山梨学院パブリシティセンター

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●第91回選抜高等学校野球大会(開会式)
「~行進曲に合わせ23番目に威風堂々と行進~ 」
「~観客、部長・選手らから絶賛の拍手浴びる~」

山梨学院野球部は3月23日、阪神甲子園球場で第91回選抜高等学校野球大会の開会式に臨んだ。山梨学院は「世界に一つだけの花 / どんなとも。」(作詞・作曲 槙原敬之)の行進曲に合わせて、前年優勝校の大阪桐蔭から数えて23番目に、山梨学院のプラカードを持った野球部マネージャー 梶原茉倫に先導され登場。選手たちは憧れの甲子園で、校章の入った選抜旗を掲げる相澤利俊 主将を先頭に、選手17名が小気味良く腕を振り威風堂々たる行進を披露すると、スタンドで見守っていた観客や松崎将部長、選手、保護者会らの絶賛の拍手を浴びた。選手宣誓では相澤主将が選抜旗を持ち、選手代表の秋山功太郎選手(広陵高校・広島)の「私たちは、今まで多くの先輩が紡いできた伝統を受け継ぎ、新たな時代を築いていきます。高校生らしい、はつらつとしたプレーで日本中に笑顔の花を咲かせることを誓います」との宣誓の言葉に合わせて、他の31校の旗手と一緒に大会旗を上げ下げし、選手代表と共に誓った。
式典で丸山昌宏大会会長は「春の代名詞となったこの選抜は、大正13年に産ぶ声をあげ、大正・昭和・平成と時代を繋ぎ、歴史を刻んできました」。「今回の入場行進曲には、時代を象徴する2曲が選ばれました。その一つ『どんなときも。』が行進曲の平成4年の64回では、外野のラッキーゾーンが撤去され本塁打が激減しましたが、石川県 星稜高校の松井秀喜選手が3本の本塁打を放ちました。そしてもう一つの曲、『世界に一つだけの花 』が行進曲の平成16年の76回大会では、宮城県 東北高校のダルビッシュ有選手がノーヒットノーランを達成しました。両選手をはじめとして、一昨日引退を表明したイチロー選手など、この甲子園を巣立った選手が、堂々と世界で活躍する時代となりました」と行進曲にまつわる話などを披露し、最後に「平成最後の選抜、平成最後の甲子園です。自分の力を信じ、仲間との絆を信じて精一杯戦ってください。また、この大舞台での経験が新しい時代に向けて大きく飛躍するきっかけとなってくれることを心から願っています」と結んだ。
開会式は神戸山手女子高校の大会歌「今ありて」(作詞 阿久悠 作曲 谷村新司)の合唱で終了した。
▷山梨学院のプラカードを持って選手を先導した野球部マネージャー 梶原茉倫さんは「約2か月前に松崎部長から言われ、率直に嬉しく思いました」と微笑む。リハーサルでは「甲子園を歩かせてもらっている嬉しさで、歩く歩調がゆっくりになってしまい、高野連の方に『早く歩くように』と指導されました」と首をすくめる。今日の本番は「観客で一杯だったので感動し、確りしなければと思いリハーサルで遅かったので意識して早く歩いていると、高野連の方に、今度は『早いと言われ』修正しながら歩きました」と落ち着いて対処し先導役の大役を果たした。試合では「ベンチに入り記録員としてスコアブックを付ける」。スコアブックは「マネージャーになりたいと、野球をしている2つ下の弟に付け方を教えてもらい」習得した。試合では「ベンチ入りを許してくれた監督さんに感謝し、いつでも提示できるように最善を尽くし、選手と共に戦いたい」と目を輝かせた。
▷メンバーの掛け声を担当したアップ隊長椙浦元貴選手は「昨日のリハーサル直前に、メンバーから急に『お前が担当だ』」と言われ、「取り敢えず『イチ・イチ・イチ、二ー』と声の掛け方を教えてもらい引き受けた」と笑顔で話す。「リハーサル後、『全然声が小さくて聞こえなかった』とメンバーから言われ反省した」と苦笑い。「本番では、これでは揃わないなと思い、普段ウォームアップで掛け声をしているので、普段どうりに大きな声で行進しようと決め、本番では完璧にできました」と胸を張った。「お父さんは高校時代に応援団だった」という、明朗で明るく、本番に強い度胸と響き渡る声は父譲りか。また、守備が「捕手」というのも頷ける。試合で「代打や捕手をする機会が来たら、明るくどんとこいと元気よくプレーしたい」と、「少なくてもベンチで、明るくチームを勝利へと導きたい」と声が弾んだ。天真爛漫な選手で、チームにとって欠かせない存在だ。
▷行進と選手宣誓で選抜旗を掲げた相澤利俊主将は「リハーサルでは観客がまばらであまり感動しませんでしたが、本番では観客で満員なのを見て、甲子園は凄いと感動しました」と大きく頷く。「スタンドにいた同級生から『行進、よかったよ』と言われたので出来は良かったと思います」。行進の掛け声を担当した「背番号18番の杉浦の掛け声がよく聞こえて、行進がしやすかったので」と、練習で女房役を務める捕手の杉浦を称えた。行進しながら「このような満席な舞台で、早く戦いたいと強く思いました」と目を見開く。また、「スタンドで見守っていただいた、日頃ご指導いただいている部長さんや日頃支えていただいているメンバーのためにも、一戦一戦を勝利して恩に報いたいと、強く思いながら行進していました」と語尾を強めた。主将としての性(さが)なのか。いっときも、戦いバージョンのスイッチがきれないでいる。25日の札幌第一戦を始めとする戦いはもう既に始まっている。
▷スタンドで見守っていた松崎将野球部長は「行進は凄く良かった。一言で表せない」と天を仰ぐ。「プラカードを持った梶原はグローバルコース(国際バカロレアの認定校)で、しかも成績が上位だったので、勉強に追われ野球部のマネージャーが務まるか懸念した」と沈黙。「梶原には成績が下がったら辞めてもらうことを条件に入部を許した」と目を伏せる。また「足しげく通って来てくれた選手たちが進学を決めてくれた。そして、監督の指導のもとに育ち、今こうして高校野球の聖地の開会式で目の前をはつらつと行進していく。その中の4人は夏・春と連続して、甲子園の大地を踏みしめている」。刹那「選手一人一人、それぞれ入部前の出来事や入部後の指導などの学園模様が走馬灯のように脳裏に蘇る瞬間。もう、複雑すぎて、言葉が見つかりません」と感無量の面持ち。しかし「3日後の試合のことを考えると、一気に戦いバージョンになります」と戦う指導者の鋭い眼光に戻った。

文(H.K)  カメラ(平川大雪)2019.3.23


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