●高円宮牌2019ホッケー日本リーグ(女子)
~キャプテン川口花菜のプッシュシュートで先制~
~チーム一丸前へ前への怒涛の攻めで9対0の大勝~
山梨学院 CROWNING GLORIESは4月13日、川崎重工ホッケースタジアムにおいて、高円宮牌2019日本リーグ女子レギュラーステージ開幕戦で、昨年10位の聖泉大学と対戦した。山学C.Gは開始5分にキャプテン川口花菜のプッシュシュートで先制すると、2Qに入り「姿勢が前向きになった」と29分、キャプテンMF7番 川口花菜が初めてのペナルティーコーナーを取り、パッサーがボールをストロークし、サークルの外でMF8番 的場斐那がボールを止め、FB2番 鈴木美結がサークル内に持ち込み弾丸シュートを打ち込むとゴールに突き刺さり3対0とした。 3Qからは山梨学院のチーム一丸となっての前へ前への怒涛の攻めが続き9対0で大勝し勝ち点3を獲得し長いロードゲームを好発進した。
高円宮牌2019日本リーグ女子レギュラーステージ開幕戦 川崎重工ホッケースタジアム |
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○ 山梨学院大 9 | 1Q 1-0 |
0 聖泉大学 ● |
▶︎日本リーグの参加チームは社会人4チームと大学6チームの10チームで争い日本一を決定する。今回は東京オリンビックに向けて特別措置で、女子レギュラーステージは社会人4チームと大学6チームに分かれ、2回戦総当りのリーグ戦を行う。大学6チームは、レギュラーステージ(4月13日~9月22日)で10試合を行う。その上位4チームがファイナルステージ(11月10日・16日・17日)へとコマを進める。昨年3位の山梨学院 CROWNING GLORIESは、初戦で昨年10位の聖泉大学と戦う。チーム状況と意気込みを試合前にジョン・シアン監督と川口花菜キャプテンに聞いてみた。
▶︎川口花菜キャプテンは「チームは、12月末日でオフシーズンとなり、基本的プレーを磨くとともに体力強化などに努め、技能とパワーをシーズンに向けて着実に積み上げて来た」と順調な仕上がりがうかがえる。「4月に力のある新入生7名も加わりチームに厚みが出た」。大舞台に挑む意気込みは「新チームがどこまで戦えるのか、試す場でもある」と言う。「一戦一戦勝ちにこだわり、チーム一人一人の良さを生かしてチーム一丸となって、勝ちたい。勝つ。」と自我に言い聞かす。「ディフェンス、オフェンス一体となって、前へ前へとハイプレッシャーをかけて得点を奪うスタイルで、見ている人たちを楽しませるホッケーを心掛けたい」と目を輝かせる。「昨年のソニー、南都銀行に次いでの3位を上回る成績を残したい」と静かに闘志を燃やす。
▶︎ジョン・シアン監督は「チーム調整は順調にきている」とし、「ただ、去年の4年生ゴールキーパーとディフェンスと中盤は1人りずつ、綺麗に縦の核のラインの選手が抜けている。」と目を伏せる。「新2年生から4年生まで十分に実力ある選手たちがいる。また、この春に有能な7名の新1年生が入部し新たな戦力も加わった。昨年度と遜色ない戦いができると思うが、チームづくりには色々な要素が含まれるので蓋を開けてみないとわからない」と大きく頷く。チームカラーについては「型にはまったホッケーはしたくない」。U16、U18、U22代表選手経験者、日本代表など、個人能力の高い選手が多くいる、「チームカラーとしては、自己中にならずに、『個人のカラーを最大限に生かしながら、チーム一丸となって、戦う』スタイル」と述べ、昨年を超えるさらなる高みを目指す。
ホッケー日本代表チームのナショナルトレーニングセンターとしても利用されている川崎重工ホッケースタジアムは2016年に岐阜県グリーンスタジアムから名称変更。周辺に咲く満開の桜に人工芝W2面のグリーンが映える。13時20分、フォーンが会場に鳴り響く、山梨学院 CROWNING GLORIES 対 聖泉大学の試合が開始された。
第1Q、山梨学院のセンターパスで試合が開始された。シアン監督は「立ち上がり良くない」とした、開始5分にキャプテンMF7番 川口花菜(4年 丹生高)が「逆サイドから来ると信じて待っていた。来たので絶対決めてやる」と冷静にプッシュシュートを決め先制し1対0する。これで、攻撃のリズムがつくれたかに思えたが、シアン監督は「姿勢が後ろ向きになり、ボールが足元にある」悪い状況が続き、「相手は、うちのボールを奪ったらディフェンスが次の守備を考えて、逆にうちがマークを外され、相手に攻撃される場面が多い」と、相手の堅い守りを抉じ開けることができずに1対0で終了。第2Q、シアン監督は「姿勢が前向きになった」とMF4番 尾本桜子(西京高)ペナルティーストロークを決め2対0とした。29分、キャプテンMF7番 川口花菜がペナルティーコーナーを取り、パッサーがボールをストロークし、サークルの外でMF8番 的場斐那(須知高)がボールを止め、FB2番 鈴木美結(3年 岐阜各務野高)がサークル内に持ち込み弾丸シュートを打ち込むとゴールに突き刺さり3対0とした。陣地が変わる後半の第3Q、聖泉のセンターパスで試合開始された。山梨学院は第3Qに入っても選手が前へ前へと圧力をかける。FW14番 中込紅莉(2年 巨摩高)のアシストでMF4番 尾本桜子がリバースヒットで4対0。続いて、キャプテンMF7番 川口花菜が「混雑した中でボールが来たので、それをヒットシュートで決めた」と5対0とさらに突き放しす。さらにMF4番 尾本桜子のアシストでFW9番 深田麻実子(3年 石動高)のプッシュで6対0。ますます動きが良くなった山梨学院はペナルティーコーナーからMF8番 的場斐那(4年 須知高)がボールを止め、FB6番 松郁実(3年 石動高)がリバースヒットで7対0とした。4Qに入っても、山梨学院のチーム一丸となっての前へ前への怒涛の攻めが続き、2分FB10番 和田茜(不来方高)のアシストでFB5番 仲村詩織(4年 伊万里商業)がアップボールをダイレクトでヒットし決め8対0。FW19番 小林久留海(2年 丹生高)のアシストで、FW14番 中込紅莉がプッシュを決め9対0で圧勝し勝ち点3を獲得した。
▶︎自ら先取点と中押し点を挙げた川口花菜キャプテンは「最初の立ち上がりは緊張などで点数も取れなかったが、2Q目から切り替えて点も入って自分達のペースで試合が進められて良かった」と微笑む。しかし「10点奪取できなくて凄く悔しいです」とはにかんだ。ただ、「これからは一戦一戦が上位チームとの対戦になるので、今日より厳しい戦いになる」と口元を引き締め、「立ち上がりが悪いので、早い段階で前へ前へと自分たちのリズムで得点につなげたい」と言葉に力を込め前を見据えた。
▶︎ジョン・シアン監督は「第1Qの立ち上がり良くなかった。相手サークルに何回も入ったが決定打を欠いた」と首を小さく傾ける。「今日朝、6時に山梨を出て来たので移動の疲労が影響したかもしれない」と、首をすくめる。「第1Qは姿勢が後ろ向きになり、ボールが足元にある状態だったが、第2Qから姿勢が前向きになり、本来の調子に近づいて来た」と褒める。「今日は沢山点を取ることより、失点していないのが 3収穫」と小刻みに頷き、「今日は沢山、点を取るよりは、失点が無いのが収穫」と自問自答。「ペナルテイーコーナーを取っても微妙に球出しが、ずれて精度を欠いていた」と苦笑い。「明日、絶対に勝たなければならないので、細かい神経を使ってボールコントロールに努め、早い段階で得点したい。「明日は、絶対に勝たなければならないので、細かい神経を使っつて細かいプレーができるようにしたい」と意気込む。「最終的に10点奪取を掲げたが、1点届かなかった」と苦笑い。指揮官は長いロードゲームへ好発進しホッケー場を後にした。
文(H.K) 、カメラ(平川大雪) 2019.4.13