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山梨学院パブリシティセンター

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●2019年度 全日本学生柔道優勝大会
~男子2年連続の優秀校7回目の受賞~
~王者東海大に破れ2年連続ベスト8~

2019年度 全日本学生柔道優勝大会(男子68回)が6月22日・23日の両日、日本武道館で行われ2年連続(7回目)の優秀校受賞となった。山梨学院は、初日の開幕戦1回戦で東北地区優勝校の仙台大学と対戦し4対1で勝ち2日目の2回戦へと駒を進めた。2回戦で東海地区準優勝の皇學館大学と対戦し3対0、3回戦では関西地区代表の近畿大学と対戦。山梨学院は先鋒が優勢勝ちで1対0、次鋒 桑原宏典が『払腰』一本勝ちで2対0、五将が優勢勝ちで3対0として、続く中堅 西田将樹が『小外刈』一本勝ちし4対0として試合を決めた。山梨学院は副将 加藤慎之助が『背負投』一本勝ちし5対0、大将優勢勝ちで6対0と勝ち勢いを持ち準々決勝戦に駒を進めた。奇しくも相手は、昨年度の準々決勝で対戦し破れた前年度優勝校の東海大学と対戦。チームは臆せずに攻めの柔道で昨年度の王者に果敢に立ち向かったが、力一歩及ばず5対0で破れ2年連続のベスト8となった。なお、東海大学は4連覇24回目の優勝となった。

⬛︎ 男子(7人制時間4分間)⬛︎
山梨学院は昨年度準々決勝で優勝した東海大学と対戦し0対5で完敗した。強化育成クラブの柔道部(男子)は1996年創部。男子は、2006年度 初の優秀校(ベスト8)となって6回の優秀校となっている。過去の最高位は3位(2010年・2011年の連続2回)。長年の目標である「日本一」を全員の力で達成するため決意と覚悟を持ち日々練習に励んできた。今年こそ、男女ともに日本一と意気込み関東で代表権を得て柔道の聖地武道館にやってきた。男子7人の点取りによるトーナメント戦、各試合の選手の選出(体重制限なし)・配列は自由、いよいよ戦いの火ぶたが切られる。

《第1日目6月23日》
【1回戦 山梨学院大学 VS. 仙台大学】
東北地区優勝校の仙台大学と対戦し、先鋒 中村光樹(4年 作陽)が『引分』、次鋒 畠山竜弥(2年 東海大浦安)が『内股』技ありで優勢負け、五将 井上潤哉(3年 近大福山)が『引分』とされ0対1と形勢が悪い。続く、中堅 岩田歩夢(2年 埼玉栄)が相手を背負い膝をついて引き落として投げ1分58秒『背負落』一本勝ちで1対1と流れを引き寄せた。三将 濱畑龍也(3年 新田)が相手の懐に入り自分より40Kg重い相手を低い姿勢から背負い1分55秒『背負投』で勝ち2対1逆転。副将 加藤慎之助(4年 日大藤沢)が『大内刈』で技ありを決めた後、素早く相手の懐に入り釣手を効かせ腰の回転で投げ2分27秒『袖釣込腰』一本勝ちで3対1とし試合を決めた。大将 西田将樹(3年 大牟田)が1分15秒『横四方固』で勝ち4対1として、明日の2回戦進出を決めた。

【試合終了後のミーティング】
◆西田孝宏総監督・男子監督は仙台戦について「簡単には勝たしてくれない」と立ち上がり五将までの0対1を振り返る。間髪入れず「これは想定内、相手は東北のチャンピオンだ」と諭す。しかし「岩田(中堅 )の一本で流れが変わった。良くやった」と、オール一本勝ち4連勝を讃えた。優勢負けを機した「畠山(次鋒)は、明日にこの借りを返すように」と奮起を促した。「この試合の経験を明日につなげていくように、反省するところは反省して、良いところは明日に生かしていくように」と指示。「もう一度、ここで気持ちを引き締めて明日、全員で戦うぞ。いいな ! 」と魂を注入。「この後、確り見て情報収拾するように」と明日の対策を練るよう示唆した。
◆西田泰悟コーチは仙台戦は「もともと、余裕があるとは思っていなかった。想定内、明日は勝負だ」と頷く。「明日、このままだと、負けるぞ。いいな」と念を押す。「明日からはさらにレベルが高くなる。気持ちを入れ直して戦うように」と指導した。

【試合終了後のインタビュー】
◆主将の加藤慎之助(4年 日大藤沢)は仙台戦について「チームとして団体戦としての試合が出来た」と流れる汗を拭う。「先にポイントを取られても、『踏ん張るところは踏ん張り確り引き分けて、そして勝つところでは確り勝って』という試合が出来た」。仙台戦のポイントは「最初に勝ちを取った選手は引き分けが多い選手だったが、攻め切って勝った。これがチームに連鎖し4連勝で勝てた」と攻めの柔道をチームに喚起した一戦をあげた。明日は「2回戦、3回戦を確り勝ち切って、昨年度、先輩方がベスト8に入ったくれたので、まずはそこを達成して、そこからチーム目標の日本一が見えてくると思う」ので、一戦一戦、「気持ちを入れ直して、柔道部員全員で戦う」と決意を述べた。

《第2日目6月24日》
【2回戦 山梨学院大学 VS. 皇學館大学】
東海地区準優勝の皇學館大学と対戦し、先鋒 桑原宏典(3年 箕島)が『引分』、次鋒 西田将樹(3年 大牟田)が『引分』、五将 山科良悟(2年 東海大学相模)が『引分』、中堅 新垣翔二郎(1年 沖縄尚学)が『引分』と0対0の硬直状態。続く、三将 畠山竜弥(2年 東海大浦安)、昨日の仙台大学戦で『内股』技ありで優勢負けし監督に「明日にこの借りを返すように」と言われていた。その畠山が相手を背後から抱えて体を横にねじりながら後ろ側に投げ1分35秒『裏投』一本で勝ち1対0とし、監督との約束を果たしてチームに流れを呼び込んだ。副将 加藤慎之助(4年 日大藤沢)が『内股』技ありと『小外刈』技ありの『合技』一本で勝ち2対0として試合を決めた。大将 岩田歩夢(2年 埼玉栄)が『背負投』技ありで優勢勝ち3対0で破り3回戦への進出を決めた。

【3回戦 山梨学院大学 VS. 近畿大学】
関西地区代表の近畿大学と対戦し、先鋒 畠山竜弥(2年 東海大浦安)が『袖釣込腰』の技あり優勢勝ちで1対0、次鋒 桑原宏典(3年 箕島)が組み手から相手の体を崩し足を払い上げて投げ2分58秒『払腰』一本勝ちで2対0、五将 山科良悟(2年 東海大学相模)が『小外刈』技あり優勢勝ちで3対0、中堅 西田将樹(3年 大牟田)が相手の膝の裏を内股に乗せて倒し3分20秒『小外刈』一本勝ちで4対0として試合を決めた。続く、三将 上林山勇斗(2年 明桜館)が『引分』、副将 加藤慎之助(4年 日大藤沢)が相手を背負い肩越しに投げて3分47秒『背負投』一本勝ちし5対0、大将 岩田歩夢(2年 埼玉栄)『袈裟固』技ありで6対0として、勢いを持ち準々決勝戦に駒を進めた。

【準々決勝戦 山梨学院大学 VS. 東海大学】
奇しくも相手は、昨年度の準々決勝で対戦し破れた前年度優勝校の東海大学との対戦となった。先鋒 畠山竜弥(2年 東海大浦安)が臆せずに先に先に技をかけ立ち向かうが『大内刈』技ありで優勢負け0対1、次鋒 山科良悟(2年 東海大相模)も果敢に積極的に攻めるも『袖釣込腰』一本負けし0対2、五将 桑原宏典(3年 箕島)が体重差約50kgの相手に真っ向から技をかけ続けて『引分』、中堅 加藤慎之助(4年 日大藤沢)がありったけの力を出しきり挑むが『小外刈』技あり優勢負けで0対3、三将 岩田歩夢(2年 埼玉栄)が互角に渡り合い『引分』、副将 新垣翔二郎(1年 沖縄尚学)が先に攻めるが『合技』一本負けで0対4、大将 西田将樹(3年 大牟田)が攻め入るが一瞬の隙を突かれ『袖釣込腰』一本負けで5対0。チームは臆せずに攻めの柔道で昨年度の王者に果敢に立ち向かったが、力一歩及ばず2年連続のベスト8となった。

【試合終了後のミーティング】
西田孝宏総監督・男子監督は「もう少し、なんとかなった気がする。もう少し」と言葉を呑む。監督の目から一筋の涙が流れ「悔しいな~」と天を仰ぎ絶句。しばらくして「キャプテンが、負けたんだけど、最後の最後まで取り返しに行く、そういう姿勢、そうゆうところが大事なんだよ」と力説。「なんとかしよう。なんとか。最後の最後まで、相手に向かって行く。そうゆう姿勢が欲しいよ」と部員に投げかける。「関東から全国にかけて、加藤キャプテンは素晴らしかった」と絶賛。「桑原の小さいのが、大きな相手に向かって行って、やるべきことを全てやって引き分けた。桑原は体力差で負けていたが、技術的に優っていた。それで引き分けた」と賛辞を呈する。これから「この経験を生かすとともに、一番、山梨学院が良い練習をしていると言われる練習をして、この後の、個人戦、尼崎に挑むぞ」とさらに高みを目指す。「この後、強豪校の試合を確り見て、反省するところは何処か勉強して帰ろう」と結んだ。
西田泰悟コーチは「関東で決勝も行けずに、目標も達成できなかったチームが、力を出し切ったのではないかと思う」としみじみ頷く。「関東で力を出し切る難しさを全部知った上で、本当に良くやったと思う」と労い、「強くなった」と称えた。「昨年、久々にベスト8に入って、今回2年連続を果たした。東海には負けたが、去年より勝ち上がりも、東海との戦い方も全然違った。もう一つ、上を狙えるチームになってきたのではないかなと感じた」と選手たちの成長を認める。「まだ、まだ、強くなる」と大く頷き、「絶対強くなる」と太鼓判を押した。「個人戦、尼崎、いいか」と大きく頷き念を押し背中を押した。

【試合終了後のインタビュー】
主将の加藤慎之助(4年 日大藤沢)は「目標の日本一は達成することはできなかったが」と拳を握りしめる。しかし「最低限であるベスト8を達成したことは良かった」と頷き、「最後の戦い東海大に誰一人、気後れせず気持ちで負けずに向かって行ったことは非常に良かった」と大きく頷いた。「先鋒から大将まで、先にどんどん技をかけていき、東海大というチームに、誰一人、下がっての指導はもらっていない。前に前にという戦いができた」と胸を張った。「来年、後輩たちが日本一を狙ってくれると思う」と目標達成を託した。今後は「4年生も後輩も、これから行われる個人別や体重別団体戦に向けて、柔道部全員ゼロから取り組んでいく」とさらなる活躍を誓い観戦のため試合場へと向かって行った。
⬛︎全日本学生体重別選手権大会は9月29日(土)秋田県立武道館で、全日本学生体重別団体優勝大会は10月21日(日)ベイコム総合体育館(尼崎市記念公園) で開催される。

文(H.K) 、カメラ(平川大雪) 2019.6.25