山梨学院パブリシティセンター

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●第71回春季関東地区高等学校野球大会(2回戦)
~山学猛攻打線が沈黙で準々決勝進出 果たせず~
~エース相澤 球のキレ良く好投も不運に崩れる~

山梨学院は5月19日、上尾市民球場(埼玉県)で浦和実業と対戦。山梨1位の山梨学院と埼玉2位の浦和実業はともに2回戦からの出場。山梨学院は2人の本格派右腕に15三振し3対8で退敗した。攻めては3回裏、先頭打者の8番 橘田陸斗が三塁手失策で出塁。二死後、2番 渡邉嵩馬が右前安打すると右翼手が三塁へ悪送球、これで橘田が生還し先制。守っては5回表、4回まで三者凡退に討ち取る好投の左腕エース 相澤利俊が、先頭打者4番を空振り三振に、続く5番のバットの芯を外し打ち取ったかに思えたあたりが内野と外野の間に落ち中前二塁打となりリズムを崩し3点献上。7回表には5番に本塁打を打たれ1対4。勢いづいた浦和実業に8回表に救援した左腕 木村渓人も4失点。攻めては2点止まりで、猛打の山梨学院打線が2人の速球派右腕から4安打・15三振・8四死球・8残塁と沈黙し、準々決勝進出は果たせなかった。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 合計
浦和実業 0 0 0 0 3 0 1 4 0 8
山梨学院 0 0 1 0 0 0 1 1 0 3

⬛︎《試合》山梨学院(山梨1位) Vs 浦和実業(埼玉2位) ⬛︎
埼玉県の上尾市民球場は上平公園内に平成10年5月設立、球場は内野黒土、外野天然芝で、中堅121m、両翼95mの施設。山梨学院は山梨県大会にシード校で出場し、2回戦 北杜を17対0(5回コールド)、3回戦 都留興譲館9対0( 7回コールド)、準々決勝 帝京第三 8対1(7回コールド)、準決勝 甲府商業12対2(7回コールド)、決勝 駿台甲府3対0と戦い優勝し3年連続12度目の出場とした。浦和実業は埼玉県大会にシード校で出場し、2回戦 狭山ケ丘3対2、3回戦 所沢商業4対1、準々決勝 昌平3対1、準決勝 東農大第三4対2、決勝 春日部共栄6対7×と戦い準優勝し初出場とした。先攻 浦和実業、後攻 山梨学院で試合が10時00分に開始された。

▶︎1回表、山梨学院は、吉田洸二監督が左腕エース主将 相澤利俊(3年)を先発投手としてマウンドへ上げた。相澤が「低めを丹念に突く」投球で、1番を捕ゴロ、2番を遊ゴロ、3番を右飛と三者凡退に打ち取る好調な立ち上がりを見せる。
▷1回裏、山梨学院は1番好打者 菅野秀斗(3年)が速球派右腕の相手投手の速球高めに空振り三振。2番 渡邉嵩馬(2年)が四球、3番 飯塚大河(3年)も四球を選び一死一二塁、バッター4番主砲 野村健太(3年)、山梨学院は先取点奪取の絶好のチャンスを迎え、主砲 野村が0-2からファウル後の4球目ストレートの高目を空振りして好機を逸した。
▶︎2回表、山梨学院は左腕エース 相澤が切れのある変化球で先頭打者の4番を3球で空振り三振に、5番を5球で空振り三振、6番を左飛に仕留める。
▶︎3回表、山梨学院は左腕エース 相澤が先頭打者の7番を一ゴロ、8番を遊ゴロ、9番を二ゴロに切って取る好投。
▷3回裏、山梨学院は先頭打者の8番 橘田陸斗(2年)が三塁手の失策を誘い無死一塁。二死後、2番 渡邉が2-2から外角低めを好打し右前安打、これを右翼手が三塁へ悪送球し橘田が生還し先制した。
▶︎4回表、山梨学院は左腕エース 相澤が変幻自在な投球で先頭打者の1番を中飛、2番を右飛、3番を二ゴロに切ってとる絶好調の投球。
▷4回裏、山梨学院は4番主砲 野村が四球を与えられ無死一塁、5番 相澤利俊(3年)見逃し三振、6番 高垣広大(3年)空振り三振、7番 栗田勇雅(2年)見逃し三振に討ち取られた。
▶︎5回表、山梨学院は左腕エース 相澤が先頭打者4番を空振り三振に切って取る。続く、5番の二塁ベース後方へフラフラ上がる飛球が不運にも内野と外野の間に落ち中前二塁打となる。6番をライナーの中堅飛に打ち取り二死二塁とした。続く7番にストレートの四球を与え二死一二塁とした。2-1からの4球目「抑えようと高めに行った」球を左に運ばれ、これが風に乗り左翼手のグラブに一度は入ったものの、こぼれ落ち2点二塁適時打とされた。続く9番打者にも初球を左前適時打され1対3と逆転された。
▶︎7回表、山梨学院は左腕エース 相澤が先頭の5番を、空振り、空振りで追い込んみ、邪飛で粘られた2-2からの7球目、右に運ばれライトポールにたる本塁打で1対4と引き離される。
⬛︎山梨学院は勢いづいた相手に8回表に救援した左腕 木村渓人(3年)が1回4失点。9回を左腕 松原翔(3年)が2/3を、左腕 佐田亮太(3年)が1/3を無失点とした。攻めては7回と8回に1点ずつ得点しての2点止まり。山梨学院は、2人の速球派右腕から3得点・4安打・15三振・8四死球・8残塁。投げては4人の左投手が8得点・9安打・3三振・4四死球・2犠打飛・5残塁。この結果3対8で負け準々決勝進出は消滅した。

⬛︎試合終了後 のインタビュー⬛︎
▷左腕エース主将 相澤利俊(3年)は中盤までの快投について「自分の課題である。低めに投げることが出来て良かった」と頷き。5回の3失点について「ポテンヒットで得点圏にランナーが進んだので」、次の打者に対して「慎重にいつもより低めを狙いすぎてストレートのフォアボールを出してしまった」。打たれた球はいずれも「高めにボールが行った」と反省、クレバーなエースの歯車が狂った瞬間だった。打撃は「マシンを使って練習した」が、先発投手は「想像以上に球が速くてキレがあった。それに対応できなかった」と意気消沈。攻撃面では「日頃から練習でやっている頭を使った野球が、違う方向に行ってしまった」と大きく息を吐いた。これからチームは「選手が主体的に頭を使って、状況などに応じた野球が出来るように夏までにやっていきたい」と力強く決意を述べた。

吉田洸二監督は先発投手について「相澤は非常に良く投げた」と褒めた。攻撃は「新チーム結成以来、考えてやる野球が全然できていなくて1番ひどい出来だった。練習試合でもない」と手厳しい。具体的には「ポイントは、高めを振らないこと、分かっているはずなのに」と言葉を呑み、「高めを振るなという指示に、甲子園を経験した1、2番が手を出してはいけないという高めのストレートに手を出し、相手投手がリズムに乗った」と初回を振り返る。走塁について「隙があれば走塁しても良い。しかし点差を考えずに走塁したり」、「打者が振らなくても走塁が成功するのに、はっきりボールとわかる球を振り相手投手を助ける」チグハグさ、「夏でなくて良かった」と苦笑い。総括して「監督の立場としては、ゲームの内容は本当に良くなかった試合だが、夏に向けて課題が見えて非常に有難い試合だった」。「夏は負けられないので、今日、出て良かった」。「夏に向けて、考えてやる野球の在り方、サインのレベルを下げなければならないのかも含めて、いずれにせよワーストが見えて最高に良かった」と意味深長な言い回しで球場を後にした。
⬛︎山梨学院は「いろいろ試してみたい」と臨んだ春の関東大会、あと夏まで1ヶ月半ばかり『夏連覇して全国で勝つチームづくり』改革への挑戦は続く。

文(H.K) 、カメラ(平川大雪) 2019.5.20