●山梨県高校総体が開幕
~総合開会式で大会4連覇中の女子総合優勝旗を返還~
~テニス女子団体優勝、空手団体形男子・女子準優勝~
令和元年の山梨県高校総体が5月8日、甲府・小瀬スポーツ公園をメイン会場に開幕した。開会式で女子総合優勝4連覇中の山梨学院と昨年度男子総合優勝の甲府工から優勝旗が返還され、参加40校、約6900人の高校生アスリートが一斉に躍動する高校スポーツ最大の祭典の幕が開いた。初日の山梨学院高は、テニス女子が今年も圧倒的強さで団体7連覇を達成、空手が団体形男女揃って準優勝、ソフトボールは準決勝進出を決めた。個人種目では、3日に一足早く始まった陸上の男子1500mで加藤聡太が優勝第1号、8日開始の水泳は各種目で優勝・準優勝が続出した。山学高の精鋭たちは、己の心に勝つことを胸に“総体”に挑んでいる。
≪総合開会式≫
28日前は桜満開だった小瀬スポーツ公園は、5月の風と共に木々の芽が萌え立ち、新緑の下で各校の若葉が競う季節を迎えた。今年度から天候に関係なく開会式は体育館、閉会式は武道館で行われることになり、各校25名の代表が体育館の幅いっぱいに広がり一斉に入場、アリーナのフロアを1000人の選手団が埋めた。昨年6年ぶり25回目の優勝を果たした甲府工から男子総合優勝旗が返還され、プルシアンブルーのハチマキをきりっと締めた井上小粋生徒会長が4年連続11回目優勝の女子総合優勝旗を返還。甲府工長田大翔生徒会体育局長が選手宣誓を行い、8日から10日までの3日間、県内各地で繰り広げられる34競技の“若葉の戦い”の開幕を宣言した。
≪テニス≫
テニス1日目は学校対抗団体戦、シングルス2試合、ダブルス1試合の勝敗で勝利校決める。男子は3回戦でシード校の日大明誠に敗れたが、県内に敵なしの女子は初戦から相手校に1ゲームも与えない圧勝で決勝に進出、S1肥田唯花(3年)、S2中込笑愛(2年)、D坂本千代里(2年)・丸山鈴葉(2年)ペアで臨んだ決勝でも甲府東に1ゲームも与えない完全制覇で高校総体7連覇を達成した。山学チームの5人(三浦心蘭(3年)、肥田唯花、中込笑愛、坂本千代里、丸山鈴葉(写真左から)は指を7本立てて7連覇を表現。5人は「関東やインターハイで上位に入れるよう練習します」とその目はもっと上に向けられていた。明日からは個人戦が行われる。
≪空手道≫
空手の初日は、団体形と組み手個人戦が行われた。形の山学高は今年も伝統の強さを発揮、男女ともに予選1位で準決勝に進み、ともに市川を下し決勝に進出した。決勝の相手は男女ともに長年のライバル日本航空との戦いとなった。男子団体形は渡辺一茶(3年)・勝俣玲哉(3年)・中原彪(3年)(写真左から)で臨み、女子団体形は黒部芹菜(2年)・五味優香(3年)・知見帆乃佳(2年)(写真左から)で臨んだ。男女ともに旗判定で敗れ、ともに準優勝となった。男子も女子も新人大会では勝利しており、悔し涙の準優勝となった。不撓不屈の空手部は、男女ともに「関東大会でリベンジする」と雪辱を誓った。
≪陸上競技≫
競技種目の多い陸上は3日に一足早く始まり、1日目の男子1500mで加藤聡太 (3年)が他校のライバル勢に競り勝ち今年の山学優勝第1号となった。(漆畑徳輝5位・加藤聡太1位・額賀稜平6位(写真左から)。女子1500mは2位・3位・4位となった。(川下玲奈2位・平塚莉珠4位・渡辺萌梨3位(写真左から)。女子4×100mリレーの4人はバトンと心をつなぎ好走、3位の表彰状と満面の笑みを得た。(4走雨宮倫可・3走立澤真弥・2走立澤亜弥・1走中村美紀子(写真左から)。また、メインはやり投げの三井陽麗(3年)が砲丸投げで3位に入った。大会2日目の8日は、女子400mH立澤亜弥(2年)2位、男子ハンマー投げ小沢生成(2年)2位、男子3000mSC松尾康平(3年)2位、小松田有将(2年)3位、橘田翔(2年)4位などとなった。陸上は6位までの入賞者に南関東大会の出場権が与えられる。
≪水泳≫
水泳競技の会場はシドニー記念水泳場、今年も山学大キャンパスで2日間の熱戦が繰り広げられる。1日目の山学高女子は4×100mリレーで優勝、100m自由形で伊東亜依海(2年)が優勝、100m平泳ぎでは雨宮和花(2年)優勝、萩原美聖(3年)2位とワンツーフィニッシュ、各種目で上位入賞が続出した。男子は100m平泳ぎの小池凌椰(2年)が優勝した。女子は初日に68点を獲得、60点の都留と優勝争いをしている。男子は日大明誠との3位争いを演じている。
この他の競技では、ソフトボールが2回戦で甲府城西を13-0で下し明日の準決勝に進出、ホームアンドアウェーで戦うホッケーは白根に3-0で先勝した。サッカーは5日の準々決勝で韮崎に1-2で敗退した(学校対抗得点2点)。昨年から春季関東高校野球県大会の結果が得点に反映されることになり、今年も優勝した野球部は、2年連続で9点の高得点を学校対抗にもたらしている。
文(M.I) カメラ(藤原 稔、M.I) 2019.5.8