山梨学院パブリシティセンター

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●2018全日本学生ホッケー選手権 決勝戦
~山学男子、福井工業を退け4連覇6度目の優勝~
~女子は涙の2年連続3位、来年に雪辱を誓う~

「第67回男子・第40回女子全日本学生ホッケー選手権大会」(インカレ)最終日、11月4日、駒沢オリンピック公園第一球技場で男女の3位決定戦と決勝戦が行われた。男子は、昨日準決勝で立命館大に2-0と勝利、4年連続決勝戦に進出した。決勝は、優勝候補の一角、天理大を準決勝で破った福井工業大と対戦。山梨学院は福井工業大のアグレッシブなプレーに手こずるも、第2Q(クオーター)でMF坂田理千翔(1年)が先制、追加点の欲しい第4QでDF沖津光輝(3年)がシュートを決め優勝に近づいた。その後1点を返されるも2-1で逃げきり勝利、4連覇6度目の優勝を飾った。一方、女子は昨日の準決勝で宿敵天理大に0-1と惜敗し、前回大会に続き涙の3位決定戦に回った。男女の決勝戦の前に行われた3位決定戦では、昨日の試合と打って変わって試合全体を通してスピーディな動きと攻守の連携も良く、第2QでFW田中花歩(3年)がリバースシュートを決め先制、その後も優位に試合を進め、追加点を取ることはなかったが、この1点を守り3位を確保した。小雨降る午後4時過ぎ男子決勝の試合終了ホーンが鳴ると、優勝を決めた山梨学院男子はフィールドに全選手が集まり喜びを爆発。監督、主将、4年生らを次々胴上げし、歓喜に浸った。

◆ 男子決勝《山梨学院大VS福井工業大》

大会最後の試合となる男子決勝戦は午後2時30分、昨日の準決勝の秋晴れの暖かいスポーツ観戦日和とは打って変わって、冷たい小雨が降る中行われた。そんな天候にも日曜日ともあって多くのホッケーファンが詰め掛け駒沢オリンピック公園第一球技場のスタンドはホッケーファンで満員に埋まった。山梨学院と決勝戦で対するのは、今年の全日本大学王座決定戦3位、昨日の準決勝では強豪天理大を破った福井工業大。両チームを指揮する山梨学院三澤孝康監督と福井工業朱光珍監督は、山梨学院ホッケー部のチームメイト。両監督の手腕も見所になった。第1Q、白いユニフォームの福井工業のセンターパスで始まった。開始早々から互いに勝利への執念を見せ、激しい攻防が繰り広げられ、両チームサークル内にボールを持ち込むが得点にはならない。第2Q、雨に濡れた芝は滑りやすく、足を取られながらも互いにぶつかり合い膠着状態が続く。6分、山梨学院は#2DF・千葉健寛主将(4年 岩手・沼宮内高)から打ち込まれたボールにサークル内の#25MF坂田理千翔(1年 富山・石動高)が反応、タッチで合わせ先制した。第3Q、第4Qと試合開始から続く、福井工業のアグレッシブな攻撃に山梨学院はやや手こずり、時折ゴールに迫られるも、守護神Gの日本代表#1の高野雄介(4年 山梨学院高)、#13大村啓人(4年 静岡国際高)のファインセーブでゴールを防いだ。1点リードのまま一進一退を続ける第4Q、追加点が欲しい山梨学院は10分、左サイドからの攻撃で福井工業陣営を崩し、#9DF・沖津光輝(3年 山梨学院高)がきれいにゴールを決めリードを広げた。終了間際、福井工業も意地を見せ山梨学院の堅いディフェンスをこじ開け1点を返したがそこで試合終了。山梨学院は4年連続6度目の優勝を飾った。優勝が決まった瞬間、全選手がフィールドに集まり喜びを爆発、歓喜の雄叫びを挙げた。続いて部長、監督、主将、4年生らを次々に胴上げした。

表彰式では、大会の最優秀選手に千葉健寛主将が選ばれ、優秀賞にはGK・大村啓人、#3MF・上澤祐斗(4年 岩手・沼宮内高)、#10FW・小川恭平(4年 山形・置賜農業高)、#7MF・小澤航太(3年 山梨学院)、#9沖津光輝の5人が選出された。

平成30年度全日本学生ホッケー選手権 男子決勝
《山梨学院大VS福井工業大》11/4 駒沢公園第一球技場
○ 山梨学院大 2 第1Q 0-0
第2Q 1-0
第3Q 0-0
第4Q 1-1
1 福井工業大 ●
得点 山梨学院大:坂田理千翔(第2Q・6分)、沖津光輝(第4Q・10分)
福井工業大:(第4Q・15分) 

試合後、三澤孝康監督は「すごくうれしいですけど、ほっとしたというのが一番です。今年のチームに関しては、今まで3連覇したチームは中心選手とか上級生もしっかりしていて、今の4年生はその先輩たちに頼ってきた分、新チームになった時、正直4連覇は難しいと思っていました。どれだけ4年生が成長して、一緒に新チームが成長できるかが勝負になると思っていました。それでインカレ優勝を目標に厳しい練習もやりましたし、すべてインカレに勝つためにやってきました。その中でこちらが思う想像以上に成長してくれたのが今日の結果につながった」と選手たちの成長を喜んだ。寺本祐冶部長は「女子は一度4連覇していますけど、男子でするのは難しいと思っていたのですけど、特に今年は春の関東リーグ決勝で負けたり、王座も負け、日本リーグも順位的には下にいますし、それを経験させて、このインカレに向けてチームづくりをしてきたのでそれが何とかぎりぎりに間に合ったかなと、そういった面では4連覇できたので次の5連覇、6連覇の道筋がたったかなと安心しています」と話した。先取点を挙げチームを勢いづけた坂田理千翔選手は「4連覇が懸っていたので最初は緊張していたんですけど、勝つ気持ちが前面に出て、それが得点につながったと思います。これで連覇を止めずに続けていきたいです」と素直に喜んだ。優秀選手賞を受賞した沖津光輝選手は「ほっとしました。本当に4連覇でき良かったです。来年プレッシャーが懸かりやばいなと思います」と笑顔で応え、貴重な2点目の様子には、「(ディフェンスの)自分でもなんであそこにいたのか不思議なくらいでとりあえず考えずに打ってみたら入ったという感じでうれしかったです」と話し、勝負に懸けた執念がプレーに結実した。日本代表GKの高野雄介選手とともに再三の堅守でチームのゴールを守り優秀賞を獲得した大村啓人選手は「自分は今年から試合に出られるようになり、出られなかった悔しい気持ちをここで絶対に優勝して晴らし、4連覇も懸かっており結果を出したいと思っていたので、優勝に少しでも貢献できほっとした気持ちでうれしいです」。最優秀選手賞を受賞した千葉健寛主将は「うれしいです。先輩たちがつないできてくれた連覇記録ということもあるんですけど、今年自分たちの代でタイトルがないのでまずは一つ取れてうれしいです。準決勝で勢いがついていたんですが、相手も自分たちに似てディフェンスが堅いのでそれを打開するのが難しかったですけど、結果2点取れて勝てたので良かったです。これに満足せずに通過点だと思い次の全日本選手権も取れるように頑張りたいと思います」と一度も優勝を果たしていない大会を見据えた。

◆女子3位決定戦《山梨学院大VS立命館大》

女子の決勝戦は前回大会優勝の立命館大との対戦。午前9時30分、昨日の秋晴れの暖かい日差しとは打って変わって肌寒い曇り日になった。試合はチームカラーのプリシアンブルーのユニフォームに身を包んだ山梨学院のセンターパスで始まった。第1Q開始早々、スターティングメンバーの2人を準決勝の怪我で欠く中、山梨学院は、積極的に右サイドから攻撃の糸口を見つけてサークルまで持ち込むが得点には至らず。その直後、立命館もPCを得てゴールを狙うもならず、互いにスピーディな動きでボールを奪い合う。第2Q、テンポよく試合は進み、山梨学院は、昨日の負けを引きずらずにドリブル、パスで果敢に迫るも相手の堅守でゴールを割ることはできない。3分中央からのフリックパスをサークル内に詰めていた田中花歩(3年 岐阜・各務野高)がリバースシュートを決め先制した。第3Qでも互いに激しい攻防を繰り広げ一進一退が続く。山梨学院はボールの支配率も高く、やや優位に展開するもここでも追加点は奪えない。第4Q序盤、何とか追いつきたい立命館も必死に得点を奪おうと山梨学院陣営に猛攻を掛けたが、堅い守備をこじ開けることができない。中盤にも立命館の厳しい攻撃にPCを与えピンチを迎えたが、ここが山場と山梨学院は懸命にゴールを死守、凌いだ。この後、山梨学院は追加点を奪うべく総力を挙げ、残り時間をゴールに向かい幾度かチャンスをつくるも得点にはつながらず、そのまま終了。1点を守りきり3位を確定した。

閉会式の表彰式では、白石莉奈子(4年 岡山・瀬戸高)、小宮晴菜(4年 長崎・川棚高)、今尾明穂(4年 岐阜各務野高)の3人が優秀賞に名を連ねた。

平成30年度全日本学生ホッケー選手権 女子3位決定戦
《山梨学院大VS立命館大》11/4 駒沢公園第一球技場
○ 山梨学院大 1 第1Q 0-0
第2Q 1-0
第3Q 0-0
第4Q 0-0
0 立命館大 ●
得点 山梨学院大:田中花歩(第2Q・3分)

試合後、ジョン・シアン監督は選手を集めて、「今日のホッケーは悪かった。でもゲームは良かった。勝負が懸かっているところで勝つためにはやることをやったかやってないか、結果が大事なゲームだから1-0で勝てたことは良かった」と話した。白石莉奈子主将は「怪我人が多い中なので監督が『ひとり一人がチャレンジして行こう』と言っていたので、それは少しはできたのかなと思います」と話し、昨日の敗戦のあと人一倍泣き崩れていたことに、「昨年も勝ててなかった分、今年は、自分たちは部員が少ない代ですけど、それでもしっかり優勝したいという気持ちがあったので決勝に行けなかったのが本当に悔しかったのが大きかったです」と涙の訳を話した。貴重な得点を挙げた田中花歩選手は「ディフェンスから良いボールが入ってきたので絶対決めるという思いで打ちました。先輩と最後の学生の大会で優勝したいという気持ちがすごく強かったですけど、負けてしまったのでせめて最低でも3位になろうという気持ちと、怪我人がすごく多くて4年生のエースも出場できなかったのでその人の分まで頑張ろうとやりました」とフォワードの責任感をにじませた。

山梨学院大ホッケー部は、このインカレで2年ぶりアベック優勝を狙ったが女子が優勝を逸し叶わなかった。しかし、男女を通じ13年間どちらかが優勝するという偉業を成し遂げた。

◆《大会最終成績》
男子優勝は、山梨学院大(4連覇6度目)、準優勝・福井工業大、3位・立命館大、4位・天理大。女子優勝は、東海学院大(7年ぶり7度目)、準優勝・天理大、3位・山梨学院大、4位・立命館大。本大会の男女上位4チームは12月に開催される「第92回全日本男子ホッケー選手権大会」、「第79回全日本女子ホッケー選手権大会」の出場権を獲得した。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2018.11.4

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