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●第95回箱根駅伝予選会 
~山梨学院大10位で平成最後の箱根路へ~
~33年連続33回目の出場の伝統を繋ぐ~

第95回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会が10月13日、東京都立川市(陸上自衛隊立川駐屯地~立川市街地~国営昭和記念公園)で行われた。山梨学院大学陸上競技部は今年1月の第94回大会で総合18位とシード権を逃し、2年連続の予選会。箱根駅伝予選会は、ハーフマラソンの距離を各校10~12人の選手が走り、上位10人の合計タイムで競われる。今年の予選会には39校が出場し、来年1月に行われる本大会への出場権は、合計タイムが少ない上位11校が獲得する。コース周辺では、朝早く山梨を出発して駆けつけたサポートの部員や応援団、教職員らが選手たちに熱い声援を送った。山学大は、前回箱根2区区間賞のドミニク・ニャイロが故障明けながら4位に入る力走を見せ、山学の上位10人の合計タイムは10時46分27秒。総合10位で平成最後の箱根駅伝本大会出場(33年連続33回目の出場)を決めた。

第95回箱根駅伝予選会は、東京都立川市の陸上自衛隊立川駐屯地(立川飛行場滑走路)をスタートし、立川市街地を抜け、国営昭和記念公園にゴールするコースを各校10~12人の選手が走り、上位10人の合計タイムで競われる。今年から距離が20kmから21.0975km(ハーフマラソン)に変更になり、コースも一部変更された。また、今回の箱根駅伝は第95回の記念大会とあって、予選会からの出場枠数が昨年から1校増え、11校が本大会に出場できる。

会場となった立川市のスタート前の天候はくもり、気温17度。時折、風が強くなる時間帯もあり、各校の「のぼり旗」が強くはためいていた。コース周辺では、朝早く山梨を出発したサポート部員や応援団、教職員らが選手の通過を待ちわびた。午前9時35分、ピストルの号砲とともに39校457人の選手が一斉スタート。スタート直後にドミニク・ニャイロ(4年 ケニア・メサビサビ高)が故障明けながら、先頭集団に位置し1キロの通過を2分51秒と快調に飛ばす。選手たちは滑走路2周、さらに駐屯地内を1周の約8キロ、立川市街地を6キロ、アップダウンのある昭和記念公園内を約7キロの計21.0975kmのハーフマラソンコースを疾走する。ニャイロは先頭集団でチームに貯金を作り、5キロの通過タイムでは、山学は7位。後続の選手らも母校の襷を箱根路に届けるために必死に足を進める。市街地に入りニャイロは第2集団の先頭を引っ張る。市街地から昭和記念公園に入り、公園内のアップダウンが選手たちに立ちはだかる。出場メンバーのうち10000mの記録がニャイロに次いで2位の永戸聖(4年 盛岡工業高)は主将の意地を見せ、必死の形相で食らいつきゴールを目指した。出場全選手がチームのために1秒でも早くゴールするべく、自分と戦った。前回箱根2区区間賞のエースのニャイロは故障明けで本調子でないとしながらも全体の4位・1時間1分50秒でゴールし、予選通過に必要な大きな貯金を作った。主将の永戸は1時間3分38秒の41位でゴール。山学3番目には、2回目のハーフマラソン挑戦の山梨・富士学苑高出身の清水鐘平(4年)が入った。

山学出場選手の記録は次のとおり。

山梨学院大学 10時間46分27秒  総合順位 10位
順位 記録 氏名 学年 前回箱根路
1:01:50 ドミニク・ニャイロ 2区
41 1:03:38 永戸 聖 1区
79 1:04:19 清水鐘平
111 1:04:43 片山優人 10区
115 1:04:45 出木場風吹 7区
127 1:04:58 川口竜也 4区
144 1:05:13 首藤貴樹 3区
164 1:05:25 森山真伍
182 1:05:42 宮地大輝 エントリー
197 1:05:54 中村幸成 エントリー
205 1:06:00 久保和馬
249 1:07:02 藤田義貴 9区


午前11時過ぎから公園内「みんなの原っぱ」で結果発表が行われ、山梨学院大は10時間46分27秒の総合10位で、33年連続33回目の箱根切符を手にした。総合10位の結果がアナウンスされると山梨から応援に駆けつけた部員や教職員らから拍手が起こり、監督・コーチらは安堵の表情を浮かべ、出場した選手の頬には涙がつたった。上田誠仁監督は、選手一人ひとりと握手を交わし、労をねぎらい、頑張りを称えた。総合1位は10時間29分58秒の駒澤大。2位順天堂大、3位神奈川大、4位國學院大、5位明治大、6位東京国際大、7位大東文化大、8位中央大、9位国士舘大、10位山梨学院大、11位上武大までが本大会出場権を獲得。結果発表後、報告会が行われ出場全選手がレースを振り返り、応援への感謝の言葉や今後の抱負を口にした。大学を代表し下田正二郎カレッジスポーツセンター長は「選手、スタッフ、応援団、後ろに控えるサポート部員などが勝ちにこだわり、全員が一体となってやったことで結果につながったと思います。(本大会では)自分がやるべきことを全て出し切り、悔いのない試合をして欲しいと思います。最後の最後まで胸を張って前を向いて勝負にこだわって戦ってください」とエールを送った。チームを代表し上田誠仁監督は「大きなプレッシャーの中でこの大会を迎えました。選手たちはプレッシャーと葛藤しながらスタートラインに立ったと思います。皆様の温かいご声援でかろうじてですが、本戦に進むことができました。3か月後には勝負を決する箱根駅伝が待ち受けています。今度は襷をかけて走ることができます。駅伝は信じる気持ちを未来に運ぶ競技だと思います。代表選手はチームメートの思いとともに、応援してくださる方たちの思いの全てを襷に込めて箱根路の戦いに挑みます。このタイム差、順位で壁は厚いですが、果敢にチャレンジしてシード権を獲得します」と本大会での決意を語った。

報告会後、報道陣の取材に対し、上田監督はレースを振り返り「予選を通過できてほっとしている。レースの内容や本戦に向けては厳しく見積もらなければいけない。5、6番か、悪くても8番ぐらいを想定していたが、途中、選手に痙攣が起きたりアクシデントがあったので、それらが結果に影響し、誤算が生じた。そんな中で、1500を中心にやってきた清水がチームで3番に入り、(箱根に向け)非常に明るい材料になった」と延べ、今後について「スピード駅伝になるのは必至なので、スピードへの対応と後半のスタミナ切れが懸念されるので、この2点は短い期間だが修正を加えていきたい」と語った。永戸聖主将は「夏合宿が怪我で十分に調整できていませんでしたが、キャプテンとして、上級生として走らなければいけないのが自分の中にあったので、気持ちで走りました。最低限の走りはできたかなと思います。(連続出場記録を)途切れさせることなく繋ぐことができ、みんなで喜びを分かちあえたので良かったです。(箱根に向け)次の代には、この場(予選会)には立たせたくないので、シード権をしっかり取って、出雲、全日本と走らせてあげたいです」と話し、全体の4位でゴールし、チームの本大会出場に貢献したドミニク・ニャイロ選手は「怪我であまり練習ができなかったので、足が思うように動かなくて、きつかった。箱根に向けてもっともっと練習をして、区間新を取りたい」と話した。また、ハーフマラソンの公式戦2回目の挑戦でチームの3番目に入った清水鐘平選手は「自分が箱根(連続)出場の歴史を作ることの一員になれて喜びを感じています。この喜びを本戦でも味わいたい気持ちが強くなりました。今回は自分のペースでベストの走りを心がけましたが、本戦では、シードを取らないといけないので、他大学を意識して一人でも多く抜くという強い気持ちで臨みたいです」と意気込みを語った。

第95回箱根駅伝は来年1月2日・3日に前回大会シード権獲得校10校と予選会通過11校、関東インカレ成績枠1校、関東学生連合チームの計23チームが出場。東京都大手町から神奈川県芦ノ湖までの往路5区間、復路5区間217.1kmで行われる。33年連続33回目の出場となる山学大陸上競技部はチームスピリッツ「気概を示せ!~逆境を跳ね返せ~、~挑戦無くしてチャンスなし~」を胸に、チーム一丸となって2か月半後の戦いに臨む。

文(Y.Y)、カメラ(藤原 稔、Y.Y)2018.10.13

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