●ドラフト、中日球団が指名あいさつに訪れる
~山学高・垣越、早くチームに貢献できる投手に~
~中日の代表的投手に成り得る逸材と期待~
中日ドラゴンズは10月31日、山梨学院高校野球部・垣越建伸選手のプロ野球ドラフト会議の5位指名あいさつに山梨学院古屋光司理事長を表敬訪問した。訪れたのは、中日ドラゴンズ統括本部編成部・松永幸雄部長、同・米村明チーフアマスカウト、同・八木智哉アマスカウト。山梨学院側からは古屋光司理事長、山内紀幸高校校長、松崎将野球部部長、吉田洸二監督、垣越建伸選手が出席した。冒頭、米村明チーフアマスカウトは「10月25日にドラフト5位指名させていただきました。今後ともよろしくお願いします」と指名あいさつ。それに対して古屋光司理事長は「指名していただきありがとうございます」と述べた。また、米村スカウトは「君の力をそのまま出し、欲を出さずに、9連続三振のピッチングをすれば絶対に通用するから、あまりプレッシャーを感じずに」と励まし、垣越建伸選手は「まだまだ自信がないボールですが、このように言っていただいて自信になりますし、頑張っていきたいと思います」と抱負を語った。表敬訪問後、場所を山梨学院広報スタジオに移し、八木スカウトと垣越選手は報道各社の質問に応じた。
垣越建伸選手は、岐阜県高山市出身。中学高時代は、飛騨高山ボーイズに所属、中日に1位指名された根尾昂選手とはチームメイト。184cm96㎏、恵まれた体格から投げ込まれる球速は最速146kmを記録する本格派左腕。高校では2年の春からベンチ入り、秋からエースを任され、力強いストレート、カーブ、スライダー、チェンジアップを武器に、第99回・第100回全国高校野球選手権に出場。第100回記念山梨県大会では、4試合に出場、15回を投げ26奪三振、自責点1、防御率12と好投、圧巻は9連続三振を奪うなど球場を沸かせ、3年連続甲子園出場に貢献した。各球団からのスカウトも視察に訪れ注目された。
10月31日午後2時、学校法人山梨学院理事長室に中日ドラゴンズの3人のスカウトマンがドラフト会議(新人選手選択)で5位指名した垣越建伸選手への指名あいさつで訪れた。冒頭、中日ドラゴンズチーム統括本部編成部・米村明チーフアマスカウトは山梨県大会1回戦を見た印象を、「『全部三振だったら取るわ』と言っていたら3回9連続三振。第1印象が大事で腹は決まっていた。空振りを取れるというのがいい。プロでやっていくためには、試合で投げる体力、練習できる体力をつけることが第一。君の力をそのまま出せば、欲を出さずに、あのピッチングをすれば絶対に通用するから、あまりプレッシャーを感じずに」と励ましの言葉を掛けた。吉田洸二監督は「力強いボールを投げるという観点では、私が預かった生徒の中では非常にレベルの高い選手です。活躍を期待したい」と評価する。
表敬訪問後、場所を山梨学院広報スタジオに場所を移し、八木智哉担当スカウトと垣越建伸選手は待ち受けた報道各社記者団のインタビューに応じた。八木智哉スカウトは指名に至る経緯を、「私は山梨を担当していまして、高校生の左で140キロ中盤を超えるピッチャーはなかなかいないので魅力を感じました。試合を見てしっかりゲームでパフォーマンスもできていましたし、今後、しっかり育てていかなければいけない選手の一人で指名させていただきました」と述べ、ピッチングの魅力と将来性について、「真っすぐが魅力です。キレというか力強さのすごさです。体格にも恵まれていますし、小さくまとまってしまうと今の垣越君のいいパフォーマンスが出せないと思うので、まずそこをメインに考えていけば、必ずプロのレベルに行けますし、バランス良く鍛えれば大きくステップアップも、1軍に行ける可能性が高くなると思います。中日の代表的なピッチャーに成り得る選手と期待しています」と述べた。
垣越建伸選手は「今まではあまり実感というものがなかったですけど、いろんな方と話す機会をいただいてだんだんと実感が湧いてきました」と指名を受けてからの心境を話す。プロでやっていくことについては、「先程、相手バッターではなくて、自分との戦いというか自分のスタイルを出せれば通用するという言葉をいただいて自信になりましたし、これからしっかり自分の力を上げていこうという気持ちになりました」。最後に目指すピッチャー像について「勝てるピッチャーが一番で、それにプラスして一年間しっかりチームに貢献できるようなピッチャーになりたいと思います」と抱負を語った。
その後、垣越選手は球団の帽子を被り、「土台作り」と書いた色紙を持ち、八木スカウトと写真に納まった。
文(K.F) カメラ(平川大雪) 2018.10.31