●第91回選抜高等学校野球大会(2回戦)
「~九州チャンピオン強豪 筑陽学園と戦う ~ 」
「~山梨学院の野球史を変える勝利を目指す~」
山梨学院野球部は3月28日、兵庫県の住友総合グランド野球場で2回戦対戦校の筑陽学園を想定しての最終練習を行った。1回戦で個人1試合2本塁打タイ記録の野村健太、1試合1本塁打を含む5安打の菅野秀斗、好投した先発 右腕エース 相澤利俊、中継した佐藤裕士、そして守備の要で投手をリードする捕手 栗田勇雅、俊足で切込隊長外 野手の渡邉嵩馬らが、課題の総仕上げに汗を流した。練習終了後、吉田監督や主将の相澤、2ホーマーの野村、猛打の菅野らが記者陣に取り囲まれ、明日の試合についてインタビューに答えていた。いよいよ明日、センバツ第7日第3試合九州チャンピオンの強豪 筑陽学園とベスト8をかけて戦う。
▷1試合2本塁打タイ記録の主砲野村健太は「ビデオを見ると、相手ピッチャーは好投手揃い、相手投手の球に振りまけないように、練習で対応した」と、続けて「長打も自分の持ち味だが、チームも自分も良い状態。自分の前に、ランナーが出てくれると思うので、まずは走者を還す繋ぐチームバッティングを意識してやりたいと思う」と、まず個人記録よりチームへの勝利に貢献することを優先することを明言し大黒柱の風采を漂わしていた。
▷1回戦5打席連続5安打猛打の菅野秀斗は「試合の後、あと一打で記録タイと言われて知ったが、それでも5本打てただけで十分嬉しかったし自信になった。次の対戦相手はタイプが違うピッチーが3人いて、攻略するのには難しいと思うが、初戦6打席7打席とバッティングが良くなかったので、今は次の日から修正して調子が戻りました。明日は少ない相手の失投を見逃さずに捉え、次のバッターに繋ぎピッチャーを攻略して行きたい」と笑顔で答えていた。
▷守備の要で投手をリードする捕手栗田勇雅は「相手は九州の王者で強振する強打者が多いチーム、その強打者にいかに対応できるかがポイントとなる。ピッチャーの、その日の球の調子や打者の弱点などを考慮して、配球を組み立てて好リードしたい」と大きな瞳を輝かせていた。
▷左腕エース佐藤裕士は「登板機会があれば、相手は強いので、自分のピッチングである球を低めに集め、コーナーを丹念についていきたい。相手は強振してくるので、あくまでも球が甘く真ん中に入らないようにしたい」と飄々と淡々と述べていた。
▷主将で右腕エースの相澤利俊は、1戦目の投球について「前回は、コーナーをつくことができない上に腕が確り振れていなかった。そこを意識して、この3日間徹底して練習し修正出来た」と微笑んだ。キャプテンとして「チームはこの3日間で、それぞれが課題を持ち確り準備して来た。明日の試合に勝てば、山梨学院史上初の2回戦突破ということになるが、あまり意識せずに普段どおり楽しんで一戦一戦、戦って行きたい」と毅然とハキハキと答え、集合時間ギリギリとなり足早にバスへと消えた。
▷吉田洸二監督は記者陣に囲まれて、チームとして第1戦のあの勝利(24最多安打タイ記録)が選手に与えた影響は「それは多大で、あの甲子園で普段どおりの力が出せたことは物凄く自信になったと思う。2回戦も普段どうりの野球ができると思う」と答えた上で、すぐ切り返し「チームは第1戦のこと(猛打猛攻での大量得点)は、その試合の流れで出来たこで、試合後、選手も私もリセットして、次からの厳しい戦いをイメージしながら調整してきた」と、1戦目の大量得点については意に介さない。次の筑陽学園は「好投手が3人いる。どの投手が出てきてもおかしくない好投手揃い。VTRで研究済みだが、相手がどうのというよりは、この冬に自分たちが確りやってきたこと、攻撃では送りバント、走塁、エンドラン。守備では投手と内外野の連携プレーが普段どおりに出来るようにしたい」と、投手陣については「どうにか、踏ん張ってもらいたい」と大きく息を吐く、「勝敗の分かれ目は5点前後となると予測している。投手が4点に抑えてくれれば勝てる確率が高くなる」と口を結ぶ。暫くして「打線が5点取れなければ、力(1回戦の猛打猛攻)がなかったことになる」と大きく頷く。相手チームの印象は「筑陽学園はバットをガンガン振ってくるチーム。うちはセンター中心にミートしていくチーム。両極端なチームと言える。どちらに軍配があがるか」と言葉を吞む。「今大会は2つ勝つということを、目標に掲げてきた。まず1つ勝ったので、平成最後の甲子園なので、明日も勝って山梨学院の歴史(野球史)を変えられるように、九州チャンピオンにチャレンジャーとして勇猛果敢に挑みたい」と語尾を上げ力強く抱負を述べ球場を後にした。
文、カメラ(H.K) 2019.3.28
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