●山学大ベストティーチャー表彰
~第1回(2018年度)は5名が受賞~
~卓越した指導力や教育方法改善を評価~
●山梨学院大学は2018年度のベストティーチャー表彰式を4月17日に実施した。ベストティーチャー表彰制度は、教育の質向上や活性化を目的に昨年度新設され、授業内外での卓越した指導力や教育方法の工夫や改善など「教育実績」をあげた教員を表彰するもの。初代のベストティーチャー表彰には、成澤寛法学部准教授、原敏経営情報学部(現・経営学部)教授、伊東洋晃現代ビジネス学部(現・経営学部)教授、名取貴光健康栄養学部准教授、三井勇スポーツ科学部准教授の5名が選出された。5名の教員は、古屋光司学長から表彰状を受け取り、受賞の栄に浴した。
【2018年度山梨学院大学ベストティーチャー】
■成澤 寛法学部教授
ゼミでの熱心な指導実績に加え、学外でのゼミ活動が評価された。また、法学部の「教務委員会」委員のとしての活動はもとより、ディプロマ・ポリシー達成度評価の枠組構築や法学分野のアクティブ・ラーニングの研究のため、「法学共同演習」(2年ゼミ)の企画実施など学部のカリキュラム改革のけん引役として活躍。
成澤教授は「表彰の実感はまだありませんが、表彰内容にある「法学共同演習」については、私一人の成果ではなく、複数の教員の協力があってこそだと思います。法学分野では、アクティブ・ラーニングの導入は難しいとされていますが、「共同演習」では、アクティブ・ラーニングの手法を積極的に導入しています。今後この成果を法学部のカリキュラムにも反映できればと考えています」と引き続きのカリキュラム改革に意欲を語った。
■伊東洋晃経営学部教授
平成30年度後期授業評価アンケートの2項目において、伊東教授担当の3科目が現代ビジネス学部(当時)の上位3位を独占。また、ゼミ活動においては、通常のゼミに加え、自主ゼミを開講するなど熱心な指導を行い、当該年度の「卒業論文学部長賞」を伊東ゼミの学生が受賞した。
伊東教授は「授業においては対象理解を一番大事にやっています。ゼミも週2回に加え、アフターゼミも開講しています。学生個々と関係を深めることで、必要な指導が分かってきます。この表彰を誇りに、去年を越え、毎日自己ベストを更新できるよう、自分自身のベストを尽くしたいと思います」とさらなる抱負を語った。
■原 敏経営学部教授
全ての担当科目において、ルーブリックを用いて模範的な成績評価を実施。また、授業外の活動としてiCLAをのぞく全学部の新入生オリエンテーションでネットリテラシー教育を行い、様々なトラブルの抑止に貢献。さらに担当科目において、「ITパスポート試験」(国家試験)の資格取得支援を行い、年間22名の合格者を輩出した。
原教授は「業績ではなく、教育を評価されたことは大変うれしく思います。私は研究分野と教育分野がかなりずれており、研究と教育を切り分けて行っていますが、手法として使えるものは全部使おうと思っています。国家試験受験指導については、他の情報キャリアの先生方とも連携しながら、経営学部でも推進していきたいと思います」と喜びを語った。
■三井 勇スポーツ科学部准教授
学部創設以来、「保健体育科教育法(体育)」の担当者としての通常の講義科目に加え、全学「教職委員会」委員として、初めての介護等体験や教育実習の実施に向け関係機関との連絡・調整に邁進。また、教員採用試験対策の課外講座実施などにも尽力。さらに、バレーボール部男子監督として3年間で6部から3部優勝まで導いた。
三井准教授は「スポーツ科学部は今年開設4年目です。私の担当分野の教育実習、教員採用試験等の指導は学部の先生方が一致団結して行っています。これらの結果は大事ですが、まずはしっかり教育を行い、学部として軌道にのせることが一番大事だと思います。私自身表彰を受けた以上は若い教員の見本となるよう背中を見せていきたいと思います」と学部指導の充実、後進の育成に意欲を見せた。
■名取貴光健康栄養学部准教授(海外在外研究中のため表彰式は欠席)
学生が入学時に極めて苦手とする化学、食品学、生化学の科目分野において、理解が難しい単元については、スライドにより視覚化・工夫を行い、学生の理解を促進。担当科目の「細胞生化学」は、授業評価アンケートの上位に選出。また、卒業研究においても、熱心な指導には定評があり、高い研究指導力は他の教員の模範と評された。現在は、在外研究制度によりカリフォルニア大学サンディエゴ校において研究を行っている。
表彰式では、受賞者一人一人に古屋光司学長から表彰状と副賞の目録が贈られた。総評で古屋光司学長は「受賞された先生方、誠におめでとうございます。今回のベストティーチャー賞は研究ではなく、教育実績に光を当てています。今後は、社会から教育で評価される大学となるよう、カリキュラム改革に加え、教員が学生ともっと接点が持てるよう改革を推進していきます。“良い先生とはどんな先生か”これを追求し、学生が卒業した後も慕われるような関係を築いていって欲しいと思います。来年も表彰できることを楽しみにしています。ぜひ学生からカッコいい先生として学生に慕われる先生になってください」と挨拶し、受賞者を祝福した。
文(Y.Y)、カメラ(平川大雪)2019.4.17