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●関東大学ゴルフ春季男子Bブロック対抗戦
~山学大3位、大学最高峰Aブロックに復帰ならず~
~優勝逃すも、原田大雅が最優秀選手賞で一矢~

令和元年、「関東大学ゴルフ春季男子Bブロック対抗戦」が5月12日・13の両日、栃木県日光市・杉ノ郷カントリークラブで行われた。山梨学院大学ゴルフ部男子は、昨年秋のAブロック対抗戦からBブロックに降格しての雪辱戦となる。今季Bブロックは、山学大ほか、中央学院大、早稲田大、慶応大、神奈川大、中央大、東大、東海大の8校で構成されている。
一季での巻き返しを狙い今大会に臨んだ山梨学院は、1日目トータルスコアで1位の中央大学に11打差、2位の中央学院大に6打差で3位と出遅れるも、2日目に園田昂生主将(4年)を中心に猛チャージを掛け、前半で1位の中央学院大に1打差まで迫り、中央大に1打差上回る2位に浮上。逆転優勝が期待された。後半も最終組まで勝敗が分からない緊迫した三つ巴の戦いが繰り広げられたが、同スコアの1・2位の中央学院大、中央大に僅か1打差の3位でAブロック復帰の望みを絶たれた。秋の対抗戦での捲土重来を期す。なお、この試合で山梨学院の原田大雅(4年)が最優秀選手賞に輝いた。

山梨学院大学ゴルフ部男子は2015年の強化育成クラブ昇格した直後に行われた、「関東大学春季Bブロック対抗戦」で優勝し、僅か半年で大学最高峰の関東大学Aブロック対抗戦に参戦した。Aブロックは全国の地区大会のなかでも頂点に位置し、優勝は『実力日本一』の称号を意味する。昨年の秋季Aブロック対抗戦で7位となり入替戦に回った山梨学院はBブロックの法政大に敗れ降格した。関東大学ブロック対抗戦はA~Fブロックまであり、春と秋に行われている。A・B・E・Fブロックは8大学(2019年春季対抗戦現在)、C・Dは6大学で構成され、雪辱を懸け山梨学院が出場する令和元年度「関東大学春季Bブロック対抗戦」が5月12日・13日の両日、栃木県日光市・杉ノ郷カントリークラブで行われた。10人がエントリー、8人が出場、上位7人のトータルスコアで順位を決定する。

試合会場となった杉ノ郷カントリークラブは、周囲を田園風景が広がる高低差が僅か8メートルの林間コース。新緑の樹木の間に開かれた鮮やかな芝の緑が印象的。1日目、Aブロックから降格した山梨学院はBブロック1位でこの大会に臨んだ。1日目、試合が終わってみれば伏兵の中央大学が躍進。山梨学院に11打差をつけて1位。2位にはライバルの中央学院大にも6打差をつけられ予想外の3位スタートとなった。2日目最終日のスタート前に河合譲監督に話を聞いた。出遅れは「1日目の結果は良くないですね。1・2位との差は、一人二人の差がそのまま反映されているので、力は十分ありますし、しっかりスコアメイキングしてくれれば勝てるチャンスはまだまだ大だと思います」と余裕を見せる。選手には「今日は全員攻撃でアンダーパー、パープレーを出せ」と劣勢に立ったチームに奮起を促し送り出した。

◆2日目前半。山梨学院、怒涛の追撃。1打差で2位に浮上

2日目の日光市の天気は爽やかに晴れているものの空気は冷たい。それでもゴルフ場特有のさわやかな空気の中、次々と選手がスタートしていく。1日目の1位から4位まで中央大、中央学院大、山梨学院大、慶應義塾大でグループを形成。8チーム16組中9組以降のスタートなった山梨学院は小川詠次郎(4年)が先陣を務めた。午前8時半過ぎ、豪快なスイングでティーショットをフェアウェイに決めスタートして行った。約2時間半後に、前半の上がりの選手が戻ってきた。山梨学院1番スタートの小川詠次郎選手(4年)は「調子はあまり良くはないですけど昨日は、アプローチとパターが悪かったですが、今日はどちらも良くてボギーを出さなく済みました。その差が4打差に出ました」と前半をアンダーパーで回った。1日目、パーで上がった森田匠海選手(4年)は2日目、6番ホールまで2アンダーと順調の立ち上がりだったが、次の7番で痛恨のWボギーを叩き振り出しに戻った。「ダボしょうがないです。特に改善点はないので普通にやるだけ」と前半はパーで折り返した。園田昂生主将(4年)は「スタートで小さなミスをしてしまいました。それは取り返すことができましたけど、もう少し潜らない(アンダー)と追いつかない」と1アンダーにも納得はしていない。1日目に振るわなかった五十嵐将矢選手(2年)は「ウッドの調子が悪いので全部アイアンで寄せて2パットという感じです。我慢です」と調子が上がらない中でも攻撃的なプレーで1オーバーにまとめた。「後半を我慢でチャンスを迎えたら確実に取っていきます」と意欲を見せた。1日目の同じコース、1アンダーで上がった小澤玲央選手(3年)は「前半はまあまでしたけど、ショットも良く、パターも良く入ったので、後半はアンダーも出ると思うので頑張りたい」と良い感触に手応えを感じていた。続いてスタートした五十嵐瑠亜選手(2年)は五十嵐将矢と双子の兄弟。1日目75とまずまずの成績で2日目を迎えた。五十嵐は2オーバーに開口一番。「すみません。やらかしてしまいました」と苦笑い。「ティーショットがあまり良くないのでセカンドが狙えずというのが多かったです。パターは悪くないので後半ドライバーさえ良ければ伸ばせる感じなので頑張ります」と意気込んだ。1日目に山梨学院で唯一アンダーパーを記録、ひとり気を吐いた原田大雅(4年)は、2日目もスコア的には安定したプレーを見せた。前半、バーディを3つ取るもボギーも2つ出すなど出入りも多く、もったいなさが残った。4月頃から良くなってきた調子を維持する原田大雅選手は「ドライバーが全部真っすぐに行っているので、パー5が2つ、ミドルが1つ。ティーショットが良いので後半、アイアンがついてくればもっとバーディ取れると思います」と好調さを口にした。1日目は控えに回った黒岩輝選手(4年)は4年生の意地を見せた。最終組の黒岩は前半、最終ホールパー5で第3打目をグリーン淵に落とし、4打目で残り約10メートル先のカップに沈めバーディを奪うと、ガッツポーズを決めた。「たまたまです。今日はパットが良いので後半も気を引き締めて頑張ります」と控えめに話した。前半を山梨学院では最小のスコア34にまとめた。前半、山梨学院が驚異の追い上げを見せ、8選手中アンダーパーが4人、パーが2人。これにより、山梨学院は、1位の中央学院大に1打差に迫り2位。1日目1位だった中央大がさらに1打差の3位に後退した。

◆2日目後半、3校が2打差。勝負の行方が分からない三つ巴の戦いに一喜一憂

前半を終えた山梨学院勢は、優勝への射程距離を見極め後半戦に臨んだが、後半に入っても3校による熾烈な1位争いが続いた。8人の選手が最終ホールに戻ってくるたびにサポートについた部員からの情報と選手のプレーに一喜一憂した。決着の分からない息詰まる三つ巴の戦いは最後の最後まで繰り広げられた。選手の表情には明暗が交錯。攻め切ることができなかった選手には悔しさが刻まれていた。勝敗は手元では確定できずに本部のスコア集計に委ねられるほどに拮抗し、3校の1日目・2日目の8番手選手のスコア差が順位の行方を左右した。その結果、優勝した中央学院大、2位の中央大が同数スコア。続いて山梨学院大が2日間のトータルスコアが僅か1打差と稀に見る順位決定となった。山梨学院は、1日目終了時点で1位と11打差、2位との6打差を驚異の追撃で大会を盛り上げたが、惜しくも1打差で涙を飲んだ。

◆《山梨学院大学成績結果 杉の郷カントリークラブ パー72》

選手名 第1日 第2日 GRND TOTAL
OUT IN TOTAL OUT IN TOTAL 第1日 第2日
小川詠次郎④ 39 39 78 35 39 74 521 509
森田匠海④ 36 36 72 36 37 73
園田昂生④ 36 38 74 35 37 72
白井 陸① 70 39 79      
五十嵐将矢② 43 39 ※82 37 38 75 1030
小澤玲央③ 35 38 73 36 40 76
五十嵐瑠亜② 37 38 75 38 40 ※78
原田大雅④ 34 36 70 35 35 70
黒岩 輝④       34 35 69
千葉 楽①            


※はグランドトータル数に含まれない。

優勝:中央学院大学1日目515・2日目514=トータル1029、準優勝:中央大1日目510・2日目519=1029。(同スコアの場合、2日間の8番目の選手のトータルスコアが少ない方が上位となる)。3位:山梨学院大学1日目521・2日目・509=1030、4位:慶應大学1日目532・2日目530=1062、5位:神奈川大学1日目535・2日目532=1067、6位:早稲田大学1日目554・2日目551=1105、7位:東海大学1日目556・2日目563=1119、8位:東京大学1日目575・2日目558=1133と続いた。以上の結果、6月に行われる中央学院大がABブロック入替戦出場権獲得。山梨学院大は優勝を逃したが原田大雅が2日間ともアンダーパーのトータル140で最優秀選手に選ばれ一矢を報いた。

試合後、園田昂生主将は「昨年までの成績から中央学院に勝たなければいけないと今回来ましたけど、結果的に中央大にも負けてしまったので、1打差ということですけど、負けは負けですのでそこは真摯に受け止めてこれから課題を見つけてやっていきたい」と前向きに捉える。秋に向けての戦いは、「昨年はAで悔しい思いをしていますから夏休みからの練習になりますがしっかり準備していきたい」と話した。最優秀賞を獲得した原田大雅選手は「惜しかったですけどみんな頑張ったのでしょうがないですと思います。また秋に優勝し、Aに復帰したいです」。最優秀賞受賞については、「うれしいです。最近はそういう賞をいただいていませんでしたから次のステップになります」と笑みを浮かべた。入替戦出場権を逸した河合譲ゴルフ部監督は「負けてさらに3位ということでやはり今後にすごく課題が残りましたし、メンバーの再編とかも含めて秋に臨まなければいけないし、だんだんと重さがのしかかってきました。期待していた選手が期待に応えられなかったというのが指導者としての責任です」と表情を引き締めた。

文(K.F) カメラ(今村佳正) 2019.5.14