●平成30年司法試験合格祝賀・激励の会
~山学大法科大学院修了生5人が合格を果たす~
~合格を祝し、今後の法曹人生を恩師らが激励~
山梨学院大学は9月19日、キャンパス内プルシアンブルーで「平成30年司法試験合格祝賀・激励の会」を開催した。この会は、司法試験の合格者を祝福し、この後に控える司法修習や法曹人生の激励などを目的に、新司法試験制度で初めて合格者を出した平成18年から毎年行われている。山学大では、法科大学院を司法試験制度の環境の変化から一昨年度より学生募集を停止したが、一方で修了生には、「学生支援NO.1の法科大学院」として変わらぬ勉学環境の提供、教育支援を継続し続けている。今年の平成30年司法試験では27人が受験し4人が合格、また修了生のうち1人が予備試験を経て合格を果たした。これまでの合格者数は今年の5人を含め、97人となった。この日の「合格祝賀・激励の会」には、古屋光司学長、荒牧重人法学部教授(前法務研究科長)をはじめとする教職員や山梨県弁護士会関係者らが、合格を果たした修了生を祝福し、今後の司法修習や法曹としての活躍を激励。また、合格者一人一人が、感謝の気持ちや今後の抱負などを語り、新たな法曹人生に向け気持ちを新たにした。
「平成30年司法試験合格祝賀・激励の会」には、合格者や修了生、教職員、山梨県弁護士会関係者などが出席。古屋光司学長は挨拶の中で「5人の合格者のみなさん、本当におめでとうございます。前年度末で法科大学院が閉校となり、注目していた試験でした。これまでと同様に5人の合格者が出たことで、本学の歴史に実績が加わり非常に嬉しく思います。5人の中には、働きながら予備試験を受けて再度司法試験に挑戦して合格を果たした修了生もおり、本当に頭が下がる思いです。これまでの経験をいかして、法曹資格を取得した後も社会での活躍を期待します」と合格者を祝福・激励した。法科大学院開設中に法務研究科長を務めた荒牧重人法学部教授は「5人の合格者が生まれ、5人の努力に加え、法科大学院に関わった全ての皆様のご支援と条件整備の賜物だと思います。この試験の合格が最終目標ではありません。今後法曹の現場に出てからが勝負です。今の時代、社会正義と人権、そして道理というものが求められています。本法科大学院は廃止になりましたが、修了生との縁が切れることはありません。この縁をいかしてより良い法曹になってください」と挨拶。また、古屋忠彦特別顧問は「5人のみなさん、本当におめでとうございます。大変喜ばしく、心から祝福いたします。地方私学にありながら、本学法科大学院の実績は、本学70余年の歴史に燦然と輝きます」と祝辞を述べ、法科大学院開設当初から、実務指導等様々な面で支援している山梨県弁護士会の甲光俊一会長は「みなさんは1年間の司法修習を経て、法曹として歩み出します。修習期間には裁判官、検察官、弁護士の様々な活動を見ることができます。この司法修習を有意義なものにして法曹としてのスタートを切ってください。山梨県弁護士会では約20人の山梨学院ロースクールの修了生が活躍しています。合格したみなさんが先輩と同じように法曹として活躍することを期待しています」と語り、合格者を激励した。この他、開設当初から支援を続けている古屋法律会計事務所の古屋俊仁弁護士をはじめ関係した教職員、山学大法科大学院を修了し県弁護士会で弁護士として活動している先輩らも出席し、後輩の活躍にエールを送った。
会では合格者一人一人が喜びや今後の抱負を語った。合格者の一人、平成25年度修了で最後のチャンスとなった杉浦悠さんは「合格は幸運に恵まれたことだと思います。長い間勉強を続けたことで、幸運をつかむことができました。長い間勉強を続けられたのは山梨学院や山梨学院の先生方、また家族や友人など沢山の方に支えられたおかげです。特に山下和明先生、額田洋一先生、秋武憲一先生からは法律を勉強することの楽しさや真摯な姿勢、励ましを受けて合格をすることができました。本当にありがとうございました」と恩師に感謝の言葉を口にした。今年の合格者には山学大法学部の出身者も含まれており、平成26年度修了の江田直人さんは「多くの先生方に合格の報告ができ、大変嬉しく思います。なかなか合格できずに勉強に嫌気がさす時期もありましたが、続けてきて良かったと思います。山梨学院には学部時代からお世話になり、10年以上ここで勉強を続けていますが、多くの先生方に感謝の気持ちでいっぱいです」と喜びを語った。また、法科大学院修了生としての受験資格を失い、法律事務所で働きながら予備試験を経て合格を果たした平成20年度修了の片亀球王さんは「現在法律事務所に勤務していますが、ここで学んだことは本当にそのまま実務にいきていると実感しています。ここで学べたことに本当に感謝しています。これからもここで学んだことを大切にして、実務家として活躍できるよう頑張ります」と今後の抱負を語った。
最後に法科大学院教授を務めた恩師の一人である秋武憲一先生が「合格者のみなさん、おめでとうございます。身近で苦労を見ているだけに我が事のように嬉しく思います。これからは、日常を見つめ直し、心を平常に戻し、自分の目指す法曹像をイメージし、そこに向け走り続けてください。法曹は自分で自分の方向性を決めることができます。苦しい時、迷った時は必ず良いアドバイスをしますので、私たちに連絡をください。これからが勝負です。頑張ってください」と合格者にエールを送った。
山学大法科大学院修了生は平成30年司法試験において27人が受験し4人が合格。合格率は14.81%で私大順位では48校中15位、全体では73校中35位という結果だった。また、予備試験を経て今年の司法試験に合格者した修了生が1人おり、計5人の修了生が法曹界への切符を獲得した。今回の5人を含めると計97人の修了生が司法試験(新司法試験)に合格、法曹界へ酒折の地から巣立っている。この他、山学大法学部出身で他大学の法科大学院に進学した学部出身者も今年の司法試験で合格を果たし、学部出身の新しい司法試験制度での合格者は9人となった。山学大法科大学院は昨年度末で閉校となっているが、今後も修了生にはこれまで掲げていた「学生支援NO.1の法科大学院」を念頭に、これまでと変わらぬ勉学環境の提供、教育支援等最大限の支援を継続していく。
文(Y.Y)、カメラ(平川大雪)2018.9.19