山梨学院パブリシティセンター

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●第71回春季関東高校野球山梨県大会(決勝)
~令和 初代優勝校 山梨学院高野球史に名を刻む~
~3年連続12度目!両左腕 相澤・木村が完封リレー~

山梨学院高校は5月5日、山日YBS球場で駿台甲府高校と対戦し3対0で勝ち、令和の初代優勝校として山梨県野球史に名を刻んだ。攻めては1回裏一死一塁、3番強打 飯塚大河が「低めのチェンジアップ」を叩いて右超え適時打で先制。8回裏には、2番 菅野秀斗の中前ヒットと犠打がフィルダースチョイスを誘い無死一塁二塁。4番主将 相澤利俊の左前タイムリーと、6番リリーフ 木村渓人の右前タイムリーで3対0とした。奇しくも先発の相澤とリリーフの木村が加点し、投手自らが勝利を引き寄せた。守っては、先発左腕エース主将 相澤が6回1/3を、リリーフ左腕 木村が2回2/3を完封リレー。スタンドの応援団や野球部関係者が一丸となり令和の初代チャンピオンに輝いた。関東大会は埼玉県で5月18日~5月22日まで行われる。山梨1位の山梨学院高校は5月19日10時00分から上尾市民球場で浦和実業高校(埼玉2位)と戦う。  

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 合計
駿台甲府 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
山梨学院 1 0 0 0 0 0 0 2 × 3

⬛︎《決勝》山梨学院 Vs 駿台甲府 ⬛︎
山梨学院高校は2回戦の北杜を5回コールド17対0で、3回戦の都留興譲館高校を7回コールドの9対0で、準々決勝の帝京第三高校を7回コールド8対1で、準決勝の甲府商業高校を7回コールド12対2と破り、駿台甲府高校は2回戦日川高校を8回コールド14対5で、3回戦の巨摩高校を9対6で、準々決勝の富士北稜高校を5回コールド10対0で、準決勝の東海大学付属甲府高校を延長10回7対6と破り決勝へ進出してきた。先攻 駿台甲府、後攻 山梨学院で決勝戦が11時02分に開始された。

▶︎1回表、後攻の山梨学院は吉田洸二監督が、準々決勝・準決勝で好投した左腕エース主将の相澤利俊(3年)をマウンドへ送った。相澤が1番打者3-2のフルカウントから中前安打を許すが、続く2番打者を遊ゴロで6-4-3の併殺に打ち取る。当たりのある3番を四球とし二死一塁、続く4番打者の2-0で一塁へ牽制、走者を上手く誘い出し一二塁間に挟むが野手が暴投し二死三塁とした。相澤が4番打者も四球として二死一三塁としたが、続く5番打者を2-2と追い込み三ゴロで5-4の封殺にした。
▷1回裏、山学は一死後に2番好打 菅野秀斗(3年)が四球を選び一死一塁、3番強打 飯塚大河(3年)が1-2からの「低めのチェンジアップ」を叩き右超え適時打で先制点を叩き出した。
▶︎2回表、左腕エース主将 相澤が先頭の6番打者遊直、7番打者三直と打ち取る。8番打者に3-2から邪飛で粘られ四球を与えるが、9番打者を三ゴロに仕留める。
▶︎3回表、左腕エース主将 相澤が先頭の1番打者を一ゴロ、2番打者を三ゴロ、3番打者を中飛で打ち取り三者凡退。
▶︎4回表、左腕エース主将 相澤が先頭の4番打者を右飛、5番打者・6番打者を遊ゴロに打ち取り三者凡退。
▷4回裏、山学は先頭の3番強打 飯塚が四球を選び出塁。続く、左腕エース主将 相澤が中前安打し無死一三塁とした。一死一三塁後、6番 橘田陸人(2年)が初球スーサイドスクイズの構え、一塁走者相澤がスタート、橘田は球を引きつられるだけ引きつけ素早くバットを引きストライク。その間に相澤が盗塁し一死二三塁とした。橘田は一転して強振、これが二ゴロになり三塁走者が挟殺され二死一三塁とされた。続く、7番 高垣広大(3年)の1-2からの4球目に一塁走者の橘田が二塁へ盗塁し二死二三塁。準決勝猛打で前打席も安打している高垣が敬遠気味の四球で二死満塁とされた。続く、8番 功刀史也(2年)が初球を叩いて中飛に打ち取られチャンスを逃した。
▶︎5回表、左腕エース主将 相澤が先頭の7番打者を右飛に、8番打者を中飛に、9番打者を右飛に打ち取り三者凡退。
▶︎6回表、左腕エース主将 相澤が、先頭の1番打者を左飛に、2番打者を投ゴロに、3番打者を遊ゴロに仕留め三者凡退。
▷6回裏、山学は一死後の5番 栗田勇雅(2年)が遊撃手への内野安打で出塁。続く、6番橘田の絶妙な打球を殺した犠打が内野安打になり一死一二塁。当たっている7番 高垣が3-2から遊ゴロを打ち6-4-3の併殺に倒れ好機を逸した。
▶︎7回表、左腕エース主将 相澤が、先頭の4番打者を中飛に、続く5番打者を0-2と追い込みながら邪飛で粘られ右中間を破られる二塁安打。続く、6番打者をフルカウントから四球を与え一死一二塁とした。ここで吉田監督は関東大会秋の「日下部共栄と同じ局面、同点で代え破れた教訓を生かし」好投する相澤から「同点にされる前に」左腕 木村に交代した。リリーフ左腕 木村渓人(3年)は7番打者の代打を邪飛とストライクで追い込んで空振り三振で二死一二塁。続く、8番打者に四球を与え二死満塁としたが、木村は9番打者を「ストレートが良かった」と落ち着いて2飛に打ち取り窮地を脱した。
▶︎8回表、リリーフ左腕 木村は先頭の1番打者を中飛に、2番打者を二ゴロに、3番打者を右飛にわずか6球でテンポよく打ち取る。
▷8回裏、山学は先頭の2番好打 菅野が中前安打で出塁。続く、3番強打 飯塚のボールカウント ワンボールで、吉田監督は「確実に1点欲しい」と代打 岸本捷汰(3年)を告げた。岸本は監督の起用に応え打球を殺す絶妙な犠打で投手のフィルダースチョイスを誘い、無死一塁二塁とした。4番主将 相澤も監督の期待に応え「決めてやろう」と打席に「リラックスして来た球を打つ」と決め、投手と対峙し「真っ直ぐインコース低め」を左前適時打を放ち2対0とした。さらに、併殺プレーで二死三塁の後、6番リリーフ 木村が「監督さんがベンチから、前・前で打てと言われ」打席に立った。0-1からの「高めの真っ直ぐ」を叩き右前適時打で3対0とした。奇しくも、先発の相澤とリリーフの木村が加点し勝利を引き寄せる。
▶︎9回表、リリーフ左腕 木村は先頭の4番打者に中前安打を許すが、動揺することなく「落ち着いていた」と5番打者を二ゴロにして封殺し一死一塁。続く6番打者を一飛、7番の代打を3-2のフルカウントから空振り三振に討ち取った。
⬛︎山梨学院は、打っては8回、9安打・2三振・四死球4・犠打2・盗塁2・残塁8、投げては2人の投手が9回、3安打・2三振・四死球5・犠打0・盗塁0・残塁7として、山学は3対0で勝ち3年連続12度目の優勝を果たした。
▷関東大会は埼玉県で5月18日~5月22日まで行われる。山梨1位の山梨学院高校は5月19日10時00分から上尾市民球場で浦和実業高校(埼玉2位)と戦う。

⬛︎試合終了後 のインタビュー⬛︎
▷先制打点を叩き出した3番強打 飯塚大河(3年)は、「1回表の挟殺プレーで、暴投し二死三塁としたので、挽回しよう」と打席に向かったが、「打席では冷静に」1-2からの「低めのチェンジアップに対応できて良かった」と胸を撫で下ろした。関東大会で出場機会があれば「自分は打つことが持ち味なので、しっかり打撃を磨いて関東の好投手に挑みたい」と意欲を覗かせた。試合で心掛けていることは「試合は楽しくやることが一番と思っている」と、一息ついて「そのためには練習を積みチャンスで確実に打てる打者を目指したい」と謙虚に述べた。

▷リリーフ左腕 木村渓人(3年)がピンチでの登板に「良い意味で緊張した。監督さんから前の回に『相澤がフォアボールを出したら行く』と、言われていたので「平常心で挑めた」。「何時もより真っ直ぐの調子が良かったので、押していけると思った」と、「真っ直ぐを軸にカーブとスライダーを栗田と相談して」組み立てて投げた。腕が下がっている肘が下がっていると指導者から指摘され、体を縦に回すイメージで調整し、肘、腕の下りを修正した」。その結果「より角度をつくれて投げられた」と、監督折り紙つきの身長1m96㎝、体重は78kgと体に恵まれる大器晩成型がはにかんだ。今日警戒した打者は「3番・4番・5番の中軸は警戒していた」が、「監督さんから相手でなく、自分のピッチングをするようにと言われ、この大会を通じて落ち着いて、自分のピッチングができるようになった」と微笑んだ。「『ピッチャー不在、自分が1番を背負えるように』と目標にしたい」と、精進することを誓うとともに「今、何でも相澤に頼りぱなしなので、投球だけでも自分が貢献できるようにして、相澤の負担を少しでも減らせるように頑張りたい」と気概を述べた。

▷左腕エース主将 相澤利俊(3年)は「チームは、今日の試合は何が何でも絶対勝つと臨んで、結果勝ったので本当に良かったと思う」と胸を張った。「これで夏、第一シードとして日程も良く戦いが出来るので、残り2か月半チーム一丸となって必死で練習するだけ」と常に夏を睨んでいる。大会で一番の収穫は「打撃では野村健太(3年)が途中で怪我をしたが、その中でチームが勝ち切れたこと、投手陣は少ない失点で乗り切れたことが一番の収穫」と大きく頷いた。今日の勝因は「この冬、全員が確り練習を積んできたということを信じて、ベンチで声かけを行うなど、集中力が欠けることなく、ワンプレー、ワンプレーがミスなくできたことが勝因」と言い切る。関東大会に向けて、「レベルの高い関東大会で勝てれば、全国でも通用すると思うので、その大舞台で一つでも多く勝って、多くのことを経験したいので、自分たちのプレイが出来るように確り準備して臨みたい」と冷静沈着に述べた。

▷3年連続12度目の出場を決めた吉田洸二監督吉田洸二監督は「ピッチャーの交代のタイミングが、どこになるか、考えていた」と開口一番。関東大会秋の「春日部共栄と全く同じ展開だった。あの時は同点に追いつかれて代え」春日部共栄に1対2で負けた。「その教訓を生かして、相澤が四球を出したところで木村に代えた。良く2人で完封してくれた」とほっと一息。「木村は今日の経験で、多分また一皮むける」と顔がほころんだ。「マウンドの高さと190㎝以上の身長と長い腕から投げ下ろす角度のある投球には魅力がある」と大きく頷く。「うちのエースは佐藤裕士(3年)。佐藤は甲子園であれだけの実績を残しているので、春に登板しなくても夏に向けては心配がないが、敢えてその佐藤の登板分を木村育成にかけているので、夏までにもっと成長して相澤を超える存在になってもらいたい」と夏の大会の投手力補強にと期待を寄せる。攻撃の面は「反省だらけ、走塁ミス。狙い球の打ち方など」、しかし「相手の投手は良く投げていた。正直、来て欲しくなかったピッチャーを当ててこられた」と苦笑い。「その中で、打撃育成の飯塚の先制打は価値があった」と目を細めた。また「さすが相澤、追加点の1点が欲しかったところで、代わった投手から4番としての期待どおりのタイムリーを決めてくれた」と信頼は厚い。春の県大会を振り返って「収穫の多い大会でした」と満面笑み。「生徒(選手)が伸びることが一番嬉しい。夏に、ギリギリベンチ入りした木村とベンチにも入れなかった飯塚が大活躍してくれた。特に飯塚を含めて、漏れた選手たちは真面目に、その間に練習していた証なので本当に嬉しい、そうしたチームの空気が一番嬉しい」と手放しで喜んだ。関東では「この打線に、『核』の野村が入ってくる。東海甲府の好投手から得点した駿台甲府打線を相澤と木村が完封した。どんなチームカラーになるか、楽しみ」と足早に待機している応援団への挨拶に向かった。

文(H.K) 、カメラ(平川大雪) 2019.5.6