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●明治杯 全日本選抜レスリング選手権大会開幕
~山学大全日本選抜レスリング7人が参戦~
~86kg級山田・125kg級冨栄敗者復活戦へ~

明治杯 全日本選抜レスリング選手権大会が6月13日、駒沢体育館で開幕した。大会は16日まで行われる。東京オリンピック第一次予選会(2019年シニア世界選手権・日本代表選考会)を兼ねており、山梨学院大勢は世界選手権優勝の65kg級 乙黒拓斗をはじめ男子フリーに7人が参戦する。競技はトーナメント方式で行われ、初日は86kg級のインカレ優勝 山田修太郎(2年)が、松坂誠應に1回戦0-3負け。125kg級の明治杯全日本選抜5位 藤本歩(4年)が、1回戦 武藤翔吾(中央大学)に2-1勝ち、準々決勝 田中哲矢(自衛隊学校)にテクニカルフォール負けした。また、125kg級のインカレ準優勝 冨栄雅秀(4年)が、山本泰輝(自衛隊学校)に準々決勝でテクニカルフォール負けを喫した。86kg級の山田と125kg級の冨栄は決勝進出者に破れたことから、明日の敗者復活戦への出場が決まった。明日14日は、74kg級の東新人戦優勝 横山凛太郎(3年)、92kg級の天皇杯全日本選手権大会3位 大津拓馬(2年)とJOC杯優勝 谷﨑匠(2年)が登場する。

⬛︎男子フリースタイル⬛︎

明治杯 全日本選抜レスリング選手権大会は東京オリンピック第一次予選会(2019年シニア世界選手権・日本代表選考会)を兼ねており、2019年シニア世界選手権の日本代表になり、世界大会でメダル(金・銀・銅)を取れば東京オリンピック出場が決定する。山梨学院大勢は男子フリーに7名が参戦する。男子フリー競技は原則トーナメント方式(6名未満は総当たり方式)で3分2ピリオド(6分)のトータルポイントで勝敗を決定する。得点差10点はテクニカルフォール。インターバル30秒。日程は【13日】79kg級、86kg級(五輪)、97kg級(五輪)、125kg級(五輪)の予選。【14日】57kg級(五輪)、61kg級、74kg級(五輪)、92kg級の予選と決勝(前日実施の階級)。【15日】65kg級(五輪)、70kg級の予選と決勝(前日実施の階級)。【16日】は決勝(前日実施の階級)が行われる。

◆出場選手試合後のインタビュー◆

86kg級山田修太郎(2年)は「昨日組み合わせを見て、相手とは過去に試合をして7対0で負けている。試合前までは練習でもやられている相手なので歯が立たないと思っていた」と振り返る。とにかく「点を取らないことには勝てないので、点を取ることを意識して」無我夢中で戦った。「試合の結果は0対3。相手との距離が縮まっている」ことを実感した。「相手の攻撃もよく見えていたし、自分も良い形になっていた。これで射程圏内に入ったので、次には頑張りたい」と決意を新たにした。今回の大会は「体と心が一致しなかつた」と反省。敗者復活戦について「今日負けたのを1回リセットして、対戦相手を研究して、明日は闘争心を持って試合に挑みたい」と気概を示した。

125kg級藤本歩(4年)は「ビビらないでガッガッ行こうと」マットに上がった。その言葉どうり差し手争いは「最初は競り勝つ場面があった」が、「相手がいなしたり首を決め引いたりしてきて」、自分の得意の差し手を許さない。硬直状態が続き、「自分に1回目のコーション、パッシブ(口頭注意)が与えられた」。2回目のパシブでアクティビィティタイム30秒間で、「ポイントを取ってやろうと思ったが、相手が強すぎてダメだった」と相手に1点献上、藤本は「差し手から四つになり技を繰り出そう」と「仕掛けて脇が甘くなったところ」を相手に差され、「浴びせ倒され」ビックポイント4点を取られ第1ピリオド0対5。「第2ピリオドも浴びせ倒され」0対9、そして場外ポイントを取られ0対10でテクニカルフォール負けとなった。「力の差を感じたので、四つ組で投げたりするのが得意なのでさらに練習をし技に磨きをかける」と前を向いた。

125kg級冨栄雅秀(4年)は「戦いの前に高田先生(監督)が、『この大会は全員が出られるわけではない』と勇気付けてくれた。この言葉に、出るからには頑張ろうと強く思い臨んだ」と胸を張った。マットに上がり相手と積極的に組んだ瞬間「相手の力の強さを感じた」。「逃げようと思ったが相手の力が強く身動きも取れなかった」と、「体をマットに崩されて背中に回られ」2点、そのまま胴体を両手で決められ体全体の力で「ローリングでひっくり返され」2点、さらに「逆側にローリングされて」ひっくり返され2点が追加され計6点を取られた。冨栄は「このままではいけないと足を払い反撃に出たが上手くかわされ裏を取られて」2点追加、そのまま「ローリングされ」ひっくり返され2点を献上し、0対10でテクニカルフォール負けを喫した。敗者復活戦が決まって冨栄は「対戦相手が決勝まで上がってくれたおかげ、臆さず敗者復活戦では悔いのないように戦い3番を目指したい」と力強く述べた。

◆コーチインタビュー◆

小幡邦彦コーチは86kg級山田修太郎について「相手は天皇杯3位で強い相手、対策を練って臨んだ」。「序盤は予定どおりに行っていたが、コーションのアクティビティタイムでの1点リードを許してからは、山田が攻勢に出て得意な脇差しからの展開のワンチャンスで、相手にくぐられバックを取られ2点を奪われ0対3点となった。相手は試合巧者なので、そのまま時間が流れてしまった」と敗戦を分析。「あそこで取られていなければ、次に相手にコーションが来ていたので、1-1の展開になって、試合(勝敗)はどちらに転がるかわからない展開になっていた」とトーンが上がる。世界大会も経験している相手に「守ってではなく、仕掛けてやられたので、次に繋がる攻防で成果があった試合だった」と大きく頷く。山田は「1年前には0対7で負けている」相手に肉薄した試合を行った。まだ「大学2年生で、東京のその先のオリンビックを目指せる逸材いなので、明日の敗者復活戦に出場が決定したので、明日も積極的に攻め経験を積み大きく飛躍してもらいたい」と述べた。

◇125kg級冨栄雅秀について「昨年の世界大会出場者に対して、自分から攻撃して行って、まずまずの出来だった。警戒していたクラッチを組まれ横崩し(ローリング)でやられたが、何もしないで終わるより自分から仕掛けて行ったことは多少なりとも進歩があった」と評価。ただ、これからは「学生の重量級はグレコや相撲と変わらないフリーの戦いになるが、全日本級になると軽量級と同じタックルなどのフリースタイル技術を習得しなければならない。今回もタックルから入りやられてしまっているので、今後の課題になる」と伸び代に期待を寄せる。

◇125kg級藤本歩について「高校からレスリングを始めた選手。全日本チャンピオンになったことのある強敵。2ラウンドまで行ったのは、相撲で言う鯖折り、浴びせ倒し。組まれて切るか、切れなかったら場外に出なければいけない。相手に決められてビックポイント4点を与えるか、場外に出て1点に止めるか、2回で2点か8点では6点差がある。まだそうした駆け引きができていないだけで点数ほどの差はない」。ただ「力の差はあるので素質があるので、これから、こうした駆け引きを覚えていかないとならない」と期待を寄せる。
⬛︎明日14日は、74kg級の東新人戦優勝 横山凛太郎(3年)、92kg級の天皇杯全日本選手権大会3位 大津拓馬(2年)とJOC杯優勝 谷﨑匠(2年)が新たに登場する。

文(H.K) 、カメラ(平川大雪) 2019.6.14