山梨学院パブリシティセンター

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●第48回関東高等学校ホッケー大会
~全国大会12年連続で自己記録更新~
~全国覇者今市に0対2で負け準優勝~ 

山梨学院高校ホッケー部男子は6月1日・2日の両日、慶応義塾大学日吉ホッケー場で第48回関東高等学校ホッケー大会(兼 全国高等学校総合体育大会予選)に臨み決勝で今市高校に負け準優勝となった。山梨学院は、1日目の第1回戦で利根商業高校に3対0で勝ち、12年連続12回目の全国高等学校総合体育大会への出場を決めた。山梨学院は2日目の準決勝で早稲田大学高等学院高校に開始5分第1QでFW 櫻本柊のフィールドゴール(FG)で先制、第2Qに入りペナルティコーナー(PC)でシューター主将 伊東克樹が決め、第3Qと第4QでMF 手塚健斗のFGで4対1と完勝し決勝進出を決めた。続く決勝戦は、前年の全国高等学校ホッケー選手権大会と全国選抜ホッケー大会の覇者 今市高校との対戦となった。山梨学院は第1Qの立ち上がり早大学院の勢いのまま相手陣地に攻め込むが決定打に欠け好機を逸し、第3Qでも相手を苦しめる場面があったがやはり攻めきれずに無得点とされた。第2Qと第4Qでは今市にフィールドゴールで得点され、力及ばず0対2で負け準優勝となった。

⬛︎1日目の振り返り⬛︎
山梨学院の男子ホッケー部は2007年度(平成19年度)に創部された。創部2年目で県大会初優勝し、関東大会に初出してから11年連続で関東大会に出場し、11年連続で高校総体出場権を獲得している。飯田裕一郎監督は「県予選で白根に勝利し優勝して、この関東の地に立てているので白根高の思いや山梨代表としての責任感と自覚を持って関東を戦いたい」と気持ちを引き締めて昨日、「利根商業(群馬県)に勝ちインターハイへの出場が決定した」と、12年連続の出場を素直に喜んだ。全国で上位を目指す監督は「利根商業に3対0で勝ったが、初戦ということもあって動きが硬く、運動量が少ない場面が多々見られた」と言葉を呑み。「攻めているが最後のシュートが決めきれないで、ところどころ手こずる場面があり、課題が残った試合だった」と振り返った。

⬛︎本日の試合⬛︎
【準決勝戦 VS. 早大学院高校】
山梨学院は大原高校(千葉県)に3対1で勝つた早稲田大学高等学院高校(東京都)と準決勝を戦う。飯田裕一郎監督は「ここに勝って、決勝に進みたい」と意気込む。「今日の準決勝の早大学院は、右サイドから繋いで攻撃してくるチーム。右サイドで相手に指導権を握られないように、戦っていきたい」。選手には「前線のプレスの確認と、思い切って前に出る事、相手の右サイドを攻めていく、ことを朝のミーティングで徹底した」と力を込める。チームの特徴は「攻撃」と一言。「全員で、フォアード手塚、ディヘンス伊藤を軸に、細かく繋いでいくプレーで前に前に攻めて活路を見出したい」と意気に燃える。
▷第1Q山梨学院は開始から、飯田監督の指示どおりに相手の右サイドを早い展開で全員で押し上げていく。開始5分、FWの内藤栞大(2年)がシュートしたこぼれ出たボールをFW 櫻本柊(2年)が迅速に「ここは外せない。絶対決めてやろう」と正確性を重視し、両手の間隔を離してスティックを握りスティックヘッドをボールに付けたままボールを押すようにして、鮮やかにプッシュシュートを決め先取点を奪った。その2分後山梨学院は、早大学院に一瞬の隙を突かれMFにFGを決められ1対1の同点とされた。
▷第2Q、山梨学院は開始18分の相手反則によりペナルティコーナーを取り、パッサー大阪暢之(2年)から出されたボールをストツパー手塚健斗(3年)がサークル外で止め、シューター主将 伊東克樹(3年)に絶妙なパス、伊藤が「無心で得意のコース右隅」に決めて2対1と再びリードを奪った。
▷第3Q、ペナルティコーナーで、「ペナルティエリア内で出し(パッサー)がミスして、そこのカバーをしてキーパーの逆を突くシュート」を決め3対1と突き放した。
▷第4Q、MF 手塚健斗がFW 櫻本星哉(3年)のドリブルで相手を右サイドに引きつけシュートの機会をうかがうのを見て左に詰める。櫻本のゴールキーパーの右サイドへのプッシュシュートがわずかに右にずれ、それを想定して詰めていた手塚が余裕を持ってタッチシュートを右隅に決め4対1で完勝し決勝へ進出した。

【決勝戦 VS. 今市高校】
この関東大会での過去10年間で見ると山梨学院が5回、今市が6(雨天中止・両校優勝1回含む)と拮抗している。山梨学院は、前年度の全国高等学校ホッケー選手権大会と全国選抜ホッケー大会覇者の今市高校に、部員と応援団が一丸となって戦う。14時15分、慶応義塾大学日吉ホッケー場人工芝のピッチに両チームの選手が揃い、フォーンが会場に鳴り響試合が鳴り渡る。山梨学院のセンターパスで試合が開始された。
▷第1Q、山梨学院は両サイドを使い早い展開で細かくパスを繋ぎ全員で押し上げて、主にFW 櫻本星哉とMF 手塚健斗が、今市陣営に攻め込みプレッシャーをかける。準決勝と違い両校の動きが俊敏で応援団も熱気に満ち溢れている。DF主将の伊藤克樹を中心にディフェンス陣は腰を低くしスティックを地面に下ろし地面に平らにして相手の攻防を防ぎ攻撃によく繋げている。疲れの見える山梨学院はサークル内での反則が目立ち、相手に3回のペナルティコーナーを与えるも、GK 櫻井翔弥(2年)がシュートを反応速度と巧みで球を弾き返し失点を防ぎ0対0とした。
▷第2Q、開始25分山梨学院が反則を犯しペナルティコーナーを与えFWに決められ先制得点を許し均衡が破れた。
▷第3Q、山梨学院が的確にパスを細かく繋いで攻め込むのに対して、今市は強く遠くに打ち込むヒットとボールを高く飛ばすスクープで、自陣から山梨学院の陣地奥へと攻める。対照的なプレースタイルの両校息詰まる攻防。
▷第4Q、山梨学院の選手の動きが極端に鈍くなったが、精神力で粘り強く戦う。今市の速攻がGK 櫻井を襲うがDFとともにどうにか耐える。山梨学院が試合終了間際、最後の力を振り絞り今市のゴールを襲うが、開始60分相手にカウンターでFGを決められ0対2とされフォーンが鳴り試合が終了した。

⬛︎試合終了後のインタビュー⬛︎
主将 伊東克樹(3年)は「タフな試合になると思っていたが、自分たちのプレースタイルの両サイドを使い、早い展開で細かくパスを繋ぎ押し上げて、FW 櫻本星哉とMF 手塚健斗などで得点することができると思っていたが、最後走り負けをしてしまった」と唇を噛む。「5月には1対5で負けた相手に0対2と縮めたが、まだ2点という高い壁があるのでインターハイまで課題を持ち練習をして、その壁を取り除きたい」と全国での活躍を睨
んでいた。
塚原晃哉コーチは「今市対策としてオフェンス強化として『3人目の動き』」を挙げた。これは「ボールを出す者とボールを受ける者との間に3人目が予測して動くことによって次の展開が速くなる。その動きを繰り返し繰り返し行うことで、どんどん早い攻めにつながっていく」というもの。ディフェンスの強化は『1対2をつくる』」というもので、「1枚目が相手についてプレッシャーをかけ続けることで、その間に第2の選手が合流し相手のボールを2人で奪いにいく」というものの強化策で、約1ヶ月で「今市との差を詰めることができた」と計画通りの強化に微笑んだ。
飯田裕一郎監督は「去年の関東選抜は0対4で負けて、5月に岩手で第39回IBC杯があったが1対5で負けた。今日、真っ向勝負で0対2とだいぶ点差は縮まっている」と選手の成長を評価した。その上で「第1Qの立ち上がり、再三好機をつくりるが攻めきれずに得点できなかった。決めるべき時に決めれなかったことが敗因だ」と分析。第2Qの失点について「相手FWの決めた選手の技術力の高さに尽きる」と一言。ハーフタイムで選手に「流れをこちらに持って来れる時もあったので、『さらにタフに行う。それぞれ微調整して後半行こう』」と指示を出した。第3Qは「足がつる選手が出て、そこで代わった選手の頑張りで0対0でしのげた」と褒め讃えた。第4Qは「ガス欠、寸前のなかで確り攻める事もできていた」と大きく頷いた。今大会を総括して「利根商業3対0、早大学院4対1、今市に0対2と練習の成果が確り出た試合だった」と選手の成長を評価した。全国大会に向けて約2ヶ月、「宮崎県でウォーターベース(人工芝)でない、天然芝であったり、サッカー専用の天然志向のロングパイル人工芝の会場になるので、プレースタイルを変えなくてはいけない。ただ、打って止めてという基本スタイルは変わらないので、そこに重点を置きながらプレースタイルを変えて、今回の課題を取り入れて練習をし、さらに上で戦えるチームをつくりたい」と全国での活躍を誓った。

文(H.K) 、カメラ(平川大雪) 2019.6.4