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●関甲新学生野球春季リーグ戦(31)
~江川逆転2ラン攻守活躍で初戦白星奪取 ! ~
~エース 小林1勝 左腕森井・岩佐継投援護~

山梨学院大野球部は4月6日、上武大学野球場で平成国際大学と対戦し4対2で勝ち初戦を白星スタートとなった。山学は1回裏に秋季最優秀防御率に輝いたエース右腕の小林永人が、まさかの先制本塁打を浴び0対1と先行された。5回表一死後、7番 別府豊が2塁強襲安打で出塁。続く8番 江川航が2-2からサインプレーのランエンドヒットでスライダーを無心で振り抜き、左中間芝席に飛び込む逆転2点本塁打を放ち2対1とした。6回裏の一死満塁、8番 江川の右飛が右翼手失策を誘い2者が生還し4対1と突き放した。山学はエース 小林が8回裏、球がうわずり一死一二塁としたところで降板させ、左腕の森井文哉、そして左腕の岩佐嵐への継投で4対2で逃げ切り白星スタートとなった。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 合計
山梨学院 0 0 0 0 2 2 0 0 0 4
平成国際 1 0 0 0 0 0 0 1 0 2

▶︎前節の30秋に2位の白鴎大学に試合数でAクラス3位と躍進し、上昇気流に乗る山梨学院大。春季リーグ戦開幕戦に向けてのチーム事情を試合前に、都市対抗野球大会で橋戸賞・若獅子賞を受賞し世界大会1勝を挙げた左腕投手 須田喜照監督とキャプテン代行の江川航(神港学園神港高)に聞いた。
▶︎須田監督は「チームは冬を越えて、3月からオープン戦で実戦を積み、チームづくりは順調に行った」。ただ、名実ともに「1番打者でキャプテンで、まさにリードオフマンの島快莉(4年豊川高)が怪我をして戦列から離れている」とチーム事情を明かす。刹那「そこは捕手で副キャプテンの4年生の江川にキャプテンを代行してもらい、チームもキャプテンのためにも一丸となって戦ってくれると思うので心配はしていない」と大きく頷いた。どんなチームに仕上がったのか「うちの野球である『守備から攻撃へ』のチームカラーは変わらない」ときっぱり。30秋「6試合投げ最優秀防御率に輝いたエース右腕の小林永人(4年笛吹高)、4試合投げた左腕エースの岩佐嵐(2年徳島商業高)、2試合登板した千葉稜河(3年山梨学院高)など」、そして「故障で30秋戦列を離脱していた隠れエース右腕の外山悠汰(4年札幌第一高)が復調して戻ってきたのも大きい」と笑顔。また、新人1年生では「左腕の星野健太(山梨学院高)ら、有望な期待される投手もいる」と笑みがこぼれる。野手陣は「捕手の江川を要として、遊撃手の宮下塁(3年山梨学院高)、中堅手の清水寛太(甲府工業)らで堅守する。初戦の平成国際戦対策は「平常心で、堅守から少ないチャンスで確実に得点につなげる野球を、相手がどこであろうと目指していきます」と万全を期す。
▶︎急遽、キャプテン代行を務める江川は「捕手は試合では司令塔というポジションなのでなので、苦にはならない」と平然、「足りないところは皆が補ってくれると思う。あまり深く考えていないです」と一笑に付す。チームカラーは「ディヘンスからオフェンスへ、少ないチャンスを得点にするチーム」。今季に懸ける意気込みは「個人タイトルに拘りたい。野球は団体競技でチームワークが必要だと言われますが、私はある意味では野球も個人競技の要素もあると思います。高みを目指して個人タイトルを奪取する選手が多く居ればチームは強くなる。チームワークには徹するのは当たり前ですが、敢えてチームを強くするために個人タイトルにこだわり闘いたい」と自我を奮い立たせた。平成国際戦は「初戦なので絶対に2勝し勝ち点をあげ、チームを勢いずせたい」とキャプテンシーを剥き出しに戦う兵士の目に化した。

▶︎4月6日上武大学野球場は、快晴でライトからレフトへと強風が吹き荒れるコンディションの中、2019年度 関甲新学生野球連盟 春季リーグ戦の山梨学院大学対平成国際大学戦(1戦目)が行われた。
▶︎先攻の山梨学院は一回裏、最優秀防御率に輝いたエース右腕の小林が予想どおりマウンドに上がった。1番打者を3-2から投ゴロに仕留め落ちついた立ち上がり。続く2番打者の1-1からの3球目「ストライクを取りに行ったスライダーを上手く打たれた」と、まさかの左越え本塁打を浴びて0-1。小林は「これで目が覚めた」と3番打者を三振。続く4番打者を三塁ゴロに打ち取る立ち上がりを見せた。
▶︎5回表一死後、7番 別府豊(尚志館高)が2塁手への強襲安打で出塁。続く8番 江川の2-2で、須田監督が「悪くても3塁に進めたかった」とランエンドヒットのサイン。江川は「カウント的に直球と変化球の半々で待ち投球に集中。甘く入ってきた「スライダー」を無心で振り抜くと、スタンドが『行った』『入った』とどよめく、打った瞬間入ったと思う関心の当たり。打球がぐんぐん伸び左中間芝席に飛び込む逆転2点本塁打で2-1とした。
▶︎6回表一死後、4番 新井遼太(年東海大学附高)が3-1から四球を選び出塁。DH5番 守岡樹(日本文理高)が2-3から右前安打を放ち一死一三塁とした。6番 藤田直仁(川島高)が投手交代した2番手のサイドスロー右腕 吉田愁(秋田修英高)から死球を受け一死満塁とした。代わった3番手の左腕 長谷川裕太郎から8番 江川 が3-2のフルカウントから「無我夢中で来た球を無心で振り抜いた」当たりが右翼手の失策を誘い2者が生還し4対1とした。
▶︎8回裏、先頭の1番打者をストレートの四球。2番打者を左翼飛に打ち取り一死一塁。3番打者0-1からの2球目を左前安打され一死一二塁。ここで須田監督はエースの小林に代えて左腕の森井文哉(3年松本工業高)をマウンドへ送った。森井は4番打者を1-0からの2球目のエドランを空振りさせ、2-5の三塁フォースアウトで二死2塁。しかし、4番打者を四球として二死一二塁のピンチ。5番打者に左前適時打され4対2と追い上げられる。二死一二塁、続く6番打者に左前へ運ばれる大ピンチ。強肩の左翼手 佐藤誉起(4年山梨学院高)が正確なホーム返球をして、球は捕手江川のキャッチャーミットに吸い込まれホームタッチアウト。佐藤の絶妙な返球で相手の追撃を阻止した。
▶︎9回裏には、岩佐嵐(2年徳島商業高)がマウンドへ。岩佐は7番打者を遊撃ゴロに、続く8番打者をフからルカウントから二塁ゴロ、9番打者代打を2-3のフルカウントから四球を与えたものの、続く1番打者の代打を三塁ゴロの二塁フォースアウトに仕留め4対2で山梨学院に勝利をもたらした。

▷7回1/3回、打者30人に対峙し最小得点に抑え勝利投手となったエース 小林永人(4年笛吹高)は「序盤は自分のピッチングが出来ていたが、6・7・8回途中まで四球を出しランナーを背負い、ピンチをつくつたことがあった」と目を伏せる。「ランナーを出してから、確り手を振れなかったので、早急に
修正したい」と語尾を強めた。また「今日は途中降板となったが、自分が最後まで投げ切ってチームに勝ちをもたらすというのがベストだと思うので、次回からこだわりたい」と大黒柱の風格が滲む。「チームはこの春全国大会に出ることを目標に練習を積んできた。個人としては最多勝を取れるようにやって来たので、目標に向かって邁進したい」と、エースははつらつと意気込みを述べた。
キャプテン代行 江川航(神港学園神港高)は「しんどかった。1戦目で、この勝ちがどうしても欲しかったので、すごく疲れました」とチームに全身全霊を捧げやや放心状態。5回の裏、左中間芝席に飛び込む逆転2点本塁打について「本当に日頃練習して来たことが、自然と出来て上手く打てた。自然に反応、無心で来たスライダーを振り抜いた。打った瞬間の感触はあった」と謙虚に振り返る。個人タイトル奪取について「さすがに、試合の時は個人タイトルについては考えていません。それを考えると変になってしまうので、試合の時は集中して無心を心掛けています」と真顔が崩れた。6回表の右翼手へのフライについて「覚えていません。必死で打っただけなので、ただラッキーボーイでした」とはにかんだ。守備について「レフトの佐藤の返球は、ここしかないというところに返球されて来ました。余裕でアウトが取れました」と佐藤を称えた。明日は「ピッチャーを含めた守りからリズムをつくり、打線はチャンスで一本出す、全員野球で勝ちにいきます」と凛々しく述べた。
須田喜照監督は「リーグ戦なので、簡単には勝たせてもらえない。投手、守備、バッティングにしても反省点はある」と開口一番。1回裏の相手の先取点について「あれは強風が追い風になったホームラン、チームもあまり気に掛けない一発だった」が、「5回のキャプテン代行の江川の逆転2ランで流れが変わった」と関心の一打に思わず笑みがこぼれ、「江川は攻守に渡って、チームをリードしてくれた」と褒めた。投手陣は「小林はエースとして終盤までよくあの1点(自責点2)に抑えてくれた」と大きく頷いた。間髪入れず「継投した森井が1点(自責点0)取られたがワンポイントとして良く投げてくれた。岩佐も最終回を確り締めてくれて良かった。この2人の存在はチームにとって貴重」と褒めた。「今日の試合については、勝てば100点。しかし、勝て大いに反省することがチームにとって一番大切なこと。修正する点は、それぞれがして、明日の試合に備えてもらいたい。明日、勝たないと勝ち点が取れない」と顔を引き締める。明日は「選手には、今日以上に集中してもらいたい」と勝って兜の緒を締めよ、油断大敵と戒めて球場を後にした。

文(H.K) 、カメラ(平川大雪) 2019.4.6

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