーグAブロックの山梨学院大バスケットボール部女子“常勝常笑”軍団の5度目の1部昇格への挑戦が始まった。山梨学院は創部3年目の2010年と2014年、2015年、2017年と4度の1部入れ替え戦を経験したが、いずれも惜敗に泣き昇格を逸してきた。2部リーグは、1部リーグと同様に2回戦制を一昨年導入。AブロックとBブロックに分け、上位チームのAブロックの上位2校が1部・2部の入れ替え戦を行うことができ、また、Aブロックの下位2校と・Bブロックの上位2校が入れ替え戦を行う。このことにより対戦試合の内容の密度を濃くした。今年のAブロックは、昨年2位の山梨学院大を初め、優勝校の日本女子体育大、3位江戸川大、順天堂大、関東学園大、日本大、Bブロックからの昇格組の桐蔭横浜大、共栄大の8大学で構成され、10月28日までの毎週土・日曜日を中心に他7大学と2戦ずつ14試合を戦い、ブロック1・2位を目指し1部入れ替え戦に挑む。
9月1日開幕したリーグ。山梨学院は初戦に2部Bブロックから昇格した神奈川・桐蔭横浜大と対戦した。山梨学院は堅実なゲームメイクや要所での3ポイントシュートでチームをまとめる10番G・山本由真(3年 千葉・昭和学院高)やポイントゲッターの8番F・丸由梨乃(3年 千葉経済大附属高)を中心に圧倒的な攻撃で戦い抜き今年こそ1部昇格を狙う。対戦する桐蔭横浜大はBブロックから昇格、勢いあるチーム力でブロック上位を目指す。試合は、同大学体育館で第3試合目、午後1時20分に開始された。第1ピリオド先制ゴールを決めたのは、桐蔭大。山梨学院はゴール下までボールを運ぶがシュートの精度が悪くなかなか得点を奪えない。桐蔭はゴールゾーンのパス回しから3本の3ポイントシュートを決めるなど11-16とリードした。第2Pに入っても連携が悪く、簡単なパスミスなどが目立ちリズムに乗れない。一方、桐蔭は激しい攻撃で主導権を握り着々と得点を重ね、このピリオドで23-38まで点差を拡げた。山梨学院は第3P早々、続けて6番C・後藤沙奈(4年 山形商高)のポストプレーや17番F・大澤来彩(2年 北海道・帯広南商高)の2連続シュートで9点差に縮め、さらに中盤までに山本(由)と丸のコンビネーションプレーなどで徐々に7点差まで詰め寄るも、ここでもパスミスから失点し10点差まで再び差を拡げられた。最終第4P、後がなくなった山梨学院は必死にゴールを攻め、前半で5点差まで追いつく。しかし、相手の勝利への執念もすさまじく、激しくボールに食らいつき差をつける。山梨学院は、残り5分から山本(由)が2本の3ポイントシュートを決め勝利に執念を見せ、12番F・高木志歩(2年 福岡・東筑紫学園高)、丸もドリブルで持ち込みポイントとするが、桐蔭も要所での3ポイントで応戦、山梨学院は残り1分を切ったところで3本のフリースローを得て5ポイントを奪い2点差まで詰め寄った。しかし、反撃もここまで。終了寸前、相手のフリースローで4点差になり、“常勝常笑”軍団は前半の得点差が響き、開幕初戦に1部昇格へ痛恨の1敗を喫した。この敗戦を糧に残りの試合に全身全霊を傾ける。
スターティング5(ファイブ)は、8番F・丸由梨乃(3年 千葉経済大附属高)、10番G・山本由真(3年 千葉・昭和学院高)、15番・C石川明日香(2年 山梨・韮崎高)、16番・C橋口樹(1年 福岡・東筑紫学園高)、17番F・大澤来彩(2年 北海道・帯広南商高)の5人。その他、4番G・島立瑛子(4年 山梨・韮崎高)、5番C・山本千加(3年 愛知・中部大一高)、6番C・後藤沙奈(4年 山形商高)、12番F・高木志歩(2年 福岡・東筑紫学園高)、14番G・山本美空(1年 千葉・昭和学院高)が途中交代出場した。
◆開幕初戦《山梨学院大VS桐蔭横浜大》 9/1 桐蔭横浜大学体育館 | ||
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● 山梨学院大 74 | 1P 11-16 2P 12-22 3P 22-17 4P 29-23 |
78 桐蔭横浜大 ○ |
今日の試合では、イージーミスが目立った。シュート後の跳ね返ったボールを奪うリバウンド、パスミスやドキャッチミス、ドリブルミスなどのターンオーバー、シュートミス(フリースロー含む)、オフェンス、ディフェンスへの対応の悪さなど、これまでの山梨学院では予想だにしなかったミスの多さに梅嵜英毅監督は試合後、選手たちを集めた。「こんなにミスを犯す余裕があるのか分からん。自分たちで負けている。初戦は一番怖い。試合前、何が起こるか分からないと言ったのに、何も聞いていない。この1敗はすごく痛いからね。皆に1部に上がる気はないのか、やることをやらなかったらどうにもならない。勝てるわけないじゃないか」と怒りを露わにした。こちらの問いかけに梅嵜英毅監督は「こちらがやらなければいけないことができなくて相手を勢いづけてしまった。普通にやっていれば20点差位で勝てる相手なのに悪すぎました。これ以上負けたら何もないから1敗をキープしていくしかないので」と厳しい表情で答えた。ゲームキャプテンの山本由真選手は「相手は勢いで来るのは分かっていたのに受けてしまった。自分たちがゲームの流れを一人一人が読めてないで中途半端なプレーばっかりで明日はしっかりやらなくては」と気を引き締めた。島立瑛子主将は「毎回1ピリオドの入りを良くするというのが課題だったのに点差が縮まっても自分たちのリズムを作れなかったのが課題です」。今後のリーグ戦を戦うに当たっては、「特にシュートのパーセンテージを上げること。思い切ってシュートを打てなかったこととゴールに向けてしっかり打ててないことを修正していきたい」と課題を挙げた。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2018.9.1