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山梨学院パブリシティセンター

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●2019年度 全日本学生柔道優勝大会女子五人制
~『準優勝』6連覇10回目の優勝は潰える~
~新進気鋭の4人衆大健闘も東海に敗れる~

2019年度 全日本学生柔道優勝大会女子五人制が6月22日、日本武道館で行われた。開会式で昨年度女子5人制優勝校の山梨学院は谷川美歩主将が優勝旗を返還。優勝を目指す山梨学院はシード校で2回戦からの出場で東京地区代表の日本大学を4対0、準々決勝で九州地区優勝の福岡大学を2対0、準決勝では1年生4人を起用し東京地区代表の国士舘大学と対戦。山梨学院は先鋒の金知秀(1年)が『隅返』の技ありで優勢勝ち。次鋒の渕田萌生(1年)が『縦四方固』一本勝ち。中堅の多田純菜(1年)が『引分』。続く副将の瀬戸口栞南(3年)が『反則負』勝ち。大将の高橋瑠璃(1年)が『上四方固』勝ちで負け無しの4対0とした。山梨学院は国士舘に完勝した勢いを持って、決勝の東海大学戦に同じメンバーで臨んだが、先鋒『合技』一本負け、次鋒『小外刈』一本負けで0対2、中堅が『引分』。副将『小内刈』の優勢負けで0対3とされ、新進気鋭1年生4人衆が大健闘したが敗れ6連覇10回目の優勝は潰え、山梨学院は3回目の準優勝となった。

⬛︎女子5人制(試合時間4分間)⬛︎
山梨学院女子は5月26日、埼玉県立武道館で筑波大学と対戦し大将戦までもつれ込み2対3で準優勝となり連覇を阻まれた。山部伸敏監督は「投げられ、反則しての負けで実力で負けている」と言及。全国でも打倒山梨でくる。優勝できるチームは7校から8校ある。それは僅かな差」。「武道館に優勝旗を返すだけになるのか、再び持って帰れるのか、今日の悔しさを熱にして、少しでも上乗せして武道館に行かなければならない」。「全日本のメンバーは一度白紙に戻して決定する」と決断。主将の谷川美歩は「去年みたいにずば抜けて強い選手がいないので、チーム力が大事になるのでチーム力を上げて、全国大会では確り勝ちきれるように、頑張りたい」と決意しての日本武道館への参戦となった。6月22日開会式で、昨年度女子5人制優勝校の山梨学院は谷川美歩主将が優勝旗を返還。山梨学院は前年優勝校でシード校として2回戦からの出場となる。いよいよ女子5人制、先鋒・次鋒57Kg以下、中堅・副将70Kg以下、大将無差別の体重制限で点取りによるトーナメント戦の火ぶたが切られる。

【2回戦 山梨学院大学 VS. 日本大学】
山梨学院は東京地区代表の日本大学と対戦。先鋒の金知秀(1年 夙川学院)が杉原加奈(4年)に組み手争いから素早く相手の懐に入り、低い姿勢から肩へ横にわたしかけて担ぎ投げ、1分47秒『肩車』一本勝ちで1対0と流れを作った。次鋒の谷川美歩(4年 藤枝順心)が橋本海(4年)に『内股』での優勢勝ちで2対0。続く中堅の畠石香花(4年 土浦日大)が玉置桜(3年)に『引分』。副将の多田純菜(1年 敬愛)が石井愛実(3年)に3分2秒、『内股』一本で勝ち3対0として試合を決めた。大将の高橋瑠璃(1年 帝京)が下山幸菜(2年)に57秒、『合技』一本で勝ち4対0と破り準々決勝に弾みをつけた。 

【準々決勝戦 山梨学院大学 VS. 福岡大学】
九州地区優勝の福岡大学と対戦。先鋒の谷川美歩(4年 藤枝順心)が坪根菜々子(2年)と『引分』。次鋒の渕田萌生(1年 津幡)が米崎美波(1年)を組み手争いから左手で袖を持ち、右手で背中の帯を掴むと右足で跳ね上げ上向きにさせて、わずか38秒で『横四方固』一本で1対0。続く、中堅の畠石香花(4年 土浦日大)が座波吉子(3年)と『引分』。副将の瀬戸口栞南(3年 長崎明誠)が野中しおり(2年)を、右手で左襟を肩越しに掴み体を前かがみに崩すと、素早く右足で相手の右足を刈り1分29秒、鮮やかな『大外刈』一本で決め2対0。大将の高橋瑠璃(1年 帝京)が中原爽(2年)と『引分』にして2対0で破り準決勝へ進出。

【準決勝戦 山梨学院大学 VS. 国士舘大学】
先鋒の金知秀(1年夙川学院)が、伊藤ななせ(4年)との組み手から腰に引き寄せると相手の左脇腹付近を左手で掴み、体を低くして相手を左半回転させ『隅返』の技ありで優勢勝ち1対0。次鋒の渕田萌生(1年 津幡)が佐藤晴菜(2年)を2分6秒、相手が寝技を仕掛けてきたところを馬乗りになって『縦四方固』で一本取り2対0。これを勝てば優勝が決まる一戦、中堅の多田純菜(1年 敬愛)が齊藤百湖(4年)と『引分』。続く、副将の瀬戸口栞南(3年 長崎明誠)が東鈴乃(2年)から『反則負』を奪い3対0として試合を決めた。大将の高橋瑠璃(1年帝京)が斉藤芽生(4年)を1分42秒、『上四方固』で勝ち4対0として、山梨学院は国士舘に完勝し勢いを持って決勝戦へ駒を進めた。

【決勝戦 山梨学院大学 VS. 東海大学】
先鋒の渕田萌生(1年 津幡)が富沢佳奈(2年)に2分44秒『合技』一本を取られ0対1。次鋒の金知秀(1年夙川学院)が竹内鈴(3年)に一瞬の隙を突かれて3分7秒『小外刈』一本を取られ0対2。6連覇10回目の優勝への後がなくなった中堅の瀬戸口栞南(3年 長崎明誠)が身長差10㎝体重差7kgのエルビスマルロドリゲス(2年)を迎え、怯むことな奥襟を掴み立ち技か寝技と果敢に攻め相手から指導をとるも決め手を欠き『引分』。副将の多田純菜(1年 敬愛)が立川桃(1年)に一本勝ちしなければ東海の優勝が決定する。多田は内股を連発するが決め手を欠く。焦る多田は無理ある体勢からも粘り強く一本を取る内股を繰り出す。その一瞬、残り25秒で相手に『小内刈』の技ありを取られ優勢負けで6連覇10回目の優勝は潰えた。大将の高橋瑠璃(1年帝京)が児玉ひかる(1年)と両者一歩も譲らず見応えのある攻防で『引分』け前年優勝校の意地を見せ0対3として、新進気鋭1年生4人衆が大健闘したが敗れ6連覇10回目の優勝は潰え、山梨学院は3回目の準優勝となった。

▶︎試合終了後山部伸敏監督は「相手が一枚上だった」とかすかに声が震えた。「今まで5年間優勝してきて」と言葉を飲み込み、「このような悔しい思いは6年ぶりとなる」と唇をかんだ。「うちに負けたチームは、毎年このような悔しさを味わってきて、妥当山梨でやってきた」。「みんなも、ここから、ここからです。1日経つたら、勝っても負けても過去、明日から一年かかるが」と前を向く。「今日しっかり悔しがって、気持ちを切り替えて、なぜ優勝出来なかったのか、具体的に自分に、チームに、何か足りなかったのか、この負けをプラスにしなければいけない」と勇気付ける。「日本一になるのは、そんなに簡単なことではない」と実感がこもる。「今日の負けを素直に受け止めて、優勝した東海大学に敬意を払って、来年は一番最後に、笑って終われるように、口だけでなく確りやろう」と穏やかに諭した。「この大会は4年生最後となるが、まだ体重別選手権、尼崎がある」と語った。

【試合終了後のインタビュー】

▶︎主将の谷川美歩(4年 藤枝順心)は「何が足りなかったのか。素直に受け止めて、やれることはやって、秋の大会で高いところが取れるようにやるしかない」と一句一句噛み締めながら話す。「1年生が活躍したことで、2・3・4年生は火がつくと思うし、1年生も今日の悔しさを絶対忘れないと思うので、チームとして悔しさをバネに成長していきたい」と切実に述べた。

▶︎山部伸敏監督は「相手が一枚上だった。ここからまた、力をつけて、来年に向けてやっていく」と小さく小刻みに頷く。1年生4人の起用は「これが、今のベストメンバー。迷わず起用したが、まだまだ、それが歯が立たなかったということだから、ここからやっていき、来年に向けて力をつけていく」と。今日出場した谷川主将と畠石の2人だけでなく、4年生全員が全員柔道を見据えて、チームをここまで引っ張ってきてくれた」と感謝する。「この大会は4年生最後となるが、まだ体重別選手権、体重別団体などがある」と含みを持たせ会場を後にした。
⬛︎全日本学生体重別選手権大会は9月29日(土)秋田県立武道館で、全日本学生体重別団体優勝大会は10月21日(日)ベイコム総合体育館(尼崎市記念公園) で開催される。

文(H.K) 、カメラ(平川大雪) 2019.6.24